《漆器》の正しい読み方
「漆器」の正しい読み方
「漆器」の正しい読み方は、「しっき」である。漢字の音読みを使用している形であり、熟字訓や湯桶読みのような特殊な読み方ではない。一般的にも広く使用されている道具であるため、正確な読みを知っている人は多いだろう。読み方は原則として「しっき」のみであり、「しつき」や「うるしうつわ」といった読み方は存在しない。「漆器」の意味解説
「漆器」とは、漆によるコーティングが施されている器のことである。古い時代の食器は、木材が使用されることが多かったが、木材を頻繁に水に触れさせると、腐ってしまう。そこで、防腐のために、表面に塗られるのが漆である。日本では縄文時代の頃に、すでに漆器が使用されていたことがわかる出土品が見つかっている。また、漆には防腐だけではなく、見た目を良くする塗料の役割もある。そのため、装飾品として扱われる漆器も少なくない。元々漆器は、食器を指す言葉であったが、現代では天然の漆のみを使用していれば、食器以外でも漆器と呼ぶことが多い。なぜ「漆器」と読むのか・理由
「漆器」の読みである「しっき」は、一般的な熟語と同じように音読みで統一するという法則に従っている形である。そして、「しつ」と読む漢字は、熟語になった際、カ行が続くのであれば、「つ」が促音化して「っ」となるのが基本だ。したがって、「漆器」の読みは「しつき」ではなく「しっき」となる。「漆器」の類語・用例・例文
「漆器」は、日常生活で使用する食器や伝統工芸品など、漆を使用しているものであればひと通り指すことができる言葉だ。実際に使用すると、「愛用していた器が壊れてしまったため、奮発して新しく高級な漆器を購入した」「これは漆器のように見えるが、漆を使用していないため漆器とは呼べない」「この地域では、漆器に金箔を組み合わせた工芸品が名産品である」といった形になる。「漆器」の類語としては、「塗り物(ぬりもの)」が挙げられる。漆塗りの器を指す言葉であり、漆器と同義である。「漆」という漢字は使用されていないが、塗り物という表現だけで漆塗りを示せる。また、「塗師細工(ぬしざいく)」という類語もある。漆を使用した細工、あるいはその細工が施された器を指す言葉である。漆器とは、意味が一部共通している。「細工」という文字が使用されているが、複雑な模様が施されているとは限らず、表面に滑らかな漆塗りが施されていればそれは塗師細工である。
「漆器」の英語用例・例文
「漆器」を英語で表現すると、「lacquerware」となる。「漆」を意味する「lacquer」と、「器物」という意味の「ware」を組み合わせた単語である。それを用いて作った例文は、「This lacquerware was made over a very long period of time(この漆器は、非常に長い年月をかけて作られた)」「The other day, I had a valuable experience making lacquerware(先日、漆器作りというとても貴重な体験をした)」といった形だ。《漆器》の正しい読み方
「漆器」の正しい読み方
「漆器」の読み方は「しっき」である。「漆(しつ)+器(き)」で促音便が生じて「しッき」。なお漆器は英語では(塗り物という意味で)lacquer ware、あるいは japan という。
「漆器」の意味解説
「漆器」とは、木、あるいは紙などに、漆という塗料を塗り重ねることによって完成する工芸品を表現した言葉である。「漆器」には主に食器や箱などの作品が多いが、作成する幅が広く展開されていて日用品だけではなく、その技術は美術品にまで広がっている日本の伝統工芸だ。独特の技法で作成される作品は海外からの評価も高く、日本だけではなく海外の美術館などでも展示、収蔵されている日本が誇る伝統文化である。そのため、「漆器」を名産としている地域ではお土産品として提供しているケースもあり、日本では日常的に食器として利用している家庭も多い。なぜ「漆器」と読むのか・理由
「漆器」は「漆」と「器」という漢字で成り立っている言葉だが、「漆」は音読みの「シツ」と訓読みの「うるし」、「器」は音読みで「キ」、訓読みで「うつわ」となる漢字である。また、「器」には収納する器具という意味があることから、「漆」を塗って作られた「器」が「漆器」と表現されるようになった。なお、「漆器」には道具という意味をも持つため、基本的な厨子や硯箱など以外にも多様な作品が多く、椀や箸、鏡など様々なものがあり、芸術品として棚や酒器、甲冑なども作られてきた。「漆器」の類語・用例・例文
「漆器」の類語には「塗り物」や「塗師細工」、「漆塗り」などがある。どれも言い方が異なるだけで、意味は「漆器」とほとんど同じである。そのため、「漆器」のことを表す際にこれらの言葉を使用しても問題はない。ただし、「塗り物」や「漆塗り」は言葉だけでは伝わりにくく、「塗師細工」はあまり浸透していない言葉のため、理解されない場合もあるので注意が必要だ。- 《漆器》の正しい読み方のページへのリンク