土肥温泉
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温泉情報 | |
所在地 | |
座標 | 北緯34度54分24秒 東経138度48分08秒 / 北緯34.906556度 東経138.802333度座標: 北緯34度54分24秒 東経138度48分08秒 / 北緯34.906556度 東経138.802333度 |
外部リンク | 土肥温泉旅館協同組合 |
土肥温泉(といおんせん)は、静岡県伊豆市にある温泉。小土肥温泉及び八木沢温泉とともに土肥地区にあるの3つの温泉の一つである[1]。なお、市の運営する「伊豆市土肥温泉事業」は土肥、小土肥、八木沢の各所で温泉を供給する事業となっている[2]。
温泉街

伊豆半島の西岸に位置し、夏季には海水浴客で賑わう。海岸の至近にホテルや旅館が立ち並ぶ。4つの共同浴場、1つの足湯を有する。本温泉地は江戸時代に土肥金山で栄え、坑道が観光スポットになっている。深いことが特長である駿河湾の深海魚を使った料理店などもある。
歴史
一説には、土肥金山開発中の1611年(慶長16年)、当地にある安楽寺境内の坑口から温泉が湧出したのが土肥温泉の始まりで、この源泉は発見者の間部(まぶ)彦平に因みまぶ湯と名づけられた[3]。一方、伊豆市の「温泉事業の沿革」によると、延宝年間の1670年代終わりごろから「鉱の湯」という温泉が湧出したものが始まりとしている[4]。
近代土肥温泉は、明治33年に馬場(ばんば)地区で飲料用井戸を掘ったところ、温泉が湧出したのが始まりである[4]。盛んに温泉の掘削が行われ、源泉数は43本余となり、個人で源泉を所有していたが、昭和初期頃から次第に温泉湧出量が低下し、これらの泉源は遂に枯渇してしまった[4]。
戦前の土肥金山は、町の南側で採掘がおこなわれてきた。これは町の北側を掘ると温泉が枯渇するとして地元が反対してきたためであるが、1949年(昭和24年)に関係者の了解を得て北側へ採掘箇所を拡大。試掘を行ったところ新たな金鉱脈の発見と新源泉を得ることとなった[5]。
1954年(昭和29年)に温泉権について旧土肥町、温泉組合、鉱山の三者で協議し、同年5月に温泉条例などを制定した[4]。
泉質
すべて伊豆市所有の源泉で機械揚湯を行っている[6]。
アクセス

- 東海道新幹線三島駅から伊豆箱根鉄道駿豆線で修善寺駅下車、バスで50分。
- 三島駅からバスで90分。
- 東海道本線清水駅から徒歩3分でフェリー乗り場へ。そこから駿河湾フェリーに乗って90分で土肥港[7][8]。
- 東名高速道路沼津インターチェンジから国道136号経由。
脚注
- ^ “土肥温泉の使用について”. 伊豆市. 2025年3月5日閲覧。
- ^ “土肥温泉事業運営実施方針”. 伊豆市. 2025年3月5日閲覧。
- ^ “【土肥温泉】庶民的な宿からハイクラス宿まで。富士山も夕陽も見える温泉地”. Izu Letters. 2025年3月5日閲覧。
- ^ a b c d “温泉事業の沿革 土肥温泉の沿革”. 伊豆市. 2025年3月5日閲覧。
- ^ 「悲喜こもごもの黄金物語 拾いもの金鉱と温泉」『日本経済新聞』昭和25年12月15日3面
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “災害時孤立対策分科会R6年度活動(中間)報告”. 関東地方環境事務所、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社. p. 22. 2025年3月5日閲覧。
- ^ 駿河湾フェリーが3カ月ぶりに運航再開 当面は自動車の乗船できず 朝日新聞 長橋亮文 2025年4月19日 2025年6月1日閲覧
- ^ 駿河湾フェリー 清水港に新ターミナル 3か月余ぶり運航再開 NHK 2025年4月18日 2025年6月1日閲覧
関連項目
外部リンク
固有名詞の分類
- 土肥温泉のページへのリンク