低屋根車(モハ164形800番台)
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「国鉄165系電車」の記事における「低屋根車(モハ164形800番台)」の解説
モハ164-864 走行音 この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。 レール面からのパンタグラフ折畳高さが4,000 mmの制約が設定された中央本線・身延線の狭小トンネル建築限界対策として、モハ164形ではPS16形パンタグラフ搭載部分のみ低屋根構造とし折畳高を4,140 mmから180 mm下げ3,960 mmとした設計変更を行った番台区分で、801-864の64両が製造された。また派生系列のモハ166形ならびにEF63形と協調運転試作車である900番台も同様の構造を有する。 低屋根化による設計変更は、801-845の非冷房車ならびに84-848の冷房準備車では部室内天井には扇風機の代わりにファンデリアを搭載し、低屋根肩部パンタグラフ脇に換気用ルーバー風道を設置するが、849-864の新造冷房車は当初から未設置であり、非冷房車および準備車も冷房化改造により撤去された。低屋根部分ドアエンジンは通常のTK4E形を使用できないため151系で採用された直動式のTK100B形となった。 1968年までに落成した801-848までは中央東線での定期運用を担当する三鷹電車区・松本運転所向けならびに波動運用対応名目では小山電車区(現・小山車両センター)向けはクモハ165形とユニットを組成して新製配置されたほか、新前橋電車区・宮原電車区・岡山電車区へ波動運用対応名目で新製配置された801 - 805・828 - 839はモハ165形とユニットを組成する。 1965年に松本運転所へ配置された車両の一部は、同所開設前に一旦三鷹電車区・浦和電車区(現・さいたま車両センター)・新潟運転所に暫定新製配置されてから転入での配置となった経歴がある。 新造冷房車で落成した1969年製造の房総西線電化用として津田沼電車区配置となった849 - 861、1970年製造の呉線電化用として下関運転所配置となった862ならびに「よねやま」電車化用として新潟運転所配置となった863・864は、汎用性の観点から本番台区分で製造された。 モハ164形800番台車両番号別分類車両番号新製配置製造年ユニット冷房名目801 - 805 新前橋 1963 モハ165 非 関東地区波動運用対応 806 - 808 三鷹 1964 クモハ165 中央東線上諏訪電化 809 - 827 松本(新潟・三鷹・浦和) 1964 - 1965 中央東線松本電化 828 - 835 宮原 1965 モハ165 関西地区波動運用対応 836 - 839 岡山 1966 中国地区波動運用対応 840 松本 1966 クモハ165 中央東線急行増発 841 - 845 小山 1967 関東地区波動運用対応 846 - 848 松本 1968 準 「かわぐち」電車化 849 - 861 津田沼 1969 冷 房総西線電化 862 下関 1970 呉線電化 863・864 新潟 「よねやま」電車化 備考 ()内の車両基地は暫定配置 非:非冷房車 準:冷房準備工事車 冷:新造冷房車 当所狭小トンネル区間での運用充当や車両転配は本番台区分に限定されていたが、1973年にPS16形パンタグラフを基本に集電舟小型化・イコライザー台枠外移設などの改良を行い、最小折畳高を縮小したPS23形が開発された。このため0・500番台車もPS23形へ換装することにより当該区間へ入線可能となり限定が解除された。
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