世界でのラグビーリーグ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 20:02 UTC 版)
「ラグビーリーグ」の記事における「世界でのラグビーリーグ」の解説
ラグビーリーグは世界中の30を越える国々でプレーされており、RLIF(国際ラグビーリーグ連盟)では27の国がランクされている。オーストラリア、イングランド、ニュージーランドが強豪国である。ラグビーリーグ・ワールドカップが代表での最高位の大会であり、現在は14チーム(ランキング順: オーストラリア、ニュージーランド、イングランド、フランス、フィジー、ウェールズ、パプアニューギニア、サモア、アイルランド、アメリカ合衆国、スコットランド、イタリア、トンガ、クック諸島)が参加している。以前、レバノン、ロシア、南アフリカがワールドカップに参加したことがある。 ラグビーリーグは南太平洋の国々で特に人気がある。オーストラリアでは3番目に観客数が多いスポーツであり、ラグビーユニオンよりも人気が高い(2013年。1位オーストラリアンフットボール、2位競馬、7位ラグビーユニオン)、パプアニューギニアはラグビーリーグを国技とする唯一の国である。オーストラリアのトップリーグであるNRL(ナショナルラグビーリーグ)にはニュージーランド最大の都市オークランドから1チームが参加している。 ラグビーリーグはオーストラリア東部のニューサウスウェールズ州やクイーンズランド州、オーストラリア首都特別地域では支配的な冬のスポーツである。トンガでも普及しており、サモアやクック諸島といったその他の太平洋の国々でもプレーされている。オーストラリアのその他の地域でも、毎年開催されるステート・オブ・オリジン(ニューサウスウェールズ州選抜とクイーンズランド州選抜の対抗戦)は最も人気のあるスポーツイベントの1つである。 ラグビーリーグヨーロッパ連盟 (RLEF) は欧州および北半球におけるラグビーリーグの発展を担っており、アジア太平洋地域にはアジア太平洋ラグビーリーグ連合 (APRLC) がある。ラグビーリーグヨーロピアンカップおよびパシフィック・カップがRLEFおよびAPRLCによってそれぞれ開催されている。ヨーロピアンカップとパシフィックカップの優勝国は1年毎にフォーネイションズの第4枠としてオーストラリア、ニュージーランド、イングランドと対戦する。 イングランドでは、ラグビーリーグは伝統的にこの競技の発祥の地であるヨークシャーやランカシャー、カンブリアなど北部のカウンティと結び付いているが、その人気は他の場所でも高まっている。現在、スーパーリーグに所属する14チームの内2チームはこれらの伝統的カウンティ外を拠点としている(ロンドン・ブロンコズとカタラン・ドラゴンズ)。ラグビー・フットボール・リーグ (RFL) によって発表された数字では、2008年10月以前の12カ月で女性のプレー人口が81%増加しており、男女共に若年層のプレー人口も増加している。2008年10月現在で、4万人を超える選手がRFLによって登録されている。 フランスでは1934年にようやくラグビーリーグが初めてプレーされ、1930年代に(ユニオン側の)フランスラグビー協会の状態が愛想を尽かされたため人気が上昇した。しかしながら、1940年6月に連合国がドイツによって破られた後、南部のヴィシー政権はラグビーリーグの機関とクラブに属する資産を差し押さえ、戦前にフランスを統治していた左翼人民戦線政府とのつながりからラグビーリーグを禁止した。ラグビーリーグは1944年8月のパリ解放とヴィシー政権の崩壊後に禁止を解かれたが、1990年代までフランス当局によって無視されていた。これにもかかわらず、フランス代表は1954年と1968年のワールドカップの決勝に進出し、1954年大会を主催した。1996年、フランスのチームパリ・サンジェルマンは新たに設立されたヨーロッパスーパーリーグの11チームの1つとなったが、クラブは利益を上げられず、観客動員も少なく1997年に解散した。2006年、スーパーリーグは南ラングドック=ルシヨン地域圏のペルピニャンのチームであるカタラン・ドラゴンの参加を承認した。カタラン・ドラゴンは続いて2007年チャレンジカップファイナルに進出し、2008年スーパーリーグXIIIのプレーオフに進出した。スーパーリーグにおける「ドラゴン」の成功によってフランスのラグビーリーグの復興が始まり、シャンピオナ・ドゥ・フランス・エリート・アン(フランスエリート1選手権)のほとんどのチームの本拠とする南部において熱狂が芽生えた。 21世紀初頭にはその他の国々がラグビーリーグを再開し、ラグビーリーグ欧州連盟はドイツやスウェーデン、ノルウェー、ハンガリーといった新たな地域にラグビーリーグを広めようと努力している。
※この「世界でのラグビーリーグ」の解説は、「ラグビーリーグ」の解説の一部です。
「世界でのラグビーリーグ」を含む「ラグビーリーグ」の記事については、「ラグビーリーグ」の概要を参照ください。
- 世界でのラグビーリーグのページへのリンク