モハ115・114形3500番台
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「国鉄115系電車」の記事における「モハ115・114形3500番台」の解説
モハ115形3500番台 車内 3000番台(左)と3500番台(右)ジャンパ栓周辺 モハ114-3500番台(モハ114-3514)走行音 この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。 1991年(平成3年)に221系増備に伴い117系はJR京都線・JR神戸線での新快速運用が縮小された。これにより一部編成は6両から4両に短縮し、山陽本線岡山地区の快速「サンライナー」や福知山線(JR宝塚線)・奈良線へ転用し、余剰となった中間電動車ユニットを山陽地区に残存した非冷房車置換え名義で本系列に編入改造した番台区分である。 当初11ユニット22両が、2001年(平成13年)には3ユニット6両が改造され、2007年現在14ユニット28両に施工された。7ユニットが下関総合車両所の3000番台クハと、残る7ユニットは岡山電車区の3扉クハと編成を組成する。 本系列と117系は補助電源電圧が異なり、ジャンパ連結器も本系列のKE76形3本に対して117系はKE96形1本であるなど互換性がない。このため、M'車からのサービス電源供給にはクハ115形に降圧装置を取り付け、ならびに車端部ツナギを改造したうえで、KE76形とKE96形を直接接続可能な特殊引き通し線を装備する。 連結相手側の車両が非冷房車の場合に余ったジャンパケーブルを格納するため、KE76形用のジャンパ栓受も取り付けられた。引き通し線は変更されておらず、制御回路は117系と同一である。 元々CS15形とCS43形の制御回路に互換性があったため可能となった改造だが、1961年(昭和36年)設計のCS15形と1979年(昭和54年)設計のCS43形ではマスター・コントローラー操作に対する応答速度に差があり、MM'ユニットに本区分番台とそれ以外の本系列を併結した場合、起動時にいわゆる「ドン突き衝動」が発生しやすい。 パンタグラフは種車の関係でモハ115形に搭載される。側面行先表示器は本系列とは互換性がないため岡山電車区所属車は改造時点では使用停止とされ、広島運転所所属車は本系列用に交換。いずれも行先標受けが設置された。なお、車内側のドアはもともと白系の化粧板が張られていたが、体質改善工事施工時に本系列に合わせたステンレス無地に変更された。 岡山所属車は後にLED方式の表示器に交換し、扉間のクロスシートは4列分のみ残して117系300番台と同様にロングシート化された。 2005年(平成17年)より30N体質改善工事を開始し2009年(平成21年)度に全車施工が完了した。この工事で117系時代の新鮮外気導入装置は撤去され、外見上は3000番台と同一になった。内装面では、座席配置・フラット天井・冷房吹出口形状・照明灯カバーがいずれも種車のままであり、特に天井を見れば判別は容易である。 モハ117・116-17・21・23・25・27・29・31・33・35・37・39・303・315・316 → モハ115・114-3501 - 3514
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