中継態勢
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「全国高校野球選手権大会中継」の記事における「中継態勢」の解説
2012年の第94回大会中継からは、「甲子園球場の現在の情報」と「試合に臨むチーム・監督・選手の深い情報」を中継画面へ積極的に取り込む演出を採用。データスタジアムから提供される詳細なデータと最新の技術を駆使しながら、以下の工夫を凝らしている。 気象条件・風向・風速の表示往々にして試合の行方を左右する甲子園球場名物の浜風の動きを見せる目的で、日本のテレビ放送による野球中継では初めて、球場全体の風の動きを観測する機器をセンターカメラに設置。三塁側の内野スタンドから撮影中の球場全景映像に、センターカメラで観測できた数地点の風向・風速データをCG合成で挿入したうえで、各試合の開始前に「風速スコープ」というタイトルで放送する(2012年のみ)。なお、甲子園球場では、その風速柱などを見ることができないようになっていた。 各試合の開始前にグラウンドレベルで観測された気温・湿度を、データとして表示。また、以上のデータに風向・風速データを加えたグラウンド概略図を、ワイプ形式で試合中に随時挿入する。 超ハイスピードカメラによる準々決勝・決勝戦の撮影(高校野球中継では初の導入、2013年からは全試合で使用) 「エキストラスーパー」の挿入朝日新聞・高野連からの協力による全代表校の地方大会全スコア調査で得られたデータを、データスタジアムで独自に分析。試合中の対戦シーンに応じて、以下のデータの中継画面の左下に「エキストラスーパー」として挿入する。なお、従来の中継で使われてきたデータ(地方大会や本大会における個人成績・チーム戦績、試合中の投手・打撃成績、ベンチ入り選手の氏名・背番号など)も、引き続き中継の随所で表示する。打撃データ:ランナー状況別打率、送りバント成功時の得点確率、得点期待値、打者の全安打数、打球のゴロ/フライ比率(いずれもチーム単位で表示) 投手データ:投手の全投球数、奪三振数、ストライク率、被安打率、被長打率 走塁データ:走者の盗塁数、盗塁成功率、カウント別の盗塁成功率 守備データ:捕手の盗塁阻止率 大会に出場した全選手を対象にしたランキング(打率、長打率、得点圏打率、奪三振数、奪三振率など) 試合中のシーン・試合結果に関連した大会記録 2013年の第95回大会中継では、上記の「エキストラスーパー」を踏襲しつつ、字幕スーパーの背景を白色ベースから黒色ベースに一新。得点・本塁打のシーンで挿入する字幕や、選手紹介の字幕を従来の様式から細く変える一方で、試合開始前には両チームの監督によるその試合に向けたコメントを字幕で表示する。また、中継で表示する投手データに、中継試合における球種の比率(球種ごとに横棒のグラフで表示)や球数(登板開始から終了までの合計)を追加。投手と打者の対戦中には、スコア・ボールカウント・塁上の状況・投手の球数(または球種・球速)を画面の右下に表示させるとともに、「投手:投手名×打者名:打順」か「第○日第○試合」という様式の字幕を画面の左上へ交互に挿入するようになった。さらに、試合の展開を左右しそうな対戦シーンでは、該当する投手と打者の映像を2分割(または4分割)で表示することもある。 試合中継用の映像は1994年までは10時まで時刻出しを左上に出していたため、主に右中間寄りにカメラをセットしていた。このためプロ野球中継とは異なり、スコアは右上、ボールカウンターは左下と通常とは逆のテロップポジショニングで放送がなされていた。1995年からはプロ野球と同じく左中間寄りにカメラを配置し、スコアカウントもプロ野球と同じ形式となった。なお「熱闘甲子園」では番組開始当初から現在に至るまで右中間寄りのカメラをメインに、随時中継で使われた映像、さらにハイライト用の独自のカメラも使って編集している(「熱闘甲子園」で使われる映像を中継に使う場合<特にホームランカメラ>もある)。
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