土器・陶器・磁器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 14:05 UTC 版)
中国では、やきものは陶器と磁器(現代中国語では「瓷器」)とに二大別され、「土器」という分類呼称を用いないのが一般的である。中国では無釉(釉薬、うわぐすりを掛けない)のやきものは焼成温度の高低にかかわらず「陶器」と呼ばれ、釉の掛かったものでも、低火度焼成のもの(漢時代の緑釉陶など)は「陶器」に分類される。新石器時代の、日本語で「彩文土器」と呼ばれるやきものは、中国語では「彩陶」と呼ばれ、陶器に分類されている。日本語の「磁器」とは、胎土にケイ酸を多く含有し、施釉して高温で焼成し、ガラス化が進んだやきもののことで、陶器と異なって吸水性がなく、叩くと金属製の音を発する。ただし、「磁器」と「陶器」の境界には曖昧な部分があり、「磁器」の定義は中国、日本、欧米で若干ずつ異なっている。中国では、胎土のガラス化の程度にかかわらず、高火度焼成された施釉のやきものを一般に「瓷器」と称している。英語のポースレン(porcelain)は白いやきもののことであり、中国・朝鮮・日本では磁器とみなされている青磁は、英語ではストーンウェア(stoneware)とみなされている。以下、本項ではやきものの種別に関する用語は基本的に日本語の参考文献における表記を用い、「瓷器」については日本語として一般的な「磁器」の表記を用いる。
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