拉致と各国政府に対する脅迫行為
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 00:00 UTC 版)
「ISIL」の記事における「拉致と各国政府に対する脅迫行為」の解説
『週刊新潮』2015年2月5日号の特集記事『「イスラム国」大全』によると、ISILは様々な人々を拉致して人質としており、人質の国籍も多岐にわたる。元人質のフランス人ジャーナリスト、ニコラ・エナンの証言によると以下のような状態である。 「2013年6月、車から降りてきた男らに頭からコートを被せられ、わずか10秒足らずで拉致され、ラッカ近郊の石油採掘所に連行される。採掘所の事務所が刑務所になっており、シャワー室に監禁される。鉄格子の窓をこじ開け逃走するが再度捕えられ、激しい拷問を受ける。刑務所は転々とし、計10回ほど移動する。シリア人の囚人もおり、ほとんどは飲酒、麻薬売買、政治的理由によるものであり終日拷問を受けていた。エナンは20人の人質と同房で女性も6人いた。国籍は、米国、スペイン、デンマーク、ベルギー、イタリアなど全員が白人であった。牢は20㎡ほどで裸足で電灯、暖房、家具はなく、夏は暑く冬は寒い。窓から雪が舞い込むこともあった。食事は1日2回。昼過ぎに出る1ダースのオリーブとヨーグルト、夜はカップ1杯のご飯だけと毎食ごとにパンで最低限の食事であった。トイレの時間も厳格に決められ、看守に見守られながら1日2-3回、各1分と決められていた。同室の人質が連れ出されると数日後、看守がパソコンを持ってやってきては、処刑場面を見せられた。また、オレンジ色の服はイラク戦争で捕まったテロリストが収容先のグアンタナモ米軍基地で着せられていたものと同色で、ジハード主義者にとっての復讐を意味している。すなわちこれを着せられることは、死刑囚を意味する」のだという。
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