南海トラフの巨大地震モデル検討会とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 南海トラフの巨大地震モデル検討会の意味・解説 

南海トラフの巨大地震モデル検討会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 05:09 UTC 版)

南海トラフ巨大地震」の記事における「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の解説

2011年3月発生した東北地方太平洋沖地震を受け、内閣府中央防災会議想定再検討するため「南海トラフの巨大地震モデル検討会」を設置し同年12月検討会による中間報告では、南海トラフ連動型最大クラス地震・津波想定がなされ、M9.0との暫定値発表された(従来最大M8.7)。座長阿部勝征は、想定地震起きれば巨大西日本地震となると述べた検討には古文書津波堆積物などの研究結果用いられ想定される震源域は、南西側日向灘より南西九州・パラオ海嶺北側日向灘地震震源領域含む)まで、内陸側は四国のほとんどを含む陸域北東側富士川河口断層帯静岡県北端まで含め長さは750km、面積は約11万平kmとなり、従来の約6万平kmからほぼ2倍になる。想定される波源域南海トラフ寄り深さ10kmの浅い領域に大すべり域、超大すべり域を設定し地域によっては従来想定より2倍程高くなった。この海溝寄りに大すべり域を設定した津波断層モデルは、駿河湾から紀伊半島紀伊半島沖、四国沖日向灘の内、1ヶ所または複数の大すべり域を設定した11種のパターン想定され津波断層モデルを含むモーメントマグニチュードMw 9.1とされた。 阿部は、東北よりも人口が多いため、東日本大震災での被害とは異なるとした。国が同年秋までに被害想定をまとめる予定2012年3月、同検討会は最大クラス地震による震度分布津波高想定公開した地震動については、震度6上の揺れ地域従来の国の東南海・南海地震などの想定比べて2倍近く増えた24府県687市町村想定され、さらに名古屋市静岡市和歌山市徳島市宮崎市などを含んだ10153市町村では震度7想定されている。津波については、東北地方太平洋沖地震以降自治体が行った独自想定上回る例があり、徳島県阿南市では県の想定の5.4mの3倍近い16.2m、三重県志摩市では県の想定の15mに対して24m、同尾鷲市では13mに対して24.5mとなった。独自想定行っていた9府県では改め想定災害対策検討されることになっており、その他の自治体でも対策見直し迫られることになる。検討会は原子力発電所設置建設計画がある4箇所について津波高最大値公表し静岡県御前崎市中部電力・浜岡原子力発電所では、地震による地盤隆起2.1mを考慮して付近最大津波高は21m、市の最大震度は7で、中部電力想定津波高越えた愛媛県伊方町四国電力伊方原子力発電所付近では最大津波高さは3m、町の最大震度は6強、茨城県東海村日本原子力発電東海第二原子力発電所付近では最大津波高が2.6m、最大震度は4、山口県上関町中国電力上関原子力発電所建設計画している付近では、津波の高さが2.9m、町の最大震度は6弱が想定されている。検討会では、津波高については50mメッシュモデルを10mメッシュ変更して予測精度上げ順次発表被害想定対策はさらに1年かけて公表する予定である。 その後2012年8月に10mメッシュによる津波高及び浸水域などの推計結果による被害想定発表され冬季深夜マグニチュード9クラス超巨大地震発生駿河湾から紀伊半島沖を中心に巨大津波発生した場合関東以西30都府県最悪場合東日本大震災の約17倍に上る323000人の死者が出る可能性があるとした。

※この「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の解説は、「南海トラフ巨大地震」の解説の一部です。
「南海トラフの巨大地震モデル検討会」を含む「南海トラフ巨大地震」の記事については、「南海トラフ巨大地震」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の関連用語

南海トラフの巨大地震モデル検討会のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



南海トラフの巨大地震モデル検討会のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの南海トラフ巨大地震 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS