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ヒアシンス【hyacinth】

読み方:ひあしんす

ヒヤシンス


ヒアシンス (錦百合)

Hyacinthus orientalis

Hyacinthus orientalis

Hyacinthus orientalis

Hyacinthus orientalis

Hyacinthus orientalis

Hyacinthus orientalis

Hyacinthus orientalis

Hyacinthus orientalis

Hyacinthus orientalis

地中海沿岸ギリシャシリアレバノン原産です。3月から4月ごろ、短い花茎をのぱして小さな花を咲かせます。花には甘い芳香があり、花色赤色ピンク白色青色紫色などと豊富です。名前は、ギリシャ神話美少年ヒアキントスに由来します。別名で「にしきゆり(錦百合)」とも呼ばれます
ユリ科ヒアシンス属の多年草で、学名Hyacinthus orientalis。英名は Hyacinth
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ヒヤシンス

(ヒアシンス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/07 12:38 UTC 版)

ヒヤシンス
Hyacinthus orientalis
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: キジカクシ科 Asparagaceae
亜科 : ツルボ亜科 Scilloideae
: ヒヤシンス連 Hyacintheae
亜連 : Hyacinthinae
: ヒヤシンス属 Hyacinthus
: ヒヤシンス H. orientalis
学名
Hyacinthus orientalis
L.[1]
シノニム
  • Hyacinthus albulus Jord.
  • Hyacinthus brumalis Haw. ex G.Don
  • Hyacinthus modestus Jord. & Fourr.
  • Hyacinthus praecox Jord.
  • Hyacinthus provincialis Jord.
  • Hyacinthus rigidulus Jord. & Fourr.
  • Scilla coronaria Salisb.
英名
common hyacinth, garden hyacinth
亜種変種
  • H. o. subsp. chionophilus
  • H. o. subsp. orientalis
  • H. o. var. albulus

ヒヤシンス(風信子、飛信子、学名: Hyacinthus orientalis)は、キジカクシ科ツルボ亜科ヒヤシンス属球根多年草ヒアシンスとも表記する[1][2]耐寒性秋植え球根として扱われ、鉢植え水栽培などで観賞される。

形態・生態

先に香りのよいを咲かせる。原種本来の花色は青紫色のみだが、園芸品種には暖色から寒色までさまざまな色彩が濃淡豊かに揃う。生育適温は20℃前後と、冷涼な気候を好む。

分布

地中海東部沿岸(トルコシリアレバノンイスラエル)からイラントルクメニスタン付近の原産。

人間との関わり

オスマン帝国栽培され、園芸化された。スルタンムラト3世1583年山地から5万本のヒヤシンスをイスタンブールに集めさせたという。16世紀前半にはヨーロッパにもたらされ、イタリアで栽培されていた。16世紀末にはイギリスに伝来し、フローリスト(園芸愛好家)に注目され、18世紀から19世紀にかけて盛んに育種が行なわれ、数百の品種が作られた。しかし、イギリス系のヒヤシンスは20世紀初頭に衰退し、現在は品種もほとんど残っていない。これとは別に、現在普通に栽培されるのは地中海北東部原産のダッチヒヤシンスで、18世紀から主にオランダで改良され、2,000以上の栽培品種が作出された。これは、1本のに青、紅、白、淡黄色などの花を多数つける。また、ローマンヒヤシンス(H. o. var. albulus)と呼ばれる変種があり、耐寒性はあまり強くなく、やや小さい青や白の花をつける。

ヒヤシンスの名は、ギリシャ神話の美青年ヒュアキントスに由来する[3]同性愛者であった彼は、愛する医学の神アポロン(彼は両性愛者であった)と一緒に円盤投げに興じていた(古代ギリシャでは同性愛は普通に行われ、むしろ美徳とされていた)[3]。しかし、その楽しそうな様子を見ていた西風の神ゼピュロス(彼もヒュアキントスを愛していた)は、やきもちを焼いて、意地悪な風を起こした[3]。その風によってアポロンが投げた円盤の軌道が変わり、ヒュアキントスのを直撃してしまった[3]。アポロンは医学の神の力をもって懸命に治療するが、その甲斐なくヒュアキントスは大量の血を流して死んでしまった。ヒヤシンスはこの時に流れた大量の血から生まれたとされる[3][4]。なお、ヒュアキントスが流した血から咲いた花は、実際はアイリスの一種であったと考えられている。このエピソードから、花言葉は「悲しみを超えた愛」となっている。

日本には1863年文久3年)に渡来した。伊藤圭介の門下にあった田中芳男が「田中芳男君七六展覧会記念誌」において語ったところによると、「文久三年二月になりまして、フランスから一年生花物の種子や球根植物その他いろいろのものが伝わりました。その花物の中には、ムギカラハナ、キンギョソウヤグルマソウヒエンソウなどが来ました。これがフランスから来て日本に出来た初めであります。球根の方はチューリップ、ヒヤシンス、その他水仙の珍奇なものなぞあって、それは日本人には珍しかった。」とある。また、渡辺規綱が著し、伊藤圭介の五女である小春が写本を描いた「新渡花葉図譜」の坤巻(第2巻)には「フシヤシントウ」の名で八重咲の紫花種と一重咲の橙花種の図があり、1867年慶応3年)にオランダから新たに渡来したとの記述がある。

ヒヤシンス属

ヒヤシンス属(ぞく、学名: Hyacinthus)は、キジカクシ科[2]の一つ。3種がある。ただし、H. litwinowiiH. transcaspicus を別属 Hyacinthella に移し、Hyacinthus を1種のみとする説もある[5]

脚注

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hyacinthus orientalis L.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年1月4日閲覧。
  2. ^ a b 大場秀章編著『植物分類表』アボック社、2009年、56頁。ISBN 978-4-900358-61-4 
  3. ^ a b c d e 吉田敦彦『一冊でまるごとわかるギリシア神話』2013年、だいわ文庫、60頁
  4. ^ 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、7頁。 
  5. ^ Czerepanov, Sergeĭ Kirillovich (1995). Vascular Plants of Russia and Adjacent States (The Former USSR). Cambridge University Press. ISBN 978-0-521-45006-5 

参考文献

  • 鈴木庸夫写真「ヒアシンス」『春の花』畔上能力ほか解説、山と溪谷社〈山溪ポケット図鑑〉、1995年、294頁。 ISBN 4-635-07011-5 

関連項目

外部リンク


ヒアシンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 07:39 UTC 版)

クシエルの遺産」の記事における「ヒアシンス」の解説

ツィンガン人の母と天使国人の父の間に生まれた混血児であり、フェードル幼馴染予言の才ドロモンドを持つ。スカルディア侵略に際してアルバからの援軍呼び込むため、早瀬の主となって三姉妹諸島囚われる呪いを受ける。フェードルによって呪い解かれた後はシーベルと結婚しアルバに住む。

※この「ヒアシンス」の解説は、「クシエルの遺産」の解説の一部です。
「ヒアシンス」を含む「クシエルの遺産」の記事については、「クシエルの遺産」の概要を参照ください。

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