二次形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 04:56 UTC 版)
「伊豆箱根鉄道3000系電車」の記事における「二次形」の解説
非冷房車である1000系後期編成(元西武501系の譲受車)の老朽置き換えのために、5次車として第5編成が1987年(昭和62年)に導入された。 車体はJR東日本の211系に準じた軽量ステンレス製とされ、これにより1両当り約2tの軽量化が達成された。前面デザインは大雄山線用の5000系と同一とされ、また側面は戸袋窓の寸法変更および側窓の1段下降式への変更、座席配置も車端部ロングシートの定員変更などもあり、211系に近い印象になった。この変更の理由として、一次形では乗務員室直後に戸袋があってその部分に座席はなかったが、社会科見学で大場工場を訪問した小学生から乗務員室直後に座席を配置する意見があり、それを反映させたためである。のちの全般検査の際にユニバーサルデザインの一環として、同じ部分の助士席側座席を撤去して、車椅子スペースを設けた。車体配色はステンレス地に青帯である。 その後、旧西武701系の譲渡車1100系の入線や、快速運用や東海道本線への乗り入れを考慮し全座席を転換クロスシートとした7000系の登場によりしばらく増備はなかった。 しかし、7000系はその構造上朝夕ラッシュ時の通勤・通学利用客から乗降に不便との意見が寄せられ、本来7000系が目的とした東海旅客鉄道(JR東海)への直通運転計画も事実上頓挫したことから、同系列の増備は2編成で打ち切られ、再び本系列が増備されることとなった。こうして1997年に落成したのが第6編成であり、非冷房車であった1000系自社発注車を置き換え、駿豆線の旅客車両冷房化率100%を達成した。 第6編成は7000系や5000系後期車と部品の共通化をはかり、パンタグラフは菱形から下枠交差形に変更され、前部排障器(スカート)の装着、ワイパーの電動化、前面行先表示器を幕式からLED式とし、側面にも行先表示器を設置し、車内案内表示器も設置された。車内案内表示器は7000系第2編成に続いて採用されたが、7000系の乗務員扉・貫通路上部の2か所に対し、客用扉上部に点対称に3か所設置された。 第5編成は2010年2月、第6編成は同年10月にドアチャイム(JR東海N700系と同じ音色)を設置。これで全6編成への設置が完了した。 こちらもすべての編成で吊手が増設され(一次形と同じ方式)、2008年に車両・ドア位置案内プレートと号車表記が貼付けられている。 第5編成は、2010年1月から5月まで7000系第1編成とともに、沿線の伊豆の国市で開催のいちご狩りをPRするヘッドマークを装着した。 2017年4月8日から、第6編成は、「ラブライブ!サンシャイン!!」の主人公たちによるスクールアイドル「Aqours」の3rdシングル「HAPPY PARTY TRAIN」の発売(4月5日)に伴い、新しくデザインされたラッピング電車を運行。2009年からの西武鉄道グループコーポレートカラー「レジェンドブルー」をベースカラーとし、「HAPPY PARTY TRAIN」の衣装でポーズを決める「Aqours」のメンバーたちが、1車両の片側に3名ずつラッピングされた車両全体のフルラッピング(同社鉄道車両では初)となっている。またこれに合わせ、前面の帯も「ライオンズブルー」から「レジェンドブルー」に変更された(第5編成は「ライオンズブルー」のまま)。 第5編成は、2022年1月9日から、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の放送開始に併せて、小栗旬扮する北条義時をあしらったラッピング電車の運行を開始した。 3000系第5編成「鎌倉殿の13人」仕様 3000系第6編成「ラブライブ」仕様
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