《烏賊》の正しい読み方
「烏賊」の正しい読み方
烏賊は「イカ」と読む。普段、漢字で「烏賊」と書くことは少なく、ほとんどの場合はカタカナで表記されることが多い。よくある読み間違いで「とりぞく」が挙げられるが、漢字をよく見ると鳥ではなく「烏(カラス)」である。「烏賊」の意味解説
海でとれる軟体動物。軟体動物門頭足綱十腕形目の動物の総称。体は頭部と胴部の二つに分かれており、口の周りには五対の腕がある。一対の腕のみがとても長く、先端部分に吸盤がある。その吸盤を利用して獲物を捕らえて食べるのだ。ほかの四対の腕にはより多くの吸盤がついている。胴部は円筒形あるいは袋状で、ひれを持つ。頭部のとがった部分を漏斗(ろうと)と呼び、そこから墨を出して外敵から身を守る。日本各地の沿岸および深海に広く分布しており、種類が多い。百種類以上が生息している。おもな種類はスルメイカ、ヤリイカ、コウイカ、アオリイカ、カミナリイカ、ケンサキイカ、ホタルイカなど。食用となる種類が多いのも特徴。釣りのほかに定置網や巻網、底引網などで捕獲される。江戸時代の書物によると刺身、なます、吸い物、煮物、蒲鉾、烏賊の墨汁、するめを水で戻すといった調理法があった。タコとの違いはキチン質の環があることと、腕についている吸盤が自由に動かせること。
なぜ「烏賊」と読むのか・理由
中国の言い伝えが由来。海面にぷかぷかと浮かぶイカはまるで死んでいるように見える。カラスはそんなイカをついばもうとするが、イカは腕を伸ばしてカラスを捕らえ、そのまま海に引きずり込むという。そこから烏(カラス)を襲う「賊」で「烏賊」という漢字で表されるようになった。また、イカの語源は諸説あり、いかつい、いかめしいから名づけられた説や「い」が発語で「か」を腹部の甲とする説、そして「い」を白、「か」を堅いとする説などがある。「烏賊」は熟字訓という読み方で読む。熟字訓は熟語を訓読みとして読む方法だ。そのため「賊」もそのまま「ぞく」とは読まない。二つの漢字を合わせて「イカ」と読む。
「烏賊」の類語・用例・例文
【類語】いかのぼり、凧
【用例】
烏賊の甲より年の功
【例文】
寿司屋で久しぶりに烏賊を五皿食べた
今日は大量の烏賊が獲れた
子供の頃から烏賊だけはどうしても食べられない
烏賊は見た目が気持ち悪いから苦手だ
烏賊とタコの違いがいまいちよくわかっていない
「烏賊」の英語用例・例文
烏賊は英語でsquitと書く。ほかにも、calamari,calamary,chokka,cuttlebone,cuttlefishと書かれることもある。【用例】
a cuttlebone(烏賊の甲)
squid ink(烏賊の墨)
a squid ship(烏賊釣り船)
【例文】
A squid has eight arms and two tentacles.(烏賊の足は十本だ)
A squid ejects ink.(烏賊は墨を吐く)
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