《澄》の正しい読み方
「澄」の正しい読み方
「澄」の音読みは「チョウ」、訓読みは「す(む、ます)」。「澄」の意味解説
「澄」には、大きく分けて2つの意味がある。1つ目は、「すむ」だ。にごりのない清らかな、透き通っている様子。また、「(空などに)曇りがない」や「音がさえる」、「心がすっきりとしている」さまも表している。2つ目は、「すませる」。清らかに「澄みきった」状態にすることを指す。さらに、「すむ」や「すませる」以外に、「澄」には日本のみで用いられている「すます」という意味もある。「澄ます」とは、真面目な顔をしたり、気取ったりすること。なぜ「す(む)」と読むのか・理由
「澄」は、「さんずい」と「登」を組み合わせた漢字。「登(のぼる)」から、「上に上がる」というイメージが想起される。「水」を表す「さんずい」と組み合わせた「澄」は、「(汚れが分離して)上澄みが上に上がって水が透き通る」という意味。日本語の「すむ」は、本来「曇りや濁りが沈静して(気体や液体が)透き通る、明るくなる」様子を表す言葉だ。よって、「澄」を「す(む)」と読むようになった。「澄」の類語・用例・例文
「澄む」の類語は、「冴える」。「澄む」と「冴える」はどちらも、「にごりがない、きれいな」様子を表す言葉だ。しかし、「澄む」とは異なり、基本的に「水(液体)が冴える」という意味で用いることはない。「澄」は、「空気が澄んでいる」や「研ぎ澄ます」といった形で用いられている。「研ぎ澄ます」とは、「よく切れるように刀をとぐ」または「曇りがないように鏡を丁寧に磨く」こと。さらに、「精神や神経を集中させる、鋭くする」という意味も持っている。「磨き上げる」や「意識を集中させる」、「妥協せず完成させる」などは、「研ぎ澄ます」の類語だ。「澄」を使った言葉として挙げられるのは、「澄明」と「清澄」。それぞれ「澄明」は「(水や空気が)すみきって明るいこと」を、「清澄」は「清らかにすみきっていること」を表している。「澄」を用いた例文として、「空気が澄んでいると、星が綺麗に見える。」や「剣士にとって、刀を研ぎ澄ます職人は欠かせない存在だ。」、「澄み渡る空のもと、運動会が開催された。」などが挙げられる。
「澄」の英語用例・例文
「澄」の英語は「clear」。それぞれ「澄んだ空」は「clear sky」、「澄んだ水」は「clear water」という。「空気が澄んでいる」は「The air is crisp and clear.(空気が澄んでいてきれいだ。)」。また、「The air is fresh!(空気が新鮮だ!)」や「The air is cool and nice!(空気が冷たくて気持ちいい!)」などと表現することも可能だ。「clear」を用いた例文として、「She has clear eyes.(彼女は澄んだ目をしている。)」や「The clear air makes the stars twinkle in the sky.(澄んだ空気は、夜空の星を輝かせる。)」などが挙げられる。- 《澄》の正しい読み方のページへのリンク