800番台車(修学旅行用)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 12:04 UTC 版)
「国鉄キハ58系気動車」の記事における「800番台車(修学旅行用)」の解説
東北・九州地区修学旅行列車用の区分番台。1962 - 1963年にかけてキハ58形19両とキハ28形13両の合計32両が東急車輛製造・帝國車輛工業(キハ58形のみ)で製造された。 車体構造は基本的に一般仕様車に準じているが、車内は同時期の修学旅行用電車である155系・159系の流れを汲んだ設備とした。一般の本系列と同様に1ボックス4人掛けで網棚もレール方向であるが、それ以外のデッキ補助席・客室内速度計・着脱可能な跳ね上げ式の大型テーブル・レール方向に3人が並んで使える大型洗面台や客室端の座席引き出し式の急病者用簡易ベッドなどの設備が追加された。また、塗装も塗り分けこそ一般形に準ずるが、黄5号に窓回りや裾を朱色3号と155系・159系のそれを反転させたもので修学旅行用に共通の意匠とされた。 本区分番台による修学旅行専用列車は、東北地区⇔東京が「おもいで」、九州地区⇔関西方面が「とびうめ」の愛称で運転された。修学旅行シーズン以外の時期には臨時列車などでも運用された。しかし、1970年代後半には山陽新幹線博多開業や東北本線特急網の整備によりこれらの列車は運転を終了。その後は1978年以降に塗装は一般急行色に変更されたものの、冷房化改造や修学旅行用設備の撤去などは未施工のまま、本系列一般車やキハ55系と混用されて急行列車や普通列車で運用された。1984年から1987年にかけて全車廃車となったため、JR各社には承継されていない。 キハ58 801 - 819 キハ28 801 - 813
※この「800番台車(修学旅行用)」の解説は、「国鉄キハ58系気動車」の解説の一部です。
「800番台車(修学旅行用)」を含む「国鉄キハ58系気動車」の記事については、「国鉄キハ58系気動車」の概要を参照ください。
- 800番台車のページへのリンク