劇中での役割
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『ヘンリー四世 第1部』では、クィックリー夫人はロンドン、イーストチープ界隈にあるボアーズヘッド亭の経営者となっている。ハル王子が夫の様子をたずねると「まともな人」 "an honest man" だと答えており、結婚しているが夫は舞台上には出てこない。クィックリー夫人はフォルスタッフが王の役を演じる宮廷ごっこの場面にも出てきている。 『ヘンリー四世 第2部』では、クィックリー夫人は当局にフォルスタッフの逮捕を頼み、大変な額の借金を作り、自分にうその結婚申し込みをしたというかどでフォルスタッフを糾弾している(これは、クィックリー夫人が今では寡婦であることを暗示している)。クィックリー夫人はボアーズヘッド亭によくやってくる娼婦のドル・ティアシートと長きにわたる友人関係を築いており、「ふんぞり返ったクズども」 "swaggerers" と呼ばれる攻撃的な男たちからドルを守ってやる。芝居の終わりでは、クィックリー夫人とドル・ティアシートはピストルが男を殴り殺した件の関連で逮捕されている。 『ウィンザーの陽気な女房たち』のクィックリー夫人は、フランス人の医師カイアスの看護師として働いているが、主に宛先を間違った手紙に関わるプロットにおいて恋文を届けるなど、主に他の登場人物の間のメッセンジャーとして機能している。最後にクィックリー夫人はフォルスタッフをかつぐ悪ふざけで妖精の女王の役どころを演じる。 『ヘンリー五世』においてはネル・クィックリーと呼ばれている。フォルスタッフの死の床に付き添っており、友人たちに詩の様子を説明する。クィックリーは以前にニムと婚約していたにもかかわらず、フォルスタッフの旗手であったピストルと結婚している。ピストルがフランスに出かけている間、ピストルは手紙を受け取って「フランス病」 "malady of France" (梅毒)にやられて 「俺のドルが死んだ」 "my Doll is dead" ということを知る。編者にはこの名前「ドル」 "Doll" は「ネル」 "Nell" の誤植であろうと考える者が多いが、クィックリーではなくドル・ティアシートへの言及として解釈されることもある。
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劇中での役割
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「ハムレット (キャラクター)」の記事における「劇中での役割」の解説
劇の最初ではハムレットは、父ハムレット王の死、叔父クローディアスの王位継承、さらに母ガートルードの早すぎる再婚によりひどく憂鬱になっている。ある夜、父の亡霊がハムレットの前に現れ、クローディアスが王位を強奪するためにハムレット王を殺したことを告げ、ハムレットに父の死の復讐をするよう命令する。 クローディアスは、何がハムレットをそんなにも苦しめているのかを明らかにするために、ハムレットの友人であるローゼンクランツとギルデンスターンをヴィッテンベルクから呼び寄せる。クローディアスとアドバイザーのポローニアスが陰で密かに聞いているあいだに、オフィーリア(ポローニアスの娘でハムレットの恋人)にハムレットと話すよう説得する。ハムレットがその場に入ってきて、自殺するか考える("To be, or not to be")。オフィーリアはハムレットと会い、彼との思い出の品を返すと言う。そしてハムレットはオフィーリアの貞節を問い、「尼寺へ行け("get thee to a nunnery")」と告げる。 ハムレットはクローディアスが有罪かどうかを確かめるために、彼を試すやり方を思いつく。宮廷の前で、王の殺人についての劇を演じるために役者の一団を雇う。そしてホレイシオにクローディアスの反応を窺わせる。クローディアスは罪悪感に耐えられず、途中で劇を中断するように言う。クローディアスがひどく混乱している様子で観衆の前から立ち去ると、ハムレットは亡霊が言っていたことは正しかったことを知る。ハムレットはクローディアスを殺すためにあとをつけるが、クローディアスが祈っているところを目撃し、思いとどまる。というのも、ハムレットはクローディアスに煉獄の中で苦しんでほしかったので、彼が清らかな状態でいるときには殺したくはなかった。そしてクローディアスは今まさに懺悔を通して罪を洗い清めようとしていたのである。クローディアスの命を狙った2度目の企てはポローニアスの予期せぬ死を招く。 クローディアスはハムレットに殺されるかもしれないと命の危険を感じて、ローゼンクランツとギルデンスターンを同行(注意深く監視)させ、ハムレットをイングランドへ送る。クローディアスがハムレットをイングランドへ送ったのは実際はハムレットを殺すためである。イングランドへ出航するよりも前にハムレットはポローニアスの死体を隠すが、最終的にはその場所を王に明かす。一方でオフィーリアは父の死によって深い悲しみに暮れ、狂気へと追いやられる。 イングランドに送ったはずのハムレットが帰国する予定だという知らせを受け取ったクローディアスはオフィーリアの兄レアティーズに、オフィーリアが発狂した原因はハムレットにあると説得する。クローディアスは、ハムレットとレアティーズにフェンシングの試合をさせることを提案する。レアティーズはわずかなかすり傷でも確実に殺すことができるようにと、さらに剣の先端に毒を塗ることを王に知らせる。クローディアスは、その作戦が失敗したときのためにハムレットに毒の入ったワインを差し出す計画を立てる。そして2人が話している最中にガートルードが入室してきて、オフィーリアが死んだことを知らせる。 エルシノアの墓地で、一般的に「墓掘り人夫」と呼ばれる2人の「道化師」が入ってきて、オフィーリアの墓の準備をする。ホレイシオとともに到着したハムレットは道化師の1人を冷やかす。彼はハムレットの知人であったヨリックの頭蓋骨を掘り出す道化師である。レアティーズに先導されたオフィーリアの葬式の列が近づいてくる。ハムレットはオフィーリアへの愛と悲嘆を公言し、列の邪魔をする。ハムレットとレアティーズは掴み合い喧嘩になるが、クローディアスとガートルードによって止められる。 その日の後で、ハムレットは旅の途中でどのように死から逃れたかをホレイシオに話し、代わりにローゼンクランツとギルデンスターンに死んでもらったことを明かす。廷臣オズリックは話を遮り、ハムレットをレアティーズとのフェンシングに招く。ホレイシオの忠告を聞かず、ハムレットはその申し出を受け、試合が始まる。数ラウンドの後、ガートルードはハムレットを祝って乾杯し、クローディアスがハムレットを毒殺するために用意したワインを誤って飲んでしまう。試合のあいだ、レアティーズは毒の付いた剣でハムレットを刺して攻撃する。格闘が続くなかで剣が入れ替わり、ハムレットはレアティーズが使っていた毒の付いた剣を彼に対して使えるようになる。ガートルードは倒れ、最期のときに彼女が毒を盛られたことを告げる。レアティーズは死ぬ間際、クローディアスの陰謀を暴露する。ハムレットは毒の塗られた剣でクローディアスを刺し、確実に死ぬように、ハムレットを殺すために用意された毒の付いたカップで強引にクローディアスに酒を飲ませる。死に際にハムレットは、ノルウェーのフォーティンブラス王子を有望な後継者の候補者として王に任命する。ホレイシオは自らも同じ毒のワインを飲んで死のうとするが、彼がこの話の全てを知る唯一生き残った人物となるようにとハムレットがそれを遮る。ホレイシオは死ぬ前にフォーティンブラスにデンマークの王位を譲るという遺言を残す。
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