五番町飯店
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 10:17 UTC 版)
東京、銀座にある中華料理店で、日本一との呼び声も高い名店。厨房も複数ある。その中で、総料理長から見習いまで、総勢16名の料理人が働いている。その他、複数のウェイターが接客を行っている。 五番町 霧子(ごばんちょう きりこ) 本作のメインヒロイン。五番町飯店の跡取り娘。16歳。茶髪ロングで、料理の際は2つのシニヨンにまとめるのが特徴。叔父の弥一と祖父の睦十の元、見習いとして店の厨房で働きながら日々中華の修行に励む。中華の腕前は若くして既に並の料理人以上の腕を持つが、店で見習いをしているのは将来店を背負った時に必要となること全てを学ぶため。作る料理は食べる人のことを第一に考えたもので、「料理は心」を信条としている。手先も非常に器用で、料理に彫り物を盛り込むことも多い。料理の信念を巡っては、「料理は勝負」をモットーとして傲慢ともとれる行動をみせるジャンとたびたび衝突する。 母親は自宅での食事の用意やキリコ宛の書き置きで存在が描写されているが直接の登場はなく、父親については本作では「R」も含めて存在が全く語られない。 Rでは、テレビでビッグ大谷杯に出場しているジャンの姿を見つけ会場に駆けつけるが料理人として出場はしていない。五番町飯店のオーナーを務めており、経営者としても成長していた。なお、続編に当たる『鉄鍋のジャン!!2nd』にジャンとの間に出来た息子が登場する。 小此木 タカオ(おこのぎ たかお) 五番町飯店で見習い中の少年。16歳。料理の腕は同じ見習いのジャンや霧子と比べて大きく劣り、先輩料理人たちにもいつもドヤされているが、睦十は「厳しい指導はもう時代に合わない」として彼に優しく接している。失敗したジャンを彼が励ましたことをキッカケに、ジャンが心を許す数少ない相手となる。店内で開かれた新メニューコンペでは意外な発想で評価されたりもしたが、料理人としては終盤まで特に成長らしい成長はしない。 作中ジャンとキリコが中国に行っていた3年間の間に、望月に代わり五番町飯店から厨房の鍋担当を任されるほどにまでなる。ジャン帰国後は、ジャンを目の敵にしている同僚たちからの風当たりを減らすためと、再びジャンに師事するためにワザと失敗し続け、鍋番から降格していた。 R終盤では、発想力を活かした新作料理「チョコレートの回鍋肉」を即興で作って見せ、辛口ながらも他の登場人物から賞賛されている。 五番町 睦十(ごばんちょう むつじゅう) 霧子の祖父で、五番町飯店のオーナーを務める。75歳。帝国大学文学部中退。「中華大帝」の異名を持ち、禿頭で顔いっぱいに大きく引かれた×字状の古痕がある。かつての修行仲間・秋山階一郎とは親友であり、ライバルでもあった。階一郎と共に日本の中華料理界の頂点に君臨していた人物で、現役を引退し店の経営に専念しているが、心中では未だに現役であり、料理の腕も精進を続けており、全く衰えていない。 第2回全日本中華料理人選手権大会の後に、ジャンや霧子、黄蘭青とは同時料理勝負をすることを約束していたが直前に病に倒れ他界。 五番町 弥一(ごばんちょう やいち) 霧子の叔父で、五番町飯店の総料理長を務める人物。年齢は45歳で、30歳になる前から五番町飯店を切り盛りしていたという。料理の腕は超一流で、ジャンも睦十以外で自分と互角の勝負ができる者と認めている。本作に登場する数少ない常識人で、劇中では料理の解説役を担当することも多い。ジャンの性格はともかく料理人としての腕は認めており、彼がどのような料理を作っても、決して嫌がること無く試食を行い、他の料理人にもちゃんと試食をさせている。 Rでも立ち位置は変わらないが、オーナーの座は霧子に譲っている。 李 考英(りー こうえい) 五番町飯店の司厨長(調理場の責任者)。34歳。香港から招かれた料理人で、その腕と人格性は確か。ジャンのことも、彼を毛嫌いしている他の同僚たちよりは認めており、ジャンの方も説教をうるさがることはあるが傲慢な面は見せていない。劇中では弥一と並び、解説役を務めることが多い。 Rでも登場。 柏原 工次(かしわばら こうじ) 五番町飯店の鍋担当料理人。35歳。パンチパーマの中年男性で、ベテランの域にある料理人であり、劇中で料理に関して腕が未熟な描写があまり見られない。 望月 貢(もちづき みつぐ) 五番町飯店の鍋担当料理人。22歳。料理人としての腕前は未熟だが、プライドが高く傲慢な性格をしている。物語冒頭で望月が作った炒飯はジャンに批判され、後に作った際にも蟇目に貶されている。 Rでも登場しているが、XO醤を貶したことで尾藤リュウジからは蹴りを顔面に叩き込まれるなど、立ち位置は変わっていない。
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