二郎神とは? わかりやすく解説

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じろうしん 【二郎神】

中国の民間信仰の神。秦代の蜀の太守第二子祀ったものという。治水の神とされたが、のち病気治癒幼童保護の神にもなった。

二郎神

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/22 20:05 UTC 版)

二郎神(じろうしん)は、道教治水の神、武神。二郎真君顕聖二郎真君灌口二郎(かんこうじろう)、灌江二郎(かんこうじろう)、灌江神赤城王清源妙道真君とも呼ばれる。


  1. ^ 二階堂善弘「二眼の二郎神」『東アジア文化交渉研究』第7号、関西大学大学院東アジア文化研究科、2014年3月、217-228頁、NAID 120005687925 
  2. ^ 焦杰「灌口二郎神的演変」四川大学学報(哲学社会科学版)1998年第3期、59-63頁。
  3. ^ 二郎神醉射鎖魔鏡” (中国語(繁体字)). 2016年12月5日閲覧。
  4. ^ 『西遊記戯曲集』胡勝・趙毓龍校注、遼海出版社、2009年。
  5. ^ 雜劇·楊景賢·西遊記·第二本” (中国語(繁体字)). 2016年12月5日閲覧。
  6. ^ 雜劇·楊景賢·西遊記·第三本” (中国語(繁体字)). 2016年12月5日閲覧。
  7. ^ 寶蓮燈 - 教育部重編國語辭典修訂本” (中国語(繁体字)). 2016年12月5日閲覧。
  8. ^ 『西遊記資料彙編』蔡鉄鷹編、中華書局、2010年、上冊 466-473頁、ISBN 978-7-101-07414-7
  9. ^ a b 『董永沈香合集』杜穎陶編、古典文学出版社、1957年。
  10. ^ 『清源妙道顕聖真君一了真人護国祐民忠孝二郎宝巻(二郎宝巻)[8]』、弾詞『新編説唱宝蓮灯華山救母全伝[9] 』、太平歌詞『新出二郎劈山救母全段[9]』などで語られている。
  11. ^ 『二郎宝巻』では斗牛宮の仙女・雲花侍長。弾詞『新編説唱宝蓮灯華山救母全伝』や太平歌詞『新出二郎劈山救母全段』などでは張仙姑・張三姐(張雲台)という名前をつけ、玉帝の妹または王母の娘とされる。
  12. ^ 『二郎宝巻』・『新出二郎劈山救母全段』では玉帝が母親を閉じ込めるのではなく、孫悟空がさらい、山の下に閉じ込めることになっている。
  13. ^ 成行正夫「孫悟空と白猿伝説」『芸文研究』第34号、慶應義塾大学藝文学会、1975年2月、30-40頁、NAID 120005286116 


「二郎神」の続きの解説一覧

二郎神

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 15:55 UTC 版)

西遊記の成立史」の記事における「二郎神」の解説

二郎神は当初から道教神として生じた神格で、『西遊記』では玉皇大帝天帝)の甥とされる。神連れた三つ目堂々たる美丈夫で、義兄弟である梅山兄弟引き連れ変化の術使って孫悟空とも互角に戦う英雄として描かれる楊劇西遊記では、観音菩薩から三蔵法師守護するために任命された十大保官の第四に灌口二郎の名が見え悟空依頼で神使って猪八戒捕らえるなど、元代から取経物語加わっている。 二郎神のモデルとなった人物複数候補があり、それらが混淆しているため、文献によって「二郎」「趙二郎」「王二郎」などと姓が異なる上、称号も灌口二郎神、顕聖二郎真君清源妙道真君など様々なものがある。このうち二郎戦国時代の秦の蜀郡郡守李冰モデルとされ、蜀の灌江(都江堰)の水利工事行ったことが、後世水龍退治した話に変化し、灌口などに廟が建てられて灌口二郎神となったという。趙二郎の方は隋代道士趙昱(字は仲明)がモデルで、煬帝から嘉州太守任命された際に、地元民苦しめた退治したという伝説を持つ。宋の真宗時代清源妙道真君の号が贈られている。このように二郎神は様々な伝説混ざり合って形成された神である。三つ目という特徴密教影響見られる『西遊記』場合は楊二郎としている(第6回孫悟空が「玉帝の妹が下界の楊君に嫁いでお前が生まれたと言っている)が、この楊姓の由来不明である。後の『封神演義』では名を楊戩とするが、これは北宋徽宗時代宦官で、『水滸伝』で悪役として登場する人物の名である。『醒世恒言』に収める「勘皮靴単証二郎神」なる小説で、宦官の楊戩が二郎真君の名を騙る道士・孫神通悪事暴く話があり、この説話民間で広まる中で混同され可能性がある。 なお二郎神に従う神将梅山義兄弟(康太尉、張太尉、姚太尉太尉、郭申、直健)は、『捜神大全』で趙二郎退治した際にともに入った七聖」(眉山七聖とする文献もある)が元になったと思われる(眉と明代以降méiで同じ発音)。この七聖が二郎神を含めた7人と解釈されて、6兄弟になった考えられる『封神演義』では「梅山七怪」として登場し、楊戩と敵対して退治されてしまう役割となっている。

※この「二郎神」の解説は、「西遊記の成立史」の解説の一部です。
「二郎神」を含む「西遊記の成立史」の記事については、「西遊記の成立史」の概要を参照ください。

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