【特別攻撃】(とくべつこうげき)
車両・艦船・航空機等が、人が乗り込んだまま目標に突入し、打撃を与える攻撃方法。
無論、生還の望みは一切無い。
「特攻」と略された言い方が一般的で、今日では「体当たり攻撃」と同義語に扱われる事が多い。
被弾をするなどして帰還できなくなった際、やむなく敵に突入するということは外国の軍隊でもあり、日本でもノモンハン事変やミッドウェー海戦等で「個人の意志により」行われていたが、本項目であげる「特別攻撃」は、軍隊の正規作戦行動として継続的・組織的に行われた点が大きく異なる。
なお、組織的な航空機を利用した体当たり攻撃はそのものは、ソ連軍が先に実施しており、タラーンと呼ばれた。
また、ドイツ空軍においてもエルベ特別攻撃隊という体当たり攻撃を主導した部隊が結成され、既存の戦闘機と爆撃機を組み合わせて作ったミステルという特攻機が開発・実戦化されていた。
日本においては、1944年10月のレイテ沖海戦で初めて軍としての組織だった攻撃が行われた後、桜花(事実上「有人対艦ミサイル」)等の特攻機や、回天(余剰となった九三式三型魚雷(酸素魚雷)をベースに改造した「人間魚雷」)、震洋(船内艇首部に約250kgの炸薬を搭載した小型モーターボート)、伏龍(潜水具を着用し棒付き機雷を手にした兵士で上陸用舟艇を水際で迎撃する「人間機雷」)等様々な特攻用兵器が開発された。
現在この戦法は「最低最悪の、用兵の道から外れた戦法」として批判されている。
なお、機体故障や会敵しなかった場合は帰還する事になっていた。
初期には部隊に、直掩兼戦果確認として戦闘機が付く事もあった。
だが早期に捕捉され、乗機もろとも撃ち落される事が多かった。
しかしながら、上手く突入できた機体も少数ながらあり、その際には通常の水平爆撃を超える戦果を上げている。
対するアメリカ海軍も、被害を見て駆逐艦を「ピケット艦」と呼ばれる哨戒任務に割り当てた。
これにより艦隊本体への攻撃を避けようとしたが、必然的にピケット艦に被害が集中することになり、非常に人気の無い任務であった。
広島県・江田島の海上自衛隊幹部候補生学校(旧海軍兵学校)内にある「教育参考館」には、航空機特攻に参加した海軍の全搭乗員の名が記されている。
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特別攻撃と同じ種類の言葉
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