《土肥》の正しい読み方
「土肥」の正しい読み方
読み方:どい・どひ・とひ・とい「土肥」の意味解説
「土肥」は日本の名字であり、地名でもある。人名の「土肥」は地名に由来し、神奈川県足柄下郡湯河原町の土肥が発祥地とされている。奈良時代の記録にも残されている地名だ。現在の「土肥」という地名は静岡県の伊豆半島にある「土肥(とい)」が有名で、温泉街としても人気を呼んでいる。フェリーや高速船が就航する土肥港を有し、金運アップのパワースポットとしても人気の高い土肥金山も有名だ。推定樹齢が1,000年以上といわれるクスノキがある土肥神社も、人気のパワースポットで観光名所である。電話帳に実際に登録されている情報では、「土肥」という名字の人は全国に1万9,000人ほど存在する。都道府県別にみると最も多いのが兵庫県で、1,620人ほどである。2位から6位までは順に「東京都」「富山県」「大阪府」「広島県」「神奈川県」となっており、6位の神奈川県にも1,000人以上の土肥氏が存在する。よって、特に多く偏って存在する地域はない。
現在の神奈川県足柄下郡湯の「河原町」や「真鶴町」にあたる相模国足下郡の「土肥郷」出身の「土肥実平(どひさねひら)」という武士がいた。有力豪族で実力も兼ね備え、源頼朝が挙兵した当初からサポートしていたため、頼朝から高く信頼されていた人物である。「中村党」という武士団を結成して多くの戦いで活躍し、その意志は息子の「遠平」にも受け継がれたといわれている。
なぜ「土肥」と読むのか・理由
「土肥」の「土」は音読みで「ト」「ド」と読み、訓読みでは「つち」と読む。いっぽう、「肥」は音読みで「ヒ」と読み、訓読みでは「こえ」「こ(える)」「こ(やし)」「こ(やす)」「ふと(る)」と読む。なお、「肥」の訓読みの「ふと(る)」は表外読み。「土肥」の「どひ」と「とひ」に関しては、「土」と「肥」のもともとの読み方が結合した典型的な音読みの単語である。地名の「土肥(とい)」に関しては、土が肥えた素晴らしい土地だったところを、アイヌ人が「土」という意味の「とい」と呼んだことに由来するという説がある。
「土肥」の類語・用例・例文
「土肥」は固有名詞のため、類語などは存在しない。使用例としては、「土肥さんはいつごろ退院できるの」や、「伊豆半島には土肥温泉がある」などがある。「土肥」の英語用例・例文
「土肥」は人名や地名などの固有名詞であるため、英語でもそのまま「Doi」「Dohi」「Tohi」「Toi」と表記する。文中では、「Doi often works overtime recently.(土井は最近よく残業する。)」や、「Toi is located in Shizuoka Prefecture.(土肥は静岡県にある。)」のように使用する。《土肥》の正しい読み方
「土肥」の正しい読み方
「土肥」の基本的な読み方は「どい」。ただし他にもさまざまな読み方がある。「どひ」と表記して「doi」と読む場合もあれば、「どひ」の字面どおり「dohi」と読む場合もある。「とい」や「とひ」といった読み方もある。この他「つちこい」「つちこえ」「つちごえ」といった読み方をする場合もある。「土肥」は地名ならびに人名(姓)として用いられる字である。人名・地名の例に漏れず、その読み方は一様でない。
静岡県伊豆市の地名としては、「土肥」は「とい(toi)」と読む。
神奈川県足柄下郡の地名にある「土肥」は「どい(doi)」と読む。
地名人名としての「土肥」は「土井(どい)」や「土居(どい)」とも相通じる。
「土肥」の意味解説
「土肥」のルーツのひとつとして、相模国(神奈川県)の「土肥郷」が挙げられる。土肥郷は現在の足柄下郡湯河原町付近一帯の旧称で、ここを領地とした坂東武者の一族が「土肥氏」と名乗った。この土肥氏の後裔が各地に移り住んだことで、土肥姓も全国各地に散らばったと考えられている。旧土肥郷は「土肥金山」のある地としても知られる。土肥金山は旧伊豆国のいわゆる「伊豆金山」を代表する金山であり、南北朝~安土桃山時代に発見されて開発が進み、最盛期には佐渡金山に次ぐ採掘量を誇ったとされる。伊豆金山は昭和の中頃までに採掘量の低下に伴って順次閉山。現在は鉱山跡が観光資源として活用されている。
なぜ「土肥」を「どい」と読むのか・理由
「土肥」を「どい(doi)」と読むのは、「土肥(どひ)」の転訛と考えられる。- 《土肥》の正しい読み方のページへのリンク