「クルセーダー作戦」で追い込まれるとは? わかりやすく解説

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「クルセーダー作戦」で追い込まれる

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:20 UTC 版)

エルヴィン・ロンメル」の記事における「「クルセーダー作戦」で追い込まれる」の解説

詳細は「クルセーダー作戦」を参照 その後ロンメル自軍補給状態を改善するため、英軍から物資鹵獲しようと1941年9月14日から15日にかけて「ゾンマーナハツトラウム作戦真夏の夜の夢作戦)」を行いエジプト領へ侵攻したが、英空軍空襲受けて戦車打撃受けたため、作戦はすぐに中止され物資もほとんど鹵獲できなかった。いくつかの英軍軍事文書入手したが、それらに攻勢に関する記述がなかったため、ロンメル英軍当面攻勢に出る気はないと誤認したイギリスクルセーダー作戦前にロンメル誘拐暗殺計画したフリッパー作戦実行する失敗終わっている。 しかし英軍攻勢準備進めていた。英軍司令官オーキンレック大将は「ブレヴィティ作戦」と「バトルアクス作戦」の失敗踏まえて地中海沿岸の狭い地域からではなく内陸部砂漠からキレナイカ侵攻する決意をしていた。11月18日午前土砂降りの中、英軍は「クルセーダー作戦十字軍作戦)」を開始した。この日ロンメルローマから司令部戻ったばかりで午後になって初め英軍攻勢知った。また攻勢知らされても初め本格的な攻勢ではあるまいと思っていたという。 アラン・カニンガム(en)中将率い英軍第8軍の第30軍団(第4機甲旅団第7機甲旅団、第22機甲旅団)が内陸部砂漠からトブルク目指し進軍開始した。英第13軍団は囮としてエジプト国境ドイツ軍部隊対峙した。英第4機甲旅団と英第22機甲旅団進軍は伊アリエテ師団と独第21装甲師団阻止したが、英第7機甲旅団阻止する部隊進路上に無く19日までにトブルク包囲のため伊第21軍団や独第90軽師団展開するシディ・レゼグまで一気進軍されてしまった。トブルク守備隊前進開始し、独伊軍挟み撃ちにあってしまった。独第15装甲師団と独第21装甲師団をこの戦域応援駆け付けさせたが、英第4機甲旅団と英第22機甲旅団もこの戦域増援駆け付け、シディ・レゼグ南方英独激し戦車戦展開された。しかし英第7機甲旅団戦力二つに裂くという愚を犯しドイツ軍対戦車砲格好餌食となり、141両の戦車のうち113両を撃破されるという壊滅的打撃こうむった。また「アリエテ師団」がシディ・レゼグに到着したことでシディ・レゼグの戦い形勢ドイツ軍側に傾いた。 ドイツ軍の戦力は常に英軍より圧倒的に貧弱であったので、防御だけに徹していればやがてやられてしまうと判断したロンメルはここでまた敵の背後浸透して攻勢転じ、それによって敵に攻勢諦めさせる方針を取ることにした。独第15装甲師団と独第21装甲師団がガブル・サレーから英第13軍団が展開するエジプト領へ突入した。しかしオーキンレックはウェーヴェルの二の舞にはならなかった。ドイツ軍エジプト突入恐れをなしてトブルクへの攻勢中止すべきと提案したカニンガム中将第8軍司令官から解任し、自らの参謀長44歳最年少イギリス将官であるニール・リッチー少将第8軍司令官任じ攻勢続行命じた英軍予想通り動いてくれず、戦局ロンメルとオーキンレックの「我慢比べ」となり始めたが、補給状況兵力配置から考えて独第21装甲師団の方が先に壊滅する可能性高かったロンメル前線視察不在の間、ロンメル作戦主任参謀ジークフリート・ヴェストフェル中佐(de)が独断で独第21装甲師団撤収命令した。はじめロンメルはこれに激怒したが、司令部戻って再検討し結果、ヴェストフェルの判断正しいと判断して攻勢中止決意した12月4日トブルク包囲解き、ガザラへ撤退。さらに12月26日にはアジェダビアまで後退。さらに12月31日にはエル・アゲイラまで後退した。再びキレナイカ地方英軍の手落ちた。ハルファヤ峠を勇敢に死守していたヴィルヘルム・バッハ少佐以下守備隊英軍への投降余儀なくされた。 だが独伊軍以前ほどの悲壮感はなかった。英軍何の戦略もなく単に物量差で強引に押しただけであり、しかも受けた損害両軍痛み分けという感じだった。独伊軍戦車300両を失ったが、英軍270両以上失っていた。また独伊軍は38000人の将兵失っているが、その大部分イタリア兵であり行方不明者だった(イタリア逃亡兵が多いと思われる)。一方英軍1万8000人の将兵失っているが、その大部分戦死だった。そのため独伊軍将兵戦略次第巻き返しは十分可能と考えていた。そして実際に伊軍今一度キレナイカ地方奪還しエジプト領に攻め込むことになる。

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