出生と元服とは? わかりやすく解説

出生と元服

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 05:20 UTC 版)

新田義貞」の記事における「出生と元服」の解説

新田義貞新田氏本宗家の7代当主新田朝氏嫡男として生まれた。義貞の生年について判然とていない藤島戦死した際、37歳から40歳であったといわれ、生年正安3年1301年前後考えられている。辻善之助37歳没、峰岸純夫は弟・脇屋義助との関係から39歳没説を採用している。 また、新田正伝記』、『新田族譜』、『里見系図』などの史料は、義貞が同族里見氏からの養子であることを示唆している。義貞養子説有力な見解とされているが、十全確実性には欠けている。 義貞が生まれた鎌倉末期までの新田氏は、清和源氏たる河内源氏一流であったものの、頼朝時代から近親として優遇され北条氏婚姻関係結んできた名門としてその名を全国知られ足利氏比べ名声官位領地規模幕府内の地位はるかに劣ったばかりでなく、その差は広がるばかりであった後述)。ただし、対立していたわけではなく鎌倉時代通して婚姻関係もあり、また、失態の処理の融通などから後期には新田家足利家に対して従属関係にあり、建武の乱以前の義貞は尊氏指揮下の一部であったとする研究もある。また、近年では「新田氏本宗家」「新田氏一門」という概念自体『太平記』によって作り出されフィクションであり、新田家創設初代新田義重以来足利家宗家とする庶家1つに過ぎなかったとする谷口雄太見解出されている。 義貞の出生地には三つの説がある。 新田郡宝泉村由良太田市宝泉地区):『新田義貞正伝』より 新田郡生品村反町館太田市新田地区): 『新田氏根本資料』「筑後佐田新田氏系図」より 碓氷郡里見郷高崎市榛名地区):『新田正伝記』「里見氏系譜」より とする。しかし、いずれも特定できる資料とは言え定説には至っていない。 義貞の少年時代については、現存する史料乏しく検証難しい。義貞の育った上野国新田荘(にったのしょう、現在の群馬県太田市周辺)は、気象変化激越で、夏は夕立による雷鳴轟き集中豪雨すさまじく、冬は強烈な空っ風吹き荒れる風土であった。また扇状地扇央部分には灌木草木繁茂した広漠荒地広がっていて、新田一族弓術などの武芸鍛錬する練習場となっており、笠懸野という地名呼ばれていた。義貞はそのような風土の中で、笠懸野弓馬といった武芸研鑚積み利根川水練励みながら強靭育っていったと考えられている。また、気象変化に富む新田荘での生活が、義貞の激しい気性義理人情に厚い性格形成したとされる正和3年1314年)、13歳元服したことが『筑後佐田系図』に示されているが、この史料信頼性乏しいとされる文保2年1318年)には、義貞が長楽寺再建のため、私領一部売却していることが文書記述されていることや、その際花押使用していることから、少なくともこの年以前には元服していたと考えられる新田政義足利義氏の娘を娶って以降新田本宗家は代々足利本宗家当主烏帽子親として擬制親子関係結んだ考えられ新田本宗家の当主(政氏・基氏・朝氏)は足利本宗家通字である「氏」を偏諱として受けており、“義貞”の名前に「氏」が付かないのは、足利本宗家継承しながらも数年没したとされる足利高義尊氏異母兄)が当主時期元服して、その偏諱である「義」を与えられたからだと考えられている。また、義貞の烏帽子親推定される足利高義正和4年1315年)頃に足利氏家督継いで(「鶴岡両界供僧次第」)、文保元年1317年)に死去したとされている ため、この事も義貞の元服時期推定する根拠となる。

※この「出生と元服」の解説は、「新田義貞」の解説の一部です。
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