「イノセンス」関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 09:11 UTC 版)
「D.Gray-man」の記事における「「イノセンス」関連」の解説
イノセンス 「神の結晶」と呼ばれる不思議な力を帯びた(キューブの中に眠っていた物)、謎の多い物質。「原石」と呼ばれる結晶の周りに2つの金色の歯車状の物が交差した形状の状態で発見されることが多いが、人間の手によってあるいは自身で様々な物体に変化しているものも存在する。総数は109個だが、千年伯爵やノアの一族の手で既に相当数が破壊されており、残存する数は不明。ノアの一族とは対極の存在。第3巻冒頭時点で回収されたイノセンスは全部で41個。また、ティキ曰く「この世の物質じゃない」らしく、そのために彼の能力でもイノセンスだけは例外だという。 ある一定の距離に適合者がいれば飛んでいくこともできるが、それ以外は元帥達など、適合者以外の手によって適合者が居る辺りまで運ばれる必要がある。AKUMAやノアに対する敵意を宿していることから、伯爵曰く「自分達を殺すためなら何でもやる悪魔」。ヘブラスカによると適合者の強い思いに反応してイノセンスが進化してきているらしい。 ハート 全てのイノセンスの核となる特別なイノセンス。ハートが破壊されてしまうと他のイノセンス全ても力を失う。分かっていることは「まだ破壊されていない」ということと、キューブに記されている限りでは「ハートはひとつ」ということだけであって、形状も能力も所在も一切が不明であるので、既に適合者によって運用されている可能性もある。千年伯爵やノアの一族が、虱潰しにイノセンスを破壊するのはそのためでもある。現在ハートの適合者ではないかと思われているエクソシストが数名いるが、実際のところは不明である。 適合者 イノセンスを扱える者。適合者であると判明したものは黒の教団にスカウトされてエクソシストとなるか、千年伯爵によって始末される場合がほとんどである。しかし、適合者はイノセンス1個に対し1人(クロスは例外的に2つの対AKUMA武器を所有している)の上、イノセンス自体が109個しかないので、そうそう適合者が見つかることはない。 対アクマ武器 対AKUMA用に武器化したイノセンス。世界で唯一、AKUMAのボディに傷をつけ破壊することが可能。個々のイノセンスに宿っている力の違いから、対AKUMA武器の形状や能力もそれぞれに異なる。大きく装備型と寄生型2種類に分けられる。その他には適合者の強い思いでイノセンスが進化した、寄生型でも装備型でもない結晶型が存在する。タイプごとの違いは以下の通り。装備型(そうびタイプ) イノセンスを人為的に加工して製造した対アクマ武器。大半のエクソシストは装備型の対アクマ武器の適合者である。 装備型の適合者は後述の寄生型と違って、イノセンスとの身体的な繋がりを持たないので、イノセンスの原石が持つ強大な力の制御が難しく、原石のまま発動していると使用者の体の方が破壊されてしまう。したがって、イノセンスを加工・武器化することでイノセンスの力を抑えて武器として扱えるようになる。ちなみに対アクマ武器を製作する際には、イノセンスごとの能力や性質を分析して、それに見合った形状に仕立て上げる。 なお、装備型イノセンスは発見当時から原石のままではなく、ミランダのように、特殊加工をしていないにもかかわらず何らかの形状をしている物(置時計の何処かの部品)、イノセンス原石が装備品へと変貌したケース(チャオジーの腕輪型対アクマ武器)も劇中で確認されている。 あくまでもイノセンスの性質に左右されるので、ミランダの「刻盤」のように武器の形をしていないものもある。強制開放のリスクは寄生型より大きい。 結晶型(けっしょうタイプ) 装備型のイノセンスが進化した対アクマ武器。イノセンスが一度適合者の体内に入り、その血液を取り込み金属体へと変質させて再度体外に出ることで適正な形状に武器化する(その際、体外に出るときに適合者の身体は十字型の傷を負う)。そのため、破損しても自らの血を補填することで修復できる。また寄生型ほどではないが血液を媒介にしているのでイノセンスとの繋がりが強く、戦闘では装備型のように「操作」する必要がないようで、適合者が強く念じることにより、その「想い」に応じ出力が変化する。 本部でのLv4アクマとの戦闘においてリナリーが初めて発現した。 寄生型(きせいタイプ) イノセンスの原石が適合者の肉体とシンクロして、適合者の肉体の一部が武器化した対アクマ武器。寄生型の適合者は装備型の適合者に比べて非常に少ない。装備型同様、原石ではなく別の形をとっているケースも確認されている(例:クロウリーの食人花の赤ちゃん「ロザンヌ」)。 寄生型の適合者は自分の肉体の一部を武器化するので、イノセンスとのシンクロ率が高く、装備型に比べてイノセンスの力をより引き出せる。傷ついた対アクマ武器を自己修復する場合もあって、体内のイノセンスが侵入してきたダークマターを浄化するので、AKUMAの血のウイルスで死ぬこともない。その反面、体力の消耗が激しく、寄生型の適合者は寿命も短い傾向にあり、みな非常に大食いである。また、武器が損傷すると神経にダメージを受けてしまう。 また、作中に登場する寄生型の適合者は、アレンを除いていずれもイノセンスを体内に取り込んだ経緯(クロウリーの「ロザンヌに噛まれて歯が生え替わった」など)を持っており、生まれつきイノセンスを宿していたのはアレンのみである可能性が高い(ただし経緯が判明していない適合者もいるため確定的ではない)。 咎落ち(とがおち) イノセンスの暴走現象。不適合者(イノセンスとのシンクロ率が0以下の人間)がイノセンスとシンクロしようとしたり、適合者がAKUMAやノアに屈してイノセンスの意志を裏切った場合に発生する。体がイノセンスに取り込まれて、強大なエネルギーを放出して破壊行為を繰り返して、24時間以内に命を消費し尽くされて死ぬ。 かつて、教団内で不適合者を無理やりエクソシストにしようとする実験が行われた際に多く発生した。現在は秘密事項として扱われ、教団でも一部の人間しか知らない。その実験には聖女(ヘブラスカ)の一族であるルベリエ家の人間が差し出された。 臨界者(りんかいしゃ) イノセンスとのシンクロ率が100%(臨界点)を超えた適合者。元帥は全員臨界者である。作中でアレン・ウォーカーも臨界者となる。
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