土器・炻器・陶器・磁器とは? わかりやすく解説

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土器・炻器・陶器・磁器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 08:36 UTC 版)

土器」の記事における「土器・炻器・陶器・磁器」の解説

日本では一般に粘土を窯で焼かず野焼きによって600900程度焼いた器を「土器」と称し1200上で焼いた陶器」や1350上で焼いた磁器」とは区別するまた、古墳時代より製作が始まった日本須恵器のように、窯で焼成したものであっても土器よりは高く陶器よりは低い温度1000以上)で焼成された焼き物は、胎土として使用された本来の粘土性質露出しているために「陶器」とみなさず、土器含めことがある。この場合須恵器は「陶質土器」と称される朝鮮半島においても、俗に新羅焼」と称されるやきもの呼称として「陶質土器」の表現用いる)。土器通常微小な孔や隙間がたくさんあいた多孔質であり、中に液体入れると滲出する。それに対し耐熱性の強い素地用いて1000上の高温焼き締めた、多孔質でない無釉のやきもの、たとえば備前焼信楽焼丹波焼信楽焼越前焼一部などは「炻器」(せっき)と称し日本では中世盛んに作られた。現在でも常滑焼は、炻器多く生産していることで知られる陶器素地不透明吸水性持ち原則として釉薬うわぐすり)がかけられているものを呼ぶ。なお、日本語の「磁器」とは、長石珪石などの石の粉や骨灰粘土からなる材料用い胎土にはケイ酸分を多く含んで施釉して高温焼成することによってガラス化磁化)が進んだ焼き物呼称であり、陶器(しばしば「土もの」と称される)とは異なり吸水性がなく、光沢があって、叩くと金属的な澄んだ音がするものを指し江戸時代初期肥前国有田をもって嚆矢としている。 これに対し中国では、焼き物は「陶器」と「磁器」(現代中国語では「瓷器」)の2つ大別され一般に土器」という分類呼称用いられない中国では無釉、すなわち、釉薬掛けない焼き物焼成温度高低かかわらず陶器」と呼ばれ漢代緑釉陶器どのように釉の掛かったものでも、火度焼成のものは「陶器」に分類される中国では、胎土ガラス化程度かかわらず、高火度焼成された施釉焼き物が「瓷器」である。新石器時代において世界各地製作された、日本語で「彩文土器」と呼ぶ焼き物中国語では「彩陶」と表記され陶器分類される。 以下、本項では日本語で「土器」と称される焼き物について説明し焼き物種別に関する用語は基本的に日本語の参考文献における表記用いる。 土器縄文時代中期深鉢形土器新潟県出土土器弥生時代中期壺形土器東京都出土土器古墳時代前期の壺、土師器兵庫県出土) 陶質土器古墳時代装飾付脚付壺、須恵器岡山県出土炻器南北朝時代の壺、丹波立杭焼炻器現代作品、壺、楽焼陶器安土桃山時代の皿、美濃焼鼠志野」) 陶器江戸時代18世紀)の壺、伊賀焼磁器江戸時代17世紀)の徳利有田焼染付初期伊万里」) 磁器江戸時代1675年-1725年)の瓶子有田焼色絵柿右衛門」)

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