柱の男
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サンタナ 声 - 乃村健次 「柱の男」の1人で、彼ら4人の内では最下位の階級にあたる。カーズたちが旅を始めた頃は赤ん坊であり、カーズいわく「(自分たちの)十分の一しか生きていない若僧」「青っちろいガキ」。カーズたち3人と離れメキシコの遺跡で眠っていた。鉱物化して眠る柱をスピードワゴン財団が発見し、さらにそれをナチス・ドイツが将来人類の存亡に関わると考え、「柱の男」を倒す研究のために奪取し、研究の過程で多数の囚人の生き血を吸わせることによって目覚めさせた。後述の3人とは異なって特定の流法(モード)は見せておらず、「憎き肉片(ミート・インベイド)」「露骨な肋骨(リブス・ブレード)」などの自らの肉体の一部を操作して攻撃を行う。最下位とはいえ「50センチメートルの鉄板に囲まれた密室」から遠くの声を聞ける聴力、わずかな時間で現代語を習得し、サブマシンガン(MP40)を一目見ただけで数時間の訓練は必要とする分解を瞬時にするなど高い知能を持ち、かつ1人でドイツ軍基地を蹂躙する圧倒的な能力を見せる。ただ、ジョセフが自分に吸収されなかったり、波紋で攻撃を防いだりしているのを見て不思議に思っていたことから、「波紋」の存在を知らなかったようである。シュトロハイムの文字通りの捨て身の行動とジョセフの攻撃によって太陽の光を浴びたために再び石化し、スピードワゴン財団に回収される。後述のワムウやエシディシのように波紋で倒されたわけではないため、SPW財団の施設で人工の紫外線ライトにさらされながらもヘビを吸収するなど、まだ生きていることが示唆されているが、その後の行方は劇中では語られていない。 「サンタナ」の名は、シュトロハイムが「メキシコに吹く熱風」という意味で便宜上名付けたもので、本名は不明。当初、他の柱の男は「ヤツ」と呼んでいたが、後にカーズもシュトロハイムに合わせて「サンタナ」と呼んでいた。 『オールスターバトル』のプロモーション動画の北米版では "San-Tan"(サンタン)、『オールスターバトル』本編以降およびビズメディアから発売された原作漫画、テレビアニメの北米版では "Santviento"(サンヴィエント)と改名されている。 ワムウ 声 - 大塚明夫 「柱の男」の一人。年齢はおよそ12000歳。1939年1月30日にカーズやエシディシとともに2000年の眠りから復活。サンタナ同様カーズが旅を始めた際は赤子であり、階級はカーズやエシディシに次ぐ第3位であるものの、彼らやシーザーに「戦闘の天才」と言わしめるほどの実力者。紫外線に耐性があり、上記の紫外線ライトを照射されても、まるで害を受けずに平然と行動できる。 「風の流法」という、体機能の作用で空気の流れをすさまじい規模で操る技法を所有。必殺技は両腕を前に突き出した状態で関節ごと高速回転させ、巨大な竜巻を作り出して標的を粉砕する「神砂嵐(かみずなあらし)」と、膨大な量の空気を体内で圧縮し、極めて高圧の状態で噴出させて標的を切り刻む「最終流法(ファイナルモード)・渾楔颯(こんけつさつ)」。視覚無しでも収納可能な1本の角で風の流れから相手の動きを知ることができる。額の角はドリルのように回転する武器ともなる。風の流法の応用で、体周囲の光を迂回させるという光学迷彩の原理で、一時的に透明人間となり、またごく短時間ながら日光下でも行動できる。自分の影の中に入られるのを極端に嫌い、相手が「柱の男」の中で最も賢いと言われているカーズであっても無意識の内に反射攻撃をしてしまう。カーズやエシディシに対して非常に忠実であるが、戦いの場においては自らの戦いの美学を優先する。 自分が認めるに足る敵と戦うことを名誉とする誇り高き男。それゆえ、戦いを穢す者には制裁を加える。2000年の眠りから覚めた際にジョセフと戦い瀕死のダメージを与えるものの、自らに傷を与えた男としてジョセフを認めて彼の心臓に毒の指輪を埋め込み、決闘を約束した。その後は、ギリシャで「エイジャの赤石」を探していたらしいが、スイスのサンモリッツにいるカーズと合流すると、単独で攻撃を仕掛けてきたシーザーを苦戦しながらも倒すが、自らの命を失ってもジョセフに解毒剤を託そうとした彼の姿に敬意を表し、シーザーが自らの血で作った鮮赤のシャボンを割らずに見逃した。