ジルコンとは? わかりやすく解説

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ジルコン【zircon】

読み方:じるこん

ジルコニウム珪酸塩(けいさんえん)鉱物純粋なものは無色透明だが、青・緑・赤・黄・褐色半透明のものなどがあり、柱状結晶正方晶系美しいものは宝石にする。風信子鉱(ふうしんしこう)。

ジルコンの画像

ジルコン(Zircon)

通常光


ジルコン

紫外線照射

ジルコン
明る黄色蛍光です。

ジルコン(Zircon)

ジルコン
Afghanistan
ZrSiO4 標本の幅約1.5cm

屈折率が高いので透明な物を昔はダイアモンドイミテーション使いました

ジルコン(Zircon)

ジルコン
岡山県阿哲郡大佐町大佐
ZrSiO4 画像の幅約1cm

小さな結晶ですが、透明で薄紅色をしたとても美しいジルコンです。

ジルコン(Zircon)

ジルコン ジルコン
Lughman,Afghanistan
ZrSiO4 画像の幅約3.7cm

母岩大きな角錐状のジルコン結晶入った標本です。
元素ジルコニウム鉱物で、紫外線照射する黄色く蛍光ます。

ジルコン(Zircon)

ジルコン
Varnoepl,Kola Peninsula,Russia
ZrSiO4 画像の幅約1.7cm

曹長石思われる白い母岩入った褐色結晶がジルコンです。
この産地のジルコンは結晶がとてもシャープなのが特徴です。

ジルコン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/12 08:15 UTC 版)

ジルコン
ブラジル産
分類 ケイ酸塩鉱物
シュツルンツ分類 9.AD.30
Dana Classification 51.5.2.1
化学式 ZrSiO4
結晶系 正方晶系
へき開 なし
モース硬度 7.5
光沢 金剛光沢
褐色橙色緑色
条痕 白色
比重 4.7
文献 [1][2][3]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
テンプレートを表示
ジルコンサンド

ジルコンzircon[4])とは、化学組成 ZrSiO4で表される、ジルコニウムケイ酸塩鉱物である。結晶系正方晶系を取る。ヒヤシンス鉱風信子鉱風信子石とも言う。

産出地

火成岩中に微小な結晶として、ジルコンは地球上で広く産する。風化や変質に強い鉱物なので、砕屑粒子として、砂岩などの堆積岩にも広く見られ、 これをジルコンサンド英語版などと呼ぶ[5]。また、それらが変成した岩石にも含まれる。

オーストラリアジャックヒルズ英語版で、地球最古の鉱物として見つかっている[6]

性質・特徴

ジルコンは、通常、ZrSiO4に近い化学組成を持つ。比重は 3.9 - 4.7、モース硬度は 7.5である。純粋な物は無色だが、不純物や結晶欠陥によって着色している場合がある。

ところで、ジルコニウムは第4族元素の1つであり、さらに、同じ第4族元素のハフニウムとは金属結合半径やイオン半径が近い。地球の地殻での濃度はジルコニウムの方が多いものの、ハフニウムも地殻中に存在する。このため、ジルコニウムの一部はハフニウムにより置き換えられ易い。特に、ハフニウムの割合が多い鉱物は、ハフノン(HfSiO4)と呼ばれる。

また、天然に産出したジルコンは、微量成分として希土類元素や、ウラントリウムなどを含む。ウランやトリウムを多く含む場合は、これらの原子核が崩壊した際に発生した放射線による損傷で、メタミクト化現象英語版が起きている場合がある。

用途・加工法

ジルコンは、ウラン、トリウムに富み、に乏しいので、ウラン・鉛法あるいはトリウム・鉛法の放射年代測定の対象鉱物として重要である。フィッショントラック法による年代測定にも広く用いられる。

また、無色透明のジルコンはダイヤモンド類似石として、古くから装飾用の宝石として用いられている。ただし、合成品のキュービックジルコニアとは組成が異なる。

ジルコングループ

  • ハフノン - HfSiO4
  • stetindite - Ce4+SiO4
  • トール石(thorite) - ThSiO4
    • トロゴム石(thorogummite) - Th(SiO4)1-x(OH)4x
      今日では水和・変質したトール石とされ、鉱物種としては否定されている。
  • ジルコン(zircon) - ZrSiO4

出典

  1. ^ 国立天文台編 編『理科年表 平成20年』丸善、2007年、643頁。ISBN 978-4-621-07902-7 
  2. ^ Zircon (英語), MinDat.org, 2012年4月13日閲覧(英語)
  3. ^ Zircon (英語), WebMineral.com, 2012年4月13日閲覧(英語)
  4. ^ 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、181頁。 ISBN 4-8181-8401-2 
  5. ^ 萩谷宏 (1999年10月17日). “ジルコンサンド”. 砂つぶの地球科学. 2012年4月13日閲覧。
  6. ^ 最も古いダイヤモンド”. Nature Highlights (2007年8月). 2012年4月13日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク

  • Zircon Group (英語), MinDat.org, 2012年4月13日閲覧(英語)

ジルコン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 08:34 UTC 版)

ダイヤモンド類似石」の記事における「ジルコン」の解説

歴史的に見れば、もっとも注目すべき天然ダイヤモンド類似石はジルコンである。これは相当に硬くモース硬度7.5)もあるが、もっと重要なのは高い分散値 (0.039) を有しており、カットすることでかなりのファイア見られることである。無色透明のジルコンはスリランカで2,000年前から採掘されている。現代のように鉱物学発展する以前は、無色透明のジルコンは成長一歩手前ダイヤモンドであると信じられ産地名から「マタラ・ダイヤモンド」と呼ばれていた。ジルコンは今でもダイヤモンド類似石としてたびたび市場に出ることがあるが、異方性であり強い複屈折 (0.059) が見られる点から簡単に区別できる。またかなり脆弱なことでも有名で、ガードルファセットの稜線磨耗がよく見られることでもわかる。

※この「ジルコン」の解説は、「ダイヤモンド類似石」の解説の一部です。
「ジルコン」を含む「ダイヤモンド類似石」の記事については、「ダイヤモンド類似石」の概要を参照ください。

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