清水山城館跡とは? わかりやすく解説

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清水山城館跡

名称: 清水山城館跡
ふりがな しみずやまじょうかんあと
種別 史跡
種別2:
都道府県 滋賀県
市区町村 高島郡新旭町
管理団体
指定年月日 2004.02.27(平成16.02.27)
指定基準 史2
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 清水山城館跡は、滋賀県西北部琵琶湖西岸位置する高島氏城館跡である。13世紀初め近江源氏佐々木氏一族高島七頭高島郡割拠する。その惣領家高島佐々木越中家であり、本拠が清水山城館跡である。『信長公記』によると元亀4年(1573)に織田信長浅井朝倉連合軍との攻防の中で高島郡木戸城・田中城攻撃した記事があり、このうち木戸城が清水山城想定されている。清水山城館跡は、山城跡、清水山遺跡及び本堂遺跡構成される
山城跡は、饗庭台地南東部位置し標高約210mに位置する主郭中心に北西南西南東三方尾根上に曲輪配置する放射状連郭式山城跡である。また、畝状空堀群主郭南面北方曲輪群の2箇所設けられている。畝状空堀群は、近江地域ではあまり見られないが、永禄以降浅井朝倉氏勢力影響により築造技法伝わったものと考えられる平成8年度から、主郭及び南東延び尾根上の曲輪調査実施した主郭は、東西約55m、南北約60mの規模をもち、L字状を呈している。主郭のほぼ中央から石段やかまど状遺構を伴う礎石建物検出された。建物跡は、桁行6間、梁行5間の規模をもつ南北棟で、会所機能兼ね備えた御殿考えられている。出土遺物は、越前焼などの国産陶磁器輸入磁器等のほかに金属器、硯などがある。いずれも16世紀第2から第3四半期時期相当するものが多い。
清水山遺跡は、山城跡の南に広がる山腹一帯所在し標高130mから170mに位置する遺構は、南北約350m、東西約550mの範囲所在し西屋敷東屋敷、越中殿、加賀殿大木戸小木戸などの地名も残る。西屋敷地区では、山麓から幅約10mの道状遺構南北縦断し、その両側には土塁や道によって方形区画され曲輪碁盤の目のように並び区画内にそれぞれ井戸確認され、生活単位として機能していたことがわかる。この地は、天台寺清水寺推定地とされ、調査により五輪塔石材転用し礎石とした建物跡検出されていることから、寺坊跡屋敷地とした可能性もある。なお、出土遺物は、16世紀前半のものが主流である。
本堂遺跡は、清水山遺跡西側標高約130mに位置し佐々木氏氏神祀る大荒比古神社隣接している東西約270m、南北約180mの範囲遺構所在する遺構は、二重の堀と土塁によって囲まれ内部堀と土塁によって区画し各区画には井戸認められることから清水山遺跡同様の性格のものと考えられている。
このように清水山城館跡は、戦国期在地城館群を見る上で貴重な遺跡あり、か調査成果からも時期想定できる遺跡であり、保存状態良好なところから、我が国戦国期の有力在地豪族在り方を知る上で貴重であり、史跡として指定し保護しようとするものである
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