《下肢》の正しい読み方
「下肢」の正しい読み方
「下肢」の「下」という漢字には、「か」「げ」「した」「しも」「さ(がる)」「くだ(る)」「お(ろす)」など多数の読み方があり、「肢」という漢字には「し」「てあし」という読み方がある。「下肢」を正しく読むと、「かし」となる。たまに「かぎ」と読む人がいるが「肢」という漢字は「ぎ」という読み方ができないため、間違った読み方である。「肢」は普段目にする機会が少ない漢字のため、間違って読まないように注意したい。「下肢」の意味解説
「下肢」という言葉を簡単に説明すると足のことである。「下肢」という言葉には、 ヒトを含む陸上脊椎動物の股関節より下の部分、つまり大腿部から膝や膝窩部、下腿部、ふくらはぎ、外果部、内果部、足背部、足底部、かかとまでの広範囲が含まれている。ヒトや動物の身体を支える役割をしており、立つ・歩く・走る・ジャンプするなどの動作をするときにも重要な働きをする。日常的に使用されている言葉というよりは、医療や介護福祉などの専門的な分野でよく使用されている。なぜ「下肢」と読むのか・理由
「下」と「肢」の漢字をそれぞれ音読みにして読まれている言葉である。「下肢」の類語・用例・例文
「下肢」の類義語には、両手と手足のことを表す「四肢」や人間の身体と手足のことを表す「肢体」、太ももから下の部分を表す「脚」、膝から足首までを表す「下腿」などがある。どの言葉も「下肢」と同じような意味を持つ言葉であるが、それぞれ異なっているため言葉の使い分けに注意が必要である。「下肢」という言葉を使用した用例・例文には、「彼は、先日の交通事故で下肢が麻痺してしまった」「下肢筋肉は、歩いたり走ったりするときに重要な役割をしている筋肉だ」「下肢の血管と動脈の血液循環が悪くなるバージャー病という病気は、喫煙している若い男性に発症しやすい難病だ」「本日の予定は、トレーニングジムに行って下肢トレーニングマシンを使って集中的に筋肉を鍛えることだ」「下肢用サポーターで足を保護する」などがある。また、「下肢静脈」「下肢訓練装置」「下肢保護装置」「下肢リハビリ装置」などの言葉が医療や介護福祉の分野でよく使用されている。
「下肢」の英語用例・例文
「下肢」を英単語で表記すると「lower limb」「leg」「inferior limb」などがある。「下肢」の英単語を使用した用例・例文には、「As a rash came out to lower limbs, I went to the department of dermatology(下肢に湿疹がでていたので皮膚科に行った)」や「Of the full marathon did the muscular strength reinforcement training of lower limbs to run the whole distance(フルマラソンの完走するために、下肢の筋力強化トレーニングをした)」「It became hard to move the left leg for the onset of the cerebrovascular disorder(脳血管障害の発症が原因で左下肢を動かしにくくなってしまった)」などが挙げられる。
《下肢》の正しい読み方
「下肢」の正しい読み方
「下肢」の正しい読み方は「かし」である。「げし」とは読まない。「下肢」の意味解説
「下肢」はヒトの脚部を指す語である。「肢」は動物の足を指す字。足または手足を4本もつ動物の、その4本足を、総称して「四肢(しし)」という。そして、手足を上下(つまり上半身と下半身)で分けて扱う場合の、上半身に位置する手・腕を「上肢(じょうし)」といい、下半身に位置する足・脚を「下肢」という。4足歩行の動物の四肢は、上肢・下肢の代わりに「前肢(ぜんし)・後肢(こうし)」と区分されることが多い。
四肢のうちひとつの肢を特に示す場合には「右上肢」や「左下肢」のような言い方が用いられる。
「肢」が示す範囲は、股関節から足の指先までを含む部分である。ちなみに、股間から膝までを「上腿(じょうたい)」といい、膝から足首までを「下腿(かたい)」という。足首より下は「足部(そくぶ)」。つまり「下肢」とは上腿・下腿・足部の総称である。
なぜ「下肢」を「かし」と読むのか・理由
「下肢」を「かし」と読むのは、シンプルに漢字を音読みするためである。「下肢」は医学の用語であり、同分野では基本的に専門用語を漢語的に音読みする。「下」は音読みで「カ」の他に「ゲ」とも読むが、一般的な熟字には「カ」の読みが用いられる。「カ」は漢音、「ゲ」は呉音の読み方である。呉音は古い時代の語彙に一部名残を留めている特殊な読み方である。
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