エミール一派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 17:48 UTC 版)
エミール 王族の一員で、姫の兄に当たる王子。第4王子の可能性が高いと思われる。装飾的なシャツを着た高貴な面立ちの青年。下馬評によると王座の継承者として最も有望視されており、それゆえ命を真っ先に狙われている。 表だってそれを露わにすることはないが、姫同様、心に信じる何かを持っており、自らの命を賭けてでも義に応じた行動を見せることがある。 睨みつけた相手を念力で攻撃することが出来る。念力の効果範囲は本人の周囲15mであり、断片的に未来が見えることもあるようである。ただし、生まれつき病弱である上に、念力の発動と引き換えに体力を奪われるようで、過去に姫の身に降りかかる事故を予見し彼女を庇った際には自身が生死の境をさまよったこともある。 「特急王女」で修理されたフランダースGを運ぶために王国と人間界を結ぶ定期列車に乗っていたところを、ギリアムに襲撃され、メガ粒子列車砲を自身が乗っている列車に突撃させられるも、列車と姫一派及び偶然乗り込んでしまった人間を守るため、渾身の念力でメガ粒子列車砲を反転させ爆発させる。だがその代償で命に関わる程の重傷を負い、病床に伏すこととなる。 「天命王女」にて死期を悟ってフランダースを破壊し、姫に別れの言葉を告げるため呼び寄せるも、姫達が来た際には既に死亡しており、シルヴィアによって彼女の血の戦士と化していた。その結果暴走し、自らの家来達を念力で次々と手にかけ姫達をも狙うが、姫は彼が既に王族ではないと見抜いており、フランドルによって斃された。 その後「発火王女」にて、彼の本来の魂は人魚族に伝わる術を利用して不完全ながら成人化を果たし、「分子の振動」として幽霊のような姿で蘇っていたことが判明する。ただしその効果も一時的なものであり、不死鳥の炎で姫とシャーウッドを敵から守った後、シャーウッドには「リリアーヌを輔けよ」姫には「お前が王になれ」との言葉を残し完全に消滅する。その後は「創世王女」で炎の戦士として復活したキザイアを見た姫により、エミールは今も別次元で生きていると判断されている。 死の直前の言葉などから、王位継承権争いに参加していたのも、医者にそう長くは生きられぬと言われた自分の身にとって成人化して不老不死になれば都合が良い程度にしか考えておらず、王となった暁には姫やシャーウッドを生かす道を作るつもりでいたということなどが伺える。 キザイア・ボルド エミールに仕える人狼族の戦士。顔を縦に走る4本の傷と葉巻が特徴。リザと同様に自動車全般の運転が得意と思われ、6代目フォード・マスタングに乗っている。リザの父ヴォルグとはかつての戦友であり、憎まれ口は多いが、義を重んじ誇りを忘れない好漢。心底からエミールに忠誠を捧げている。自分の危機を知らせるために一度命を落としたマドレーヌを大事に思っており、普段はガーディアンとしての役割をエミールより与えられている。戦士としての伎倆は、同族のリザよりも高みにある。父親の名はカダリア・ボルド。 血の戦士と化して暴走したエミールから姫を庇って死亡した。リザには「名誉ある死だ」と評されている。 「会談王女」にて再びリザらの前に姿を現す。その後はフヒトに一族の誇りに反して生き長らえている自分を殺すよう願い、一時的にギリアムの配下として戦った。エミールに炎の戦士として生かされたことを姫から聞かされたのち、マドレーヌと再会し、「自分を救ってくれた人魚を守る」という自分の役目を果たすため、炎の力をマドレーヌに託して消滅する。 フランダース エミールに仕える人造人間。フランドルらと異なり、人間の数倍もある巨大な体躯と「執事型ロボット」と形容するべき機械的な外見を持つ。発せられる声は「フガ」だけ。「巨獣王女」で巨大怪物との戦闘でボディが損傷した際に、フランドルの働きを見直したシュタイン博士によってフランドル並みの小型ボディになったこともある。その後フランダースGとして両目から強力なビームが出せるように改造されたが、移送中、その飛びぬけた戦闘能力を危惧したギリアムによって破壊される。その後ギリアムによって頭部のみが修復され、姫殺害計画の片棒を担がされるも、計画が失敗に終わった後は姫とシャーウッドによって完全に破壊された。以後は小型ボディでエミールに仕えていたが、自爆機能を封じるためエミール自らによって破壊される。 スレッジ エミール一行に加わっている有翼の男。彼の家来もしくは血の戦士と思われ、彼もまたキザイア同様、心底エミールに忠誠を捧げている。キザイアとは仲が悪いらしく「ワン公」「トリ目野郎」と言い争うこともある。鳥族だけに鳥目なので暗視ゴーグルが無いと周りが見えなくなってしまうらしい。 病床のエミールの身の回りの世話を行っていたが、彼が死んだ際に「エミール様がこんなところで脱落するなど考えられない」と、シルヴィアに縋り付いて主の肉体を蘇生、死を秘匿した。しかしそれ故に血の戦士として覚醒したエミールの念力により殺害される。 テレビアニメ版には登場しておらず、本編で名前が明かされたのも初登場からかなり後になった。
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