拇印とは? わかりやすく解説

ぼ‐いん【×拇印】

読み方:ぼいん

手の親指の腹に墨や朱肉をつけて、印鑑代わりに押すもの。法律上取引上、印鑑のないときの代用することができる。爪(つめ)印。


拇印


拇印

作者鈴木計広

収載図書赤い雪
出版社日本図刊行
刊行年月1990.3
シリーズ名トレビ文庫


指印

(拇印 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/25 02:43 UTC 版)

指印(しいん[1]、ゆびいん[1])は、に印肉などをつけて指形を押すこと[1]。特に親指の腹を使用するものを一般的に拇印(ぼいん)という[2]

指印の利用

紀元前6000年頃には中国や古代アッシリアで粘土板上に押し付けた拇印で個人認証を行っていたとされる[3]。また、紀元前300年頃には古代中国で署名として拇印を使用していたとされる[3]

日本では印章に代えて拇印や爪印などを利用する慣行がみられる[2]

指印は指に印肉などをつけて指形を押すことであり[1]、特に親指の腹を使用するものを拇印という[2]。より厳密に「拇印」について「親指(通常は右手)の指紋を印章による押印の代わりに押すこと」とし[4]、「指印」について「指紋(通常は左手の人差し指)を印章による押印の代わりに押すこと」とするものがある[4]。官公署の委任状の例などでは「拇印は一般的には右手親指とされています。」と明示するものもある[5]。ただし、江戸時代には罪人の口書や離縁状に左手の親指の拇印が使用された[6]

一方で「拇印」の解説として「一般的には親指を用いるが、人差し指を用いることも多く、指印といわれることもある。」とするものもある[7]

脚注

  1. ^ a b c d 平野敏彦「訴訟法の中の法令用語――法令用語釈義 その8」広島法科大学院論集 第16号(2020年) 広島大学
  2. ^ a b c 髙城光「関与のしるしとしての鳥蟲書 青銅器銘文の記名における様式と「読みにくさ」」(2020年) 東京工芸大学
  3. ^ a b 大木哲史「生体認証の原理と課題」(2014年) 明治大学先端数理科学インスティテュート(2025年9月25日閲覧)
  4. ^ a b 矢野輝雄『特許ノウハウ実施契約Q&A』オーム社、2011年5月1日、31頁。 
  5. ^ 委任状(代理人選任届)の例 八女市(2025年9月25日閲覧)
  6. ^ 踊共二「スイス商人ハンス・シュペリの日本論 ―印章にみる日本の文化と社会―」武蔵大学人文学会雑誌 第37巻第4号 武蔵大学
  7. ^ 月刊中小企業レポートNo.537 長野県中小企業団体中央会(2025年9月25日閲覧)

関連項目


拇印

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 04:42 UTC 版)

印章」の記事における「拇印」の解説

その場印章持ち合わせてない場合印章代わりに拇印(ぼいん)を用いことがある。拇印とは、親指ないし人差し指先に朱肉をつけて押す印のことであり、指紋により、押印した個人特定することが可能である。別名は指印(しいん)。 ただし、署名記名押印同等のものとして広く認められていることもあり、警察での供述調書被害届などの特殊な文書以外の公文書への拇印はあまり用いられないまた、自らの指を切って得た血で拇印を押した誓紙嘆願などを血判状と呼ぶ。

※この「拇印」の解説は、「印章」の解説の一部です。
「拇印」を含む「印章」の記事については、「印章」の概要を参照ください。

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