松山市内線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 13:58 UTC 版)
いわゆる路面電車であり、市内線、市内電車とも呼ばれる。松山市駅を拠点に、松山城を囲む形で運行されている環状線(東回りと西回りあり)、および松山市の最大の観光地である道後温泉と松山市駅・JR松山駅前、松山市駅と本町六丁目を結ぶ系統が運行されている。南堀端 - 上一万間は本町線以外の全ての系統が集中するため、多頻度の運行となっている。また、JR松山駅前・松山市駅・道後温泉駅を相互に結ぶ路線が複線化されている。 古町 - JR松山駅前 - 道後温泉、松山市駅 - 道後温泉間では、軽便鉄道時代に伊予鉄道で使用された蒸気機関車をディーゼル機関車として復元した「坊っちゃん列車」が運行されている。 幹線道路上を走る多くの区間において複線の軌道敷が確保され、一般の自動車が線路上を走行することはできないことになっているが、右折のため軌道敷内へ進入したまま停車して電車の進路を塞ぐ車や歩車分離式信号機のために、基本ダイヤ通りのスムーズな運行は難しいのが現状である。 1960年代に入ると、日本全国でモータリゼーションが進行し、路面電車は次々と淘汰されていった。その影響を受け、松山においてもタクシー業界が「路面電車廃止の陳情」を提出したことがあったが、採用されなかった。そうした時代の流れに反し、道路の配置上やむを得なかった上一万 - 道後公園間を除いて、軌道内への進入禁止が徹底され、1962年(昭和37年)には路線が延長される。後に、上一万 - 道後公園間に関しても道路拡幅工事によって軌道内進入禁止となり、市内線全てが自動車の進入禁止となった。中心市街地を結ぶという運行ルートや、行政や市民の支持があったことで、路線縮小などが起こらずに路面電車が生き残り、現在も重要な交通手段として市民権を得ている。 欧州を中心に路面電車(「ヨーロッパのトラム」を参照)が再評価されており、日本においても富山市における新規開業を嚆矢として、各都市で導入計画が検討されるなど復権しつつある。愛媛県や松山市も路面電車(LRT)に関して積極的な自治体の一つで、松山空港乗り入れや本町線延伸など、幾つかの延伸構想がある(後述)。
※この「松山市内線」の解説は、「伊予鉄道」の解説の一部です。
「松山市内線」を含む「伊予鉄道」の記事については、「伊予鉄道」の概要を参照ください。
松山市内線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 13:58 UTC 版)
2020年7月現在、営業用の電車36両と「坊っちゃん列車」用のディーゼル機関車2両、客車3両の計41両が在籍する。 2002年3月に登場したモハ2100形電車は、伊予鉄道では「超低床式軌道電車」「(単車)LRT型車両」と呼んでいる。広島電鉄・熊本市交通局等の超低床車両は連接車であるが、同社の拠点駅である松山市駅停留場では、連接車の導入は到着ホームの先端から出発ホームへの渡り線までの間に連接車を導入できるだけの長さがないため困難であり、単車型を車両製造会社と開発して投入した。乗降はスムーズであるが、在来型に比べると定員が80人から47人に減り、車内通路が狭隘になっている。 なお、2017年9月には15年ぶりの新形式となるモハ5000形電車が導入された。 電車 モハ50形 15両 51・52・54・55・66・68-70・72-78(欠番は廃車) モハ2000形 5両 2002 - 2006 モハ2100形 10両 2101 - 2110 モハ5000形 10両 5001 - 5010 坊っちゃん列車 D1形 1号 D2形 14号 ハ1形 1・2 ハ31形 31
※この「松山市内線」の解説は、「伊予鉄道」の解説の一部です。
「松山市内線」を含む「伊予鉄道」の記事については、「伊予鉄道」の概要を参照ください。
- 松山市内線のページへのリンク