最後は、ピッツベルリナ山にてジョセフと古来の作法に基づく「戦車戦」での決闘を行い、死闘の末に敗れる。首だけの状態になりながらも自分の戦いを穢そうとした吸血鬼たちに制裁を加えた後、自分より戦士として高みに立ったジョセフの成長に立ち会えたことに喜びを感じながら、1万年以上に及ぶ自らの人生はジョセフに出逢うためにあった旨を言い残し、消滅した。ジョセフはそれに応え、無意識に敬礼している。 エシディシ 声 - 藤原啓治 「柱の男」の1人でカーズの同志。ダイナマイトを飲み込み、腹の中で爆発させても平然としているほど強靭な肉体を持つ。血液を摂氏500℃にまで加温し、この熱を様々に利用する、「炎の流法」(テレビアニメ版では「熱の流法」)の使い手。切れた血管を針のように伸ばし、敵に突き刺し過熱血液を流し込む「怪焔王の流法」(かいえんのうのモード)、血管針を全身から突き出させて回転攻撃を行う「怪焔王大車獄(かいえんのうだいしゃごく)」でジョセフを苦しめた。性格はカーズやワムウと比べると荒っぽく直情的であるが、自身もそれを自覚しており、頭に血が上った時は大泣きして落ち着くことで感情を制御する。中国に行った経験を持っており、ジョセフとの会話で兵法書の「孫子」を引用した。 復活後にワムウがジョセフの心臓に毒の指輪を埋め込んだ時、ジョセフの喉に毒の指輪を埋め込んだ。エイジャの赤石の所在を突き止め、1939年2月25日の夜にエア・サプレーナ島を襲撃してロギンズを殺害し、ジョセフと戦うが敗北する。しかし、脳髄だけになりながらもスージーQに取りついて赤石をスイスにいるカーズのもとへ郵送。そして、スージーQの肉体もろとも自爆することでジョセフたちも吹き飛ばそうと図るが、ジョセフとシーザーが連携して流した波紋によってスージーQの肉体から追い出される。それでも今度はジョセフの肉体に再度取り付こうとするが、最期はジョセフの背中の上で朝日を浴びて消滅した。 プライドを捨ててまで仲間のために生きようとした姿には、ジョセフも善悪とは関係無い、一種の敬意を表していた。 作者の荒木飛呂彦は、Part2では敵キャラクターやエシディシが泣くシーンが気に入っており、「強い敵が、ある瞬間に弱みを見せたほうが怖い」と語っている。 カーズ 声 - 井上和彦 「柱の男」のリーダー格。柱の男たちの中では最も知能が高く、「究極生命体(アルティメット・シイング)」となることを望み、「石仮面」を作り出した天才(究極生命体となった時点ではIQ400)。身体から生やす刃を煌めせる光の流法「輝彩滑刀(きさいかっとう)」を武器として用いる。刃が光るからくりは、刃の表面をチェーンソーのように走る無数のキバ状の突起が不規則に起こす乱反射によるもので、金属も容易に切断する切れ味を持つ。刃は腕以外にも脚などからも生やせる。 弱点なき究極の生命体の追求を信念としている。およそ12,000年前、同族の面々から思想を危険視され、彼らを返り討ちにして滅ぼした。そして、自分の思想に共感したエシディシと、当時は生まれたばかりで事情を知らないワムウとサンタナを引き連れ、旅に出た。究極生命体になるための研究の過程で「エイジャの赤石」の力を発見し、石仮面の完成に必要な「スーパーエイジャ」の所在を突き止めるが、その後は休眠期に入ったために柱の中で眠りについていた。自らの目的を果たすことは絶対のもので手段は選ばず、ワムウに倣うと見せかけた欺瞞的な戦法や両親をも含む殺戮にも罪悪感はほとんど持たない。一方、戦士としてのワムウの姿を讃えて尊重し、その純粋さに心を傷めたり、エシディシに対しての強い仲間意識を覗かせるなど、彼らへの心情は一貫して手厚い。子犬を轢きそうな自動車のハンドルと運転者の腕を斬る、谷の底に咲く花の上に落ちることを避けるといった一面も見せる。 スイスでの決闘ではリサリサを騙し討ちし、ついにスーパーエイジャを手に入れる。その後はジョセフの策に嵌るが、直後に自らに止めを刺そうとしたシュトロハイム隊の攻撃を利用し、赤石と石仮面の力で究極生物と化す。 回想シーンでは柱の男と同じ闇の生物の一族が数人登場しているが、カーズの粛清を決定する会議を開いている姿や、彼に殺害された姿が描かれるのみである。テレビアニメ版では生前の姿や人数が増やされ、明確に女性とわかる者も数人登場している。 ノベライズ作品『JORGE JOESTAR』にも登場する。不死ゆえに宇宙の終焉をも生き延び、37回目の宇宙で火星にいた。