ヴァイマル共和政の守護者としてとは? わかりやすく解説

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ヴァイマル共和政の守護者として

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/17 00:23 UTC 版)

国旗団 (ドイツ社会民主党)」の記事における「ヴァイマル共和政の守護者として」の解説

国旗団目的は、国家社会主義者共産主義者君主制復古主義者のいずれとも戦いヴァイマル共和政を守ることにあった国旗団団長である社民党政治家オットー・ヘーシンク(ドイツ語版)は「鉄兜団青年ドイツ騎士団ドイツ語版)、ヒトラー近衛兵およびその他類似の君主主義諸組織、そしてそれらと結託している共産主義者共和政挑戦している」「君主主義者共産主義者大企業大土地所有者から、あるいは外国政府から得た潤沢な資金以ってあらゆる手段で我々に挑んでいる」「共産主義者赤色戦線戦士同盟は、共和国あるいは我々に対するその闘争において、これら君主主義者忠実な支援者として己が姿を実際に示してきた」としたうえで「共産主義者君主主義者の席は国旗団にはない」と論じた。 またヘーシンク1931年国旗団を「鉤十字ナチ党)及びソビエトの星(共産党)と戦いヴァイマル共和政民主主義守護する狂信者防衛組織」と定義している。国旗団隊員1848年革命ヴァイマル憲法定められ共和国国旗「黒・赤・金」の守護者自負していた(一方保守右派勢力帝政時代国旗「黒・白・赤」守護者自負した)。 国旗団団長ははじめヘーシンク務め、その代理がカール・ヘルターマン(ドイツ語版)だったが、後にヘルターマンが団長となった団員数1925年1月300万人1926年350万人達している。1932年時点では300万人だった。この規模ナチ党突撃隊共産党赤色戦線戦士同盟大きく上回っており、ドイツ最大準軍事組織であった。ただ団費を収めるだけの形式的な団員多く積極的に活動参加する団員100万人弱程度だったと見られる突撃隊赤色戦線戦士同盟による暴力活動拡大する中、国旗団役割はますます重要となっていった。 1930年国会選挙ナチ党社民党に次ぐ第二党躍進した。それまで共産党赤色戦線戦士同盟との抗争に最も力を入れてきた国旗団であったが、これを機にナチ党突撃隊との抗争力を入れようになった国旗団団長ヘルターマンは突撃隊を敵ながら見事な組織評価し突撃隊ならった組織再編おこなった。まず国旗団活動部隊を「主要隊(Stammformationen(Stafo))」とエリート隊員選抜した防衛隊(Schutzformationen(Schufo))」に分割。この防衛隊には1931年春の時点25万人隊員があった。1931年には社民党社民党労働組合連合ドイツ労働組合総同盟ドイツ語版) (ADGB)や国旗団などの連携によって「戦線ドイツ語版)」が結成されたが、その中核となったのも防衛隊であった防衛隊隊員グリーンシャツブルーの縁なし帽、黒い乗馬ズボンといった出で立ちであり、明らかにナチス突撃隊制服影響受けていた。 防衛隊ナチ党政権掌握した際の武装蜂起想定して訓練をおこなっていた。ナチ党政権掌握前にヴァイマル共和政擁護派多かった警察から警察官軍事教官として派遣してもらい、小銃機関銃射撃訓練衛生兵養成政治学習、野戦市街地戦訓練などを盛んにおこなった負傷隊員治療する病院や、戦闘部隊への補給センターまで備えていた。様々な武装蜂起計画練った。たとえば国旗団マクデブルク本部では、ナチ党一揆か、あるいはそれに近いやり方政権掌握した場合、ただちに鉄道分岐点占拠し鉄道道路主要道路を封鎖し、さらに橋梁爆破し電話線切断することとしていた。それを可及的速やかに実行する部隊防衛隊であった。 しかしリベラル左翼である社民党はこうした国旗団防衛隊の「兵隊ごっこ」を好ましく思っていなかった。防衛隊結成からしばらくして党の許可なしに武器集めることを禁止した社民党党首オットー・ヴェルスヴァイマル共和政危険な事態となればヴァイマル共和政を守るために警察が自ら武器を我々に供給してくれるだろうと思っていた。ヘルターマンはヴェルス下社民党幹部こうした言説を「弱気言い逃れ」と批判し、党本部意向無視して隊員独自に武器集めることを許可し防衛隊員には最低でも拳銃所持させた。なお国旗団の武器出所はたいてい警察だった。 1932年7月保守派ドイツ首相フランツ・フォン・パーペンは、社民党オットー・ブラウン首相務めプロイセン州政府に対して「プロイセン・クーデタ(ドイツ語版)」を起こしブラウン下社民党系のプロイセン州要人強制的に追放して社民党ヴァイマル共和政派の砦としてのプロイセン州破壊したパーペンが非民主的なやり方プロイセン州政権強奪した判断した国旗団武装蜂起準備開始したが、社民党系の労働組合である労働組合総同盟(ADGB)が武装蜂起反対して妨害してきたため、結局断念している。

※この「ヴァイマル共和政の守護者として」の解説は、「国旗団 (ドイツ社会民主党)」の解説の一部です。
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