拉致と拉致報道とは? わかりやすく解説

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拉致と拉致報道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 15:00 UTC 版)

増元るみ子」の記事における「拉致と拉致報道」の解説

増元るみ子当時24歳)が交際相手市川修一当時23歳とともに失踪したのは1978年8月12日午後照明大学4年夏休み実家帰省しているときのことであった前日の夜、るみ子は母とフミ子と照明に「明日市川さんという男性吹上浜夕陽を見に行く」と嬉しそうに語っていたが、照明内心ショックを受け、寂しさ感じていたという。12日土曜日、るみ子は半日仕事終えて帰宅し戸外で待つ修一自動車乗って遅く起きた照明に「行ってきます」と照れ臭そうに笑った。それが照明見た最後笑顔であった深夜になってもるみ子が帰らないので家族は心配した。遅れるときは必ず、電話入れたし、無断外泊をするような人ではなかった。1日だけ待って14日早朝市川・増元両家捜索することとし日置郡吹上町(現、日置市)の吹上浜キャンプ場に行くと、鍵のかかったままの市川自家用車があり、窓から車内を見ると、カメラとるみ子のバッグがあった。市川・増元両家親族2人の名を呼びながら付近探し回ったが、手がかりとなるものは見つからず加世田警察署捜索依頼した。この日はまた、偶然に長男信一から電話入っていた。父と衝突して家を出て以来自分のほうから決し連絡してこなかった信一何年かぶりで電話を寄こしたのである実家でのただならぬ状況驚いた信一急遽帰省し捜索活動加わった酷暑のなか、10日以上にわたって警察ほか消防団親族・知人協力して駐車場周辺捜索したが、発見されたのは、裏返しになった修一サンダル片方だけであったバッグにはるみ子の財布小物入っており、カメラフィルム現像すると、デート中に互い撮影しあった写真おさめられていた。警察犬は、何度もサンダルひっくり返った地点止まった捜索活動には巡視艇まで加わったが、何の手がかり得られなかった。連日、大捜索なされたため、松林には新しく小道ができたほどであった状況からは「強盗」や「蒸発」は考えられず、両家とも2人交際喜んでいたので「駆け落ち」「心中」の可能性もなかった。警察記録には「事件性を含む失踪」とあった。まるで神隠しのような事件であった。母は気も狂わんばかりになっており、厳しく怖かった父は打ちひしがれ、力なく、寂しそうにしていた。るみ子の名が出るたびに母は涙を流し、るみ子の話題家族の中ではいつしかタブーとなっていた。るみ子の遺留品を母は絶対に受け取ろうとはせず、成人式のときの晴れ着姿のるみ子の写真毎日陰膳据えた。父が一番大事にしていた写真であった。 るみ子失踪から約1年半後、突然、サンケイ新聞阿部雅美記者取材訪れた同時期に起きた新潟県柏崎市蓮池・奥土、福井県小浜市の地村・浜本、そして鹿児島市川・増元のアベック失踪事件追っているという。富山県雨晴海岸ではアベック拉致未遂事件起きており、現場残され犯人の遺留品日本製のものがなく、工業力の遅れた共産圏製品がほとんどを占めていた。阿部北朝鮮の関与指摘した家族半信半疑ながら、「もし、海難事故暴力沙汰巻き込まれたのでないとしたら、それは生きているということではないか生きているのならば、いつかまた会える」と考えると一条の光射し込む思い禁じえなかった。阿部取材1980年1月7日に『サンケイ新聞1面トップ記事となった記事北朝鮮の名はなかったが、フミ子は妹の失踪北朝鮮拉致以外にはありえない確信するようになっていた。しかし、他のマスメディアことごとくサンケイ記事黙殺しいわゆる後追い報道」はひとつもなかった。 なお、2002年10月19日付「南日本新聞」は、拉致事件前後1週間わたって吹上浜付近海域北朝鮮の船が来ていたことを警察一部つかんでいたことを報じた

※この「拉致と拉致報道」の解説は、「増元るみ子」の解説の一部です。
「拉致と拉致報道」を含む「増元るみ子」の記事については、「増元るみ子」の概要を参照ください。

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