《溜席》の正しい読み方
「溜席」の正しい読み方
「溜席」は「たまりせき」と読む。相撲の用語で、観客席のうち土俵に最も近い位置に用意される席のことである。「溜席」の意味解説
日本相撲協会が主催する大相撲の観客席は、土俵に近い順に「溜席」「升席」「椅子席」で構成されている。溜席は、土俵まぎわに座布団が敷かれた座席である。土俵を囲むように四方に、約500席の溜席が配置されている。そのうち半分ほどの席は協会の関係者(支援者)に提供され、残り半分弱が一般向けに販売される。席代は決して安くはないが、それでも人気が高い。溜席は土俵に近く、土俵から転げ落ちた力士を浴びる場合もある。溜席の位置によってはテレビ中継に映る可能性も高い。そのような事情もあり、溜席は升席・椅子席にはない特別の注意事項が設けられている。たとえば飲食の禁止、写真・動画撮影の禁止などである。
溜席に力士が降ってきて、それで負傷したとしても、原則的に自己責任である。
なぜ「溜席」と読むのか・理由
「溜席」は「溜まり席」の振り仮名を省略した表記であり、「溜(たまり)」は訓読み、「席(せき)」は音読みである。ちなみに「席」の字の訓読みは「むしろ」であり、「筵(むしろ)」に通じる語彙である。「溜まり」には「人が集う場所」を指す意味があり、特に相撲においては「力士や行司が待機する土俵したの場所」を指す語である(「土俵溜まり」ともいう)。つまり「溜席」は、土俵溜まりに設けられた座席、という意味である。
「溜席」の類語・用例・例文
「溜席」は別名「砂かぶり席」とも呼ばれる。土俵から飛んでくる砂を浴びる(被る)ほどの至近距離、という意味のうかがえる呼び名といえる。また、溜席の一部は日本相撲協会の維持員に提供されるため、溜席を特に「維持員席」と呼ぶことがある。- 《溜席》の正しい読み方のページへのリンク