サウサンプトン大学における開発と飛行とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > サウサンプトン大学における開発と飛行の意味・解説 

サウサンプトン大学における開発と飛行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/18 13:36 UTC 版)

SUMPAC」の記事における「サウサンプトン大学における開発と飛行」の解説

SUMPACプロジェクトチームはアンネ・マースデン(Anne Marsden)、アラン・ラッシャー(Alan Lassiere)、デイビッド・ウィリアムズ(David Williams)を中心としたサウサンプトン大学学生構成されており、大部分航空宇宙工学専攻大学院生であった1960年春に後にSUMPACとなる人力飛行機開発着想された。設計1960年7月開始され同年9月末までにはプロジェクト設計完了クレーマー賞管理団体であるイギリス王立航空協会英語版)(Royal Aeronautical Society/RAeS)への報告実施しプロジェクトへの経済的援助応募したまた、同時期に専攻であったE. J. リチャード協力承認を得ることに成功しより詳細設計計画開始された。もっともリチャード自身にはこのプロジェクト成功するという確信はなかった。 設計は、まずパイロット供給可能な出力についての調査から始まった最終的に自転車同様にペダルを漕ぐことで力を発生させ、コクピットには背もたれ付き椅子半ば寝そべって漕ぐリカンベント型の構造採用された。これはパイロットに求められる動力供給操縦必要な両手の自由を両立するためであった開発中にはリチャード協力により主翼プロペラ機体模型に対して風洞実験が行われ、性能確認が行われた。 製作は1961年1月からサウサンプトン大学ジョージ・エドワーズ構造振動研究所開始された。1961年3月16日には、RAeSの審査通過した2チームのうちの1チームとして補助金1500ポンド提供された。この資金援助なければ進捗遅延免れなかったとされるSUMPAC1961年9月初頭完成した機体完成後の1961年9月初旬から、ラシャム飛行場SUMPAC試験開始された。ラシャム飛行場での試験では同飛行場拠点とするラシャム・グライダーセンターがこのプロジェクト協力した。その一環としてグライダーのチーフフライトインストラクターであったデレク・ピジョットがSUMPACテストパイロット務めることとなったその後の2ヶ月間で地上試験機体改良が行われた。1961年11月9日ピジョット搭乗パイロットの力のみによる離陸試みられた。2度目挑戦で高さ3フィート(約91.5cm)程度ジャンプ成功し、続く3回目挑戦飛距離46m、高さ5フィート(約1.5m)の飛行成功したピジョットによる試験飛行により、SUMPAC飛行特性明らかになった。SUMPACパイロット制御できない激し揺れの後に接地し、グラウンドループを頻発したグライダー教官であったピジョット以ってしてもSUMPAC着陸は「まったく手に負えない("quite a handful")」代物だった。一方で離陸時に必要な出力供給することについては、元々トレーニングをしておらず、アスリートでなかったピジョットであっても容易だったプロジェクトチームクレーマー賞向けたパイロットとしてオリンピックへの出場経験を持つ長距離走者のマーティン・ハイマン(Martin Hyman)を採用しグライダーによる訓練始めていたが、特に初期試験飛行においては体力筋力よりも飛行技術飛行経験はるかに重要であることが示された。ハイマンによる飛行1962年の夏以降予定されることとなったまた、この時期には既に垂直尾翼面積不足、車輪パンク高出力時の動力伝達ベルト滑りプロペラ推力不足といった多く問題が明らかとなっていた。SUMPAC改良のために再製作され並行してピジョットトレーニング積み体力増強努めたその結果1961年11月25日には滞空時間30秒902フィート(約275m)相当)を記録したその後SUMPACには考えられる限り改良施された。ピジョットトレーニングによって体力増強し平均的な肉体鍛えている健康な男性同程度まで出力を向上させた。1962年下旬には飛距離2,040フィート(約622m)、高さ12フィート(約3.65m)の飛行成功したSUMPAC初飛行からの1年間で計40回の試験飛行供された。テストパイロットは主にピジョット担当したが、設計担当ウィリアムズテストパイロットとして何度かの試験飛行行った。また終盤には補助動力用いた飛行が行われ、80°の旋回にも成功した

※この「サウサンプトン大学における開発と飛行」の解説は、「SUMPAC」の解説の一部です。
「サウサンプトン大学における開発と飛行」を含む「SUMPAC」の記事については、「SUMPAC」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「サウサンプトン大学における開発と飛行」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「サウサンプトン大学における開発と飛行」の関連用語

1
12% |||||

サウサンプトン大学における開発と飛行のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



サウサンプトン大学における開発と飛行のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのSUMPAC (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS