島津氏の台頭と琉球侵攻とは? わかりやすく解説

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島津氏の台頭と琉球侵攻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 05:31 UTC 版)

琉球貿易」の記事における「島津氏の台頭と琉球侵攻」の解説

島津氏琉球の関係は琉球王国成立頃には始まった考えられている。1471年文明3年)に島津立久室町幕府に申上し島津発給する琉球渡海朱印状帯びない貿易船取り締まる貿易統制を同幕府より得る。このように日本から琉球へ向かう海上航行巡って薩摩国島津氏発言力高まり、やがて貿易独占志向するようになった実際、この時点では立久と尚円王金丸)との間で遣使し合って合意達し、琉薩間に目立った対立はなかった。むしろ、島津氏15世紀から16世紀にかけて内紛九州島内などでの戦乱明け暮れており、たとえ琉球合意違えたとしても、それを監視問責介入などをする余裕はなかった。 島津氏影響力行使により琉球貿易独占志向し始めたのは16世紀前半から1609年琉球出兵の頃にかけてであり、この頃から島津氏は「三宅国秀事件」(1516年備中住人である三宅和泉守国秀が琉球征服企てたのを島津氏阻止したとされる)や「嘉吉附庸説」(1441年嘉吉元年)に島津氏功績により室町幕府6代将軍足利義教より琉球賜ったとする)を持ち出して琉球への介入正当化しようと言う動き出始める。なお嘉吉附庸説は虚偽であった後世の研究では考えられている。なお、三宅和泉守ではなく鳥取鹿野藩亀井茲矩も戦の恩賞名目琉球侵攻目論んでおり、朝鮮役で立ち消えとなるがこちらは史実考えられている。 地政学的にも、長年内紛終息し島津氏肝付氏らを破って南九州支配権回復する1575年以降)と肝付氏から志布志串間などの港湾没収し直轄化し種子島氏禰寝氏頴娃氏などこれまで半ば独自に琉球との交易行ってきた島津氏傘下国人領主に対して厳し統制行って貿易引き締め図った一方琉球に対して強硬な態度取り島津氏渡航朱印状帯びない船舶との交易停止要求すると、琉球側はこれを黙殺した。 島津氏前述通り尚円王の代から倭寇対策名目島津氏渡航朱印状持たない船との交易停止求めてはいたが、琉球側は曖昧な対応を取っており、島津氏側もこれを強制する術を持たなかったが、この時代に入ると強硬な対応に転じた琉球側は黙殺続けたために両者の関係次第敵対関係転じていった。更に秀吉家康との使節交流朝鮮役の軍務負担でも軋轢生じ朝鮮役後の日明関係修復使節仲介などを巡って島津氏からの最後通牒琉球黙殺したため、1609年薩摩藩島津氏)による琉球侵攻に至る。 薩摩藩出兵背景には、このように日本天下人意向(特に秀吉琉球直接恫喝していたが、琉球明国からの救援得られ仕舞いであった)や朝鮮出兵から朱印船貿易に至るまでの日本の時代背景や、薩摩藩自身財政難などによる領主危機感高揚などもあった。出兵後、琉球から奄美割譲させ薩摩蔵入地にしたり琉球から租税徴収行っている。 明に代わって中国本土掌握した清も琉球国王冊封与え福州琉球館設置許した。同じころ、鎖国政策取っていた江戸幕府貿易維持のために薩摩藩琉球介した貿易容認する姿勢示した。だが、それは琉球王国にとっては生糸薬種など日本江戸幕府および薩摩藩)が必要とする品を確保献上する義務を負う事になった

※この「島津氏の台頭と琉球侵攻」の解説は、「琉球貿易」の解説の一部です。
「島津氏の台頭と琉球侵攻」を含む「琉球貿易」の記事については、「琉球貿易」の概要を参照ください。

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