プレミアリーグ開始後
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「バーミンガム・ダービー」の記事における「プレミアリーグ開始後」の解説
1992年にプレミアリーグが創設されたが、両者はリーグ戦で対戦する前に1993-94シーズンのフットボールリーグカップ2回戦で対戦した。セント・アンドルーズでのファーストレグではジョン・フレインのPKをマーク・ボスニッチ(Mark Bosnich)が止めて0-0の均衡が続いたが、ケヴィン・リチャードソン(Kevin Richardson)が決勝点を決めてヴィラが1-0で勝利した。ヴィラ・パークでのセカンドレグではヴィラのディーン・ソーンダースの決勝点とバーミンガムのポール・タイトの退場がハイライトとなった。2試合合計2-0で勝利したヴィラはその後も勝ち進み、決勝でマンチェスター・ユナイテッドFCを破って4度目の優勝を飾った。バーミンガムが2002年にプレミアリーグに昇格したため、2002-03シーズンには両サポーターが熱望していたリーグ戦でのダービーが15年ぶりに開催され、バーミンガムが2勝(3-0、2-0)した。2002年9月16日の対戦はバーミンガムが3-0で勝利したが、バーミンガムが得点する度にサポーターがグラウンドになだれ込み、3度も試合が中断した。サポーターの侵入を許したバーミンガムには2万5000ドルの制裁金が科せられ、治安紊乱罪で2人のサポーターに実刑判決が下された。2003年3月にヴィラ・パークで行われた試合では、試合前に観客が暴動を起こすほどの熱気を持ち、ヴィラのディオン・ダブリン(バーミンガムのロビー・サヴェージに頭突きして退場)とジョーイ・グジョンション(マシュー・アップソンに無謀な両足タックルをかまして退場)の2選手が退場処分を受けたほか、試合後にはスタジアム外のWitton Laneでもトラブルが発生し、両サポーターを隔てようとした警官に投石が行われた。また、このシーズンはホーム&アウェーどちらの試合でもヴィラのGKペテル・エンケルマンがミスを犯している。2003-04シーズンのリーグ戦は2試合とも引き分けに終わった。2-2となった試合ではヴィラが2点のリードを築いていたが、ロスタイムのスターン・ジョンの得点などでバーミンガムが2-2の引き分けに持ち込んだ。どちらの試合も酒に酔ったサポーターの衝突を防ぐためにお昼時間にキックオフされ、盛り上がりには欠けたものの意図は達成された。2004-05シーズンはバーミンガムが勝利を取り戻した。2004年のクリスマス直前にヴィラ・パークで行われた試合は2-1でバーミンガムが勝利し、2005年3月に行われた試合では2-0でやはりバーミンガムが勝利した。直接的に敗北という結果につながったかどうか議論の残るところではあるが、どちらの試合でもヴィラのGKトーマス・セーレンセンがミスを犯している。2005-06シーズン最初の対戦ではケヴィン・フィリップスの得点でヴィラがバーミンガムを破った。2006年4月16日(イースター・サンデー)に行われた2度目の対戦ではミラン・バロシュの2得点とガリー・ケーヒルのバイシクルシュートでヴィラが3-1で勝利した。バーミンガムはシーズン終了後にフットボールリーグ・チャンピオンシップ(実質2部)降格となったが、1シーズンでプレミアリーグに復帰した。 2007年11月14日のセント・アンドルーズでの対戦はヴィラが2-1で勝利し、ダービーでの3連勝を決めた。かつてヴィラに所属した経験のあるリアム・リッジウェルがオウンゴールを喫してヴィラが1-0でリードし、ミカエル・フォルセルの得点でバーミンガムが追いついたが、ヴィラのガブリエル・アグボンラホールがヘディングで決勝点を決めた。試合後のグラウンド外では両クラブのサポーターが衝突し、20人以上の警官が負傷した。2008年4月20日にヴィラ・パークで行われたダービーはヴィラの5-1の勝利に終わり、過去40年間のリーグ戦で最大の得点差が付いた試合となった。ヴィラは2009-10シーズンに行われた2試合のダービーにも連勝した。2009年9月13日にセント・アンドルーズで行われた試合は、アグボンラホールが決勝点を決めて1-0で勝利し、ヴィラ・パークで行われた試合はジェイムズ・ミルナーの決勝点でやはり1-0で勝利した。2008-09シーズンと2009-10シーズンは、4試合のうち3試合で80分を過ぎてからヴィラの選手が決勝点を挙げて勝利した。それまでのヴィラの連勝記録は1987年から1993年に達成された6連勝であったが、2010年4月25日にヴィラが本拠地で1-0と勝利し、17年前に達成された連勝記録に並んだ。同年10月31日の対戦はスコアレスドローに終わり、2005年から続いていたヴィラの連勝は6で途切れた。ヴィラ・パークで行われたこの試合と12月1日にセント・アンドルーズで行われた試合では両クラブのサポーターとフーリガン集団が衝突して多数の逮捕者が出た。ヴィラ・パークでの試合ではスタジアムの外で暴力が見られ、バーミンガムのクラブチーフを含む数人が逮捕された。セント・アンドルーズで行われた試合はバーミンガムが2-1で勝利し、試合後にはバーミンガムのサポーターがグラウンド上に乱入してヴィラのサポーターと向かい合った。これらは暴力沙汰に発展し、座席が引き剥がされたほか、ヴィラのサポーターがバーミンガムのサポーター席に向かって物が投げられた。試合前と試合後にはヴィラのフーリガンがバーミンガムのサポーターズ・パブを襲撃し、試合は両クラブのサポーターによって「交戦地帯」と表現される始末であった。サポーターを制御できなかったとして、バーミンガムにはイングランドサッカー協会(FA)から40万ポンドの罰金が科せられた。2011年4月10日、BBCによるポリス・アカデミーUKというドキュメンタリー番組でバーミンガム市が特集され、2010年12月1日のダービーにおける暴力行為が放映された。 2011年6月17日、バーミンガムのアレックス・マクリーシュ(Alex McLeish)監督がヴィラに引き抜かれ、イングランド中に衝撃を与えた。マクリーシュ監督は2011年2月にバーミンガムに初タイトルをもたらしたため、バーミンガムのサポーターはライバルクラブに移籍した監督の裏切り行為に激怒し、その一方でヴィラのサポーターはライバルクラブを率いていた監督の就任に困惑した。アメリカ人のランディ・ラーナー会長がマクリーシュ監督と接触した際には、何百人ものヴィラのサポーターがヴィラ・パークでラーナー会長に対する抗議を行った。ヴィラ監督就任後、マクリーシュ監督は両クラブのサポーターから死の脅迫を受けた。論争をもたらした監督の移籍騒動は両クラブの選手、サポーター、オーナーの間の緊張感や敵意を増幅させ、さらにバーミンガムのディレクターはヴィラが不正な引き抜きを行ったとして法的行動を取る覚悟があると迫った。マクリーシュ監督はまだバーミンガムとの契約下にある6月12日に辞任を発表していた。マクリーシュ監督はバーミンガムからヴィラに直接移籍した初の監督となった。
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