《演繹法》の正しい読み方
「演繹法」の正しい読み方
「演繹法」は「えんえきほう」と読む。「演繹法」の意味解説
「演繹法」は論理の組み立て方の一種である。「演繹法」は論理の大前提に、一般論や固定された事実を持ち出す。これらの明白な事象を積み上げながら、最終的には特殊な結論を導き出そうとする。演繹法は化学や科学の分野において、重要な発見がなされたときに使われてきた。「演繹法」は「帰納法」と対比されることが多い。実質的に対義語の関係にあるといえる。
なぜ「演繹法」と読むのか・理由
「演繹法」は「演繹(えんえき)」と「法(ほう)」を組み合わせた言葉である。そもそも「演」は「述べる」という意味を持つ漢字だ。そして、「繹」には「導く、たぐりよせる」という意味がある。理論を「述べながら、結論を導く」という意味で、「演繹」という言葉は誕生した。「演繹」の後に「法則や定理」を意味する「法」が加わり、「演繹法」となる。なお、すべて音読みである。「演繹法」の類語・用例・例文
「演繹法」の類語には「理路整然」「起承転結」などがある。いずれも、決まった筋道で結論を導き出そうとする姿勢の言葉だ。ただし、「演繹法」は主に学術の分野で使われてきた。前提の事実に確証がなくてはならない演繹法は、展開の難易度の高い論理だといえる。「理路整然」や「起承転結」はスピーチや創作物などでも使われる言葉だ。以下、「演繹法」の例文を挙げていく。「ガリレオ・ガリレイの考えは演繹法に基づく。彼の主張は突拍子もなかったが、そのきっかけはささいなことだった」
「まずは身の回りの事実に目を向けなさい。いきなり大きな理論を生み出すのではない。演繹法により、順序だてていくのだ」
「私は学者である以上、演繹法を否定してはならないと思っている。だからといって、帰納法を用いないわけではない」
「その論文は演繹法によって書かれている。とても丁寧で読みやすい文章だった。しかしいささか、結論までの過程が性急だった」
「演繹法」の英語用例・例文
「演繹法」は英語で「deductive method」「deduction」と書く。以下、「演繹法」を使った英語の例文である。A major error was found in the research data. All the researchers were shocked. The deductive method they believed in has collapsed.(研究データに大きな間違いが見つかった。研究員たちはみんな衝撃を受けた。彼らが信じていた演繹法は崩壊してしまったのだ)
When I write stories, I don't care about deduction or induction. These methods are valid for papers. However, it is not suitable for creative works.(私は物語を書くとき、演繹法や帰納法を気にしているわけではない。これらの手法は論文には有効だ。しかし、創作物には向かない)
At university, a professor taught me deductive methods. When he learns writing professionally again, it is full of very interesting things.(大学で教授から演繹法を教えてもらった。改めて専門的に文章を学ぶと、非常に興味深いことだらけだ)
《演繹法》の正しい読み方
「演繹法」の正しい読み方
「演繹法」の読み方は「えんえきほう」である。「演繹法」の意味解説
演繹法とは論理的な思考法、または推理の方法である。演繹法は、一般論と対象の観察物2つの情報を関連付け導き出す思考法。演繹的推理や演繹的論理展開とも呼ばれる。ある前提から必然性をもって段階的に結論を導く思考方法なので三段論法とも呼ばれている。事実から一般論に結びつけていく「帰納法」と対称的な論理法であるので、比較されることがよくある。演繹法は哲学者デカルトが提唱し、論理的思考方法の根底となった。なぜ「演繹法」と読むのか・理由
「演繹法」は、英語の deduction (ディダクション)の訳語として案出された語彙である。西周が訳出した語彙として知られる。「演繹」はもともと動詞で、一つの事から他の事に関連付けて述べることという意味である。さらに「致知啓蒙」では、induction (帰納)の対比として使われた。その後、演繹法は「哲学字彙(てつがくじい)」に採用され普及した。 一つの事柄から他の事柄へ押しひろめて述べること。
「演繹法」の類語・用例・例文
演繹法は段階的に結論へ展開していく意味なので、「三段論法」という論理法が類義語として用いられることもある。また、個々の事実から一般論へ帰属する論理法の「帰納法」は対義語として並べられることが多い。- 《演繹法》の正しい読み方のページへのリンク