修繕年度別修繕タイプの概要
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「東武8000系電車」の記事における「修繕年度別修繕タイプの概要」の解説
工事は21年もの長期に亘って行われたため、修繕時期別に大きく5種類に分類されている。工事は津覇車輛工業(西新井→館林)で行われており、加えて2005年度分からアルナ車両も担当している。 1986年度施工分腐食外板の張り替えや塗膜を総剥離しての再塗装などの老朽化対策の他、側面行先表示器の新設、シートモケット色の変更(ラクダ色→黄緑色)、車内化粧板のデザイン変更などが行われた。車内は当時の新製車である10000系と同様の明るいカラースキームとなった。前面形状はオリジナルのままで、車内に「津覇車輛」の銘板がない。なお、このグループには現在東武博物館所有の8111Fが含まれている。修繕前にセイジクリームだった編成については、現行塗装への変更も合わせて行われた。 1987年度 - 1996年度施工分前面形状を6050系に準じた排障器付きのデザインに変更し、運転台も10030系タイプに交換した。この時から「津覇車輛」の銘板を設置するようになった。このタイプの工事は長期間で続けられたため、途中から運転席側の客室との仕切り窓の廃止や蛍光灯の増設が実施され、1995年度施工の8547F以降では客室通風器(冷房装置横にあるサイドベンチレーター)の撤去が工事内容に追加されるなどマイナーチェンジが実施された。また、2R車のクハ8600形の空気圧縮機換装工事も行われた。 1997年度 - 2000年施工分車椅子スペースの新設、行先表示器の字幕式からLED式への変更、当時の新製車である30000系と同様のHID式前照灯への変更などが行われた。施工対象は新製冷房車が多く、1972年(昭和47年)製の8158Fが最初に施工された。東上線用8R車もこのグループで施工された。なお、このグループでは妻面扉の増設が行われていない編成が存在する。 2001年度・2002年度施工分修繕内容は1997年度 - 2000年施工分と同じで後期台車装備車が主に対象となった。また、自動放送設備、車外スピーカーを装備したワンマン運転改造編成もこのグループである。このうち81108Fが2001年度に、81109F・81111F・81112Fは2002年度に一旦修繕を実施したが、後者の3編成は2003年(平成15年)にバリアフリー仕様+ワンマン運転対応設備を追加している。その際に寄居寄りのクハ8400形の貫通幌を撤去したが、他編成と連結できるように貫通幌の着脱が可能な構造としている。前者の1編成は、2007年(平成19年)にバリアフリー+ワンマン化の追加改造を施工されている。 2003年度 - 2007年度施工分LEDスクロール式車内案内表示装置(客室内1両あたり4箇所の扉上に設置)・ドアチャイム・車外スピーカー・自動放送装置・デッドマン装置の設置、7名掛け座席にスタンションポール追設、側窓を一部固定化したバリアフリー仕様編成が登場した。2003年度に6R車×3編成、4R車×2編成が施工され、4R車(および後年施工の2R車)は同時にワンマン化改造も施工されている。なお、前述の8R車の3R車化(800・850系化)改造もこの間に行われ、2004年度に2編成が、2005年度に3編成が改造されている。また、この間に修繕を受けた8R車で2006年度施工分の81105Fおよび2007年度施工分の8189F・81115Fは、修繕工事完了後に4R車となった。 従来の前面形状を踏襲しつつ修繕工事を施された8130F(1986年度施工車) 車体修繕に際して前面形状が変更された8147F(1994年度施工車) HIDライトとなった8162F(1997年度施工車) 本線用修繕車の10030系タイプ運転台(2006年6月) LED式行先表示器(2021年10月) LED式案内表示器(2021年9月)
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