名探偵ジョージ・ジョースターに同行して2012年の杜王町に帰還したり、1920年のジョセフ0歳に出会ったり、スタンドを学習したり、究極生命体になったディオと戦ったりする。究極生命体カーズ エイジャの赤石と石仮面のパワーで進化したカーズ。太陽光や波紋を克服した他、さらに体細胞を変形させて、あらゆる生物の能力を体現できるまでになっている。完全生物ゆえに、ヤる事による繁殖で種や仲間を残すことを不要とし、自らが思うがままの世界を創造していくことを目的とする。変形能力によって、空中から飛び道具で攻撃することができるようになった。たとえ溶岩に落ちても即死せず、燃え尽きるよりも早く適応して克服する。さらに波紋をも体得し、くらった人体を蒸発させるほどのジョセフの数百倍という比較にすらならないほどの高出力で練るまでに至る。 エシディシとワムウの仇討、および自分のけじめのためにジョセフを自分の手で殺そうと追跡する。一度はジョセフとシュトロハイムの捨て身の奇策にはまり、溶岩に落とされるも、脱出してジョセフの左腕を切断し、彼とシュトロハイムを死の絶望に追いやる。しかし、新たに得た「波紋」でジョセフに止めを刺そうとしたことが仇となり、ジョセフが無意識に掲げた赤石によってさらに増幅させられた波紋エネルギーが火山のさらなる噴火を誘い、噴出された火山岩に押し上げられて宇宙空間へ放逐される。体内の圧縮空気の噴出による反動で地球への帰還を試みるが、体内外の温度差によって噴出空気が固体に凍結してしまい失敗。不老不死ゆえに死ぬこともできず、最終的に生物と鉱物の中間の物体となって思考を停止し、永遠に宇宙空間を漂うことになった。
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柱の男(はしらのおとこ)
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「戦闘潮流」の記事における「柱の男(はしらのおとこ)」の解説
2000年周期で眠りにつく謎の生物「闇の一族」のこと。メキシコの古代人が命名した仮称。作中ではその生き残りである、石柱の中で眠っていたカーズ、エシディシ、ワムウ、サンタナがこう呼ばれる。人間が歴史を持つ遥か前に進化の過程の中で地球に出現し、かつて神や悪魔などと原始の人間たちに認識されていた存在。女性もいたようだが、その生物の頂点に立つ力故に食物連鎖の定義に漏れず繁殖率が極めて低く、地球の生態系にも考慮して他の生物には必要(必要最低限の食料)以上には干渉せずそれまでひっそりと生きていた。しかし一族は、より多くの生物のエネルギーを必要とする「石仮面」を作り出したカーズを恐れ抹殺しようとし、逆に返り討ちに遭って滅ぼされたため、作中の時点で生存するのはカーズら4人のみ。頭にはそれぞれ固有の角(ワムウの発言)、あるいは触角(カーズの発言)がある。人間とは比較にならぬほどの寿命・知能・身体能力を誇るが、紫外線に弱く、太陽光を受けると、吸血鬼のように灰化まではしないものの、硬直して石となる。ただしエシディシによると皮膚の内部や(負傷などでむき出しになった)内臓に紫外線や波紋の攻撃を受ければ消滅もする。また大威力武器攻撃(劇中では戦闘用ハンマーや、鋼鉄球のボウガン)を頭部に受ければ致死も有り得る(カーズの発言)。普通に口から物を摂取することもある(カーズが酒を飲んでいるなど)が、全身の細胞から消化液を出して「食事」を行うため、波紋使い以外の人間や吸血鬼、および他の動物が柱の男の肉体に接触すると、削り取られるようにして食われてしまう。「石仮面」は彼らに不死身の力と太陽光に対するある程度の抵抗力(石化)をもたらしたものの、究極生物となるには骨針の「押し」が弱かったらしく、「石仮面」に「エイジャの赤石」の力を取り込み、弱点の太陽光を克服、究極生物へ進化することを目論んでいた。Part1から登場する石仮面は、カーズが研究の過程で作った試作品である。その試作品の「石仮面」を使い、「柱の男」たちは、高効率のエネルギー源としてあらゆる生物を吸血鬼に変貌させ、捕食していた。「波紋使い」の一族は、この柱の男たちからエイジャの赤石を守るため、また柱の男たちを殲滅するために存在することも明らかになる。
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