「イヌイット」と「エスキモー」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:00 UTC 版)
「イヌイット」の記事における「「イヌイット」と「エスキモー」」の解説
もともと、「エスキモー」という呼び名は隣接してカナダなどに先住していたインディアンの一派アルゴンキン族による呼び名である。語源は「かんじきを編む者」という意味であったが、後に「生肉を食らう野蛮人」という侮蔑の意を帯びるようになった。この為、カナダに住むエスキモー民族は「エスキモー」という呼び名を拒否している。彼らはイヌクティトゥット語で「人」を意味する Inuk の複数形、すなわち「人々」という意味の民族名「イヌイット」を自称しており、一般的に「イヌイット」と呼ばれる。 一方、アラスカからロシア極東最東部のチュクチ自治管区にかけては「ユピク」と「イヌピアット」というエスキモー民族の一派が先住していた。彼らのうち、「イヌピアット」は比較的「イヌイット」に近い文化を持つが、いずれも「イヌイット」ではないとして、「イヌイット」と呼ばれることを拒否している。この為、彼らは「エスキモー」または「ユピク」「イヌピアット」と呼ばれる。 また、グリーンランドのイヌイットは、しばしばカラーリットと呼ばれる。 このような事情のため、「イヌイット」はカナダに限定して使うこともある。
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