世界の料理への影響
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「ポルトガル料理」の記事における「世界の料理への影響」の解説
「マカオ料理」、「長崎料理」、「ブラジル料理」、および「ハワイ料理」も参照 ポルトガルはかつてポルトガル海上帝国と呼ばれたように海外に多くの植民地を持っており、各植民地の料理とポルトガル料理は互いに影響を及ぼしあった。ブラジル料理にはポルトガルの影響が強く表れており、フェジョアーダやコジード、カルデイラーダのようなポルトガル料理から派生したものが根付いていることからも分かる。フェジョアーダはモザンビークや東ティモール、マカオでも地元の食文化に根付いて独自の発展をとげたものが見られる。旧ポルトガル領インドのゴアには、酢(ヴィーニョ、vinho)とニンニク(アーリョ、alho)で味付けした辛口の煮込み料理ヴィンダルーがあり、インド料理店のメニューの一つとして世界的に有名になっている。また、インドのサモサがゴアからポルトガルやマカオなどに導入され、シャムサ(Chamuça)として親しまれている。 海外のポルトガル人の旺盛な活動は、ポルトガル料理の影響を世界中に広めた。ポルトガルの貿易船は1550年頃に日本へ到着し、戦国時代の日本の大名はポルトガルの菓子類を南蛮菓子と呼んで楽しんだ。ポルトガルのコンフェイトは金平糖、アルフェニンは有平糖、パン・デ・ローはカステラ、フィオス・デ・オヴォスは鶏卵素麺へと変化し、和菓子にも影響を与えた。日本料理の天ぷらもまたポルトガル料理に起源を持つといわれ、がんもどきの別名「飛竜頭」は、ポルトガルのフィリョース(filhos)という揚げ菓子が語源になっているといわれる。フィオス・デ・オヴォスに類似の菓子はまた、タイ王国ではフォーイ・トーン、カンボジアではワウィーと呼ばれており、タイの菓子の中でも鶏卵を用いるものはポルトガルの菓子の影響を受けている。ポルトガル移民はハワイ料理とニューイングランド料理にも影響を与えた。ポルトガル風の甘いパン(pão doce)、マラサダ、豆のスープ (sopa de feijão) やソーセージなどは、ハワイ州民の間で民族を問わず親しまれている。また、唐辛子を加えたソーセージの一種リングィーサは、英語で「ポーチュギーズ・ソーセージ」と呼ばれ、ポルトガル系移民の多かった米国のカリフォルニア州、ニューイングランドやハワイ、また移民を通じてハワイとの交流が盛んな沖縄などでも人気の高い食材となっている。 オーストラリアでは、主にファーストフードの店舗で売られる「ポルトガル風」チキンの類が、この20年の間に非常に一般的となった。提供される料理は様々なハンバーガーと同様に従来の鶏肉料理である。場合によっては、「ポルトガル風チキンサンドイッチ」のように、提供される料理とポルトガル料理とのつながりはあまりなく、単にマーケティング目的で名づけられたものも見られる。
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世界の料理への影響
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インド系移民と在外インド人の活動の結果として、インド料理は世界各地に定着している。特にイギリスや旧イギリス領のマレーシア、シンガポール、フィジー、ペルシア湾岸、ケニア、南アフリカ、トリニダード・トバゴ、ガイアナなどでは、インド料理が地元の食文化に溶け込んでいる。チキンティッカマサラはイギリス生まれのインド料理で、イギリスの国民食の1つと呼ばれている。ゴア料理はポルトガルとその植民地に伝播し、マカオ料理などに影響を与えた。また、カレー粉の普及により世界各地にカレー料理が生まれている。インドを発祥とするムルタバは、貿易を通して東南アジアに伝わり、現在では同地域やアラビア半島で食べられている。日本では、中村屋のボースやイギリス海軍の影響になどにより、学校給食でカレーが取り入れられるなど、ラーメンと並びカレーライスが国民食となっている。全国各地では、その土地ならではの味付けや食材、コンセプトを用いた「ご当地カレー」も登場しており、日本独自の食文化となりつつある。
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