大相撲アナウンサー
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入局後からスポーツ担当アナウンサーとして活動。特にメインで取り組んでいる分野は大相撲。初めて実況を担当したのは1985年の春場所であった。1988年春場所に幕内実況デビューし、1995年秋場所に初めて千秋楽の幕内実況を担当した。福岡勤務時は九州場所担当として、名古屋異動直後は50回目の節目を迎えた名古屋場所の担当としてそれぞれ全国のアナウンサーをまとめ上げた。定年を迎えた後も、嘱託の立場で実況を継続していた。大相撲を実況するアナウンサーは、その専門性や若手の手本になるという観点、経験が重視されやすいという面からも定年を迎えてもしばらくは引き続いて実況を担当するケースが他のスポーツ実況に比べて多い。2019年5月場所の時点でも現役のため昭和、平成、令和の3時代にまたがって実況している唯一のアナウンサーであった。 また、正面解説・北の富士勝昭(元横綱)、向正面解説・舞の海秀平(元小結)の3人は“ゴールデントリオ”と言われ、各場所初日か千秋楽の中継でこのトリオで放送が進められることが多い。舞の海秀平との共演は大相撲中継のみならず、かつて藤井が司会を務めていた「あなたも挑戦!ことばゲーム」で解答者として出演した際にも何度か見られた。嘱託になってからは回数こそ減っているものの、この3人体制になることは一場所に一度はあった。 このほか、各局面で中継に係わっている。 連勝を続けていた横綱千代の富士が陣岳を下して横綱大鵬の45連勝に並んだ1988年九州場所6日目の実況を担当。奇しくもその22年後の2010年秋場所7日目、その千代の富士の53連勝に並んでいた横綱白鵬が稀勢の里を下して「千代の富士超え」を果たした一番の実況も担当した。 横綱曙の最後の優勝となった2000年九州場所千秋楽の実況を担当。 横綱貴乃花の最後の優勝となった2001年夏場所千秋楽の実況を担当。 横綱武蔵丸の最後の優勝となった2002年秋場所千秋楽の実況を担当。 2007年秋場所11日目、新入幕の豪栄道対豪風戦の最中に女性が土俵に上がろうとした一番の実況を担当(豪栄道が押し出しで勝利し、単独トップに立つ)。 2008年初場所・千秋楽結びの一番である白鵬と朝青龍の久々(2002年秋場所以来)の横綱相星決戦の実況を担当。 2009年夏場所千秋楽、大関日馬富士が優勝決定戦で白鵬を下手投げで下して初優勝を決めた一番の実況を担当。 2010年九州場所千秋楽、平幕豊ノ島と白鵬の優勝決定戦(白鵬勝利)の実況を担当。 2014年春場所14日目、鶴竜が1敗同士の頂上決戦で白鵬を寄り切りで下し、優勝と横綱昇進に大きく近づいた一番の実況を担当。 2015年九州場所千秋楽、日馬富士の2年ぶりの復活優勝の一番の実況を担当。 2016年秋場所14日目、大関豪栄道が玉鷲を万全の寄りで下し、初優勝を決めた一番の実況を担当。 2017年夏場所12日目、関脇髙安が宝富士を上手投げで仕留め、10勝目を挙げて大関昇進を確実にした一番の実況を担当。 2017年名古屋・13日目白鵬が新大関髙安を押し倒しで下し、魁皇が保持していた単独勝ち星1047勝を超え、単独勝ち星一位となる1048勝を達成した一番の実況を担当。 2017年九州場所11日目、嘉風が白鵬を寄り切りで下した際、白鵬が待ったを訴えた一番の実況を担当。 2018年春場所14日目、鶴竜が豪栄道を叩き込みで下し、約1年ぶりの復活優勝を遂げた一番の実況を担当。 2018年名古屋場所14日目、関脇御嶽海が栃煌山を寄り切りで下し、初優勝を遂げた一番の実況を担当。 2020年初場所14日目、徳勝龍と正代の1敗の平幕同士の頂上決戦の実況を担当(徳勝龍が突き落としで勝ち、初優勝に大きく近づく)。 このように、相撲界の節目節目の重要な場面で実況を担当し続けていた。 2017年初場所後に一旦NHKの内規の定年を迎えたが、翌場所以降も嘱託の立場で実況を継続。それから丁度5年後にあたる2022年初場所をもって、NHKの嘱託アナウンサーとしての定年を迎えたため、実況から引退した。 2022年3月場所よりABEMA大相撲中継の実況を担当。
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