8R車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 11:34 UTC 版)
4M4Tの編成。当時すでに8両編成列車が主体であった東上線向けとして1977年(昭和52年)に登場したグループである。制御系統は4R用を2組配置とした。形式は4R車同様の8100 - 8400の他、中間付随車は新形式のサハ8900形となった。これで本系列は9形式に達している。 導入当初は大山駅のホーム両端に踏切があり、有効長が6両分に限られていたため、サハ2両を外した6両編成 (4M2T) で使用されていた。その後、ホームが延長できないまま本来の8両編成での使用を開始し、同駅に停車する際には2両分のドアを締め切るドアカット扱いで対応した(通称:大山対策車)が、後に一方の踏切を除去してホーム有効長を10両分に延長したことで解消している。この間、ドアカット非対応車は運転台上のマーカーライトを常時点灯させることにより大山停車の運用に入らないよう運用区別を行っていた。 登場時点で東上線には一部列車が10両編成で運転されていたが、検査時の秩父鉄道経由の移動の都合もあり、10R車は登場しなかった。帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)有楽町線との相互乗り入れ開始後に、東上線は10両編成列車が標準になったため、2R車を増結した10両編成を組成して使用されることが多かった。2008年(平成20年)6月以降、東上線池袋発着列車は全列車10両編成となったため、原則として8R+2Rで運用された。 17編成が製造されたが、うち5編成 (8187F・8193F・8195F・81101F・81103F) はワンマン運転対応の3両編成の800・850系(後述)へ改造され、余剰となったサハ8900形10両は廃車解体された。また、6編成のサハ8900形に運転台を取り付け、ワンマン運転対応車に改造された。残りの6編成はすべて東上線に配属されていたが、うち2編成が2010年(平成22年)、1編成が2012年(平成24年)、1編成(8185F)が2014年(平成26年)6月末に廃車、1編成(8181F)が2014年(平成26年)10月末に廃車され、2014年(平成26年)12月現在では下記の1編成が現存しているが、2015年1月17日の「ありがとう8000系 Finalツアー」をもって営業運転終了が発表された。これにより、東上線池袋 - 小川町間の8000系旅客運用が終了したほか、本形式における8両および10両編成の定期旅客運用も終了した。 8175F(8175-8275-8375-8975-8976-8276-8376-8476 1970年代後半製造) 編成(池袋側から):クハ8100(奇)- モハ8200(奇)- モハ8300(奇)- サハ8900(奇)- サハ8900(偶)- モハ8200(偶)- モハ8300(偶)- クハ8400(偶)(偶)は番号が1つ増える(8199Fの場合は82100など)。この付番体系のため、クハ8100・8400に初めて欠番が生じた。
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