readiness

実用日本語表現辞典

readiness

別表記：レディネス

「readiness」とは、用意ができていること・準備が整っていることを意味する英語表現である。

「readiness」の基本的な意味

「readiness」とは、主に「用意ができていること」「進んですること」「喜んでする気持ち」「迅速」「素早さ」「快諾」「準備性」などを意味する英語表現。品詞は名詞である。関連語に形容詞「ready（準備ができて）」、副詞「already（すでに、もう）」がある。教育分野で「レディネス」は、子どもの心身が、知識を習得できる発達段階に達しているかどうかを示す概念である。

ビジネス用語におけるレディネスとは

ビジネス分野で「デジタルレディネス」は、企業がDX（デジタルトランスフォーメーション）に向けて、組織として準備が整っている状態を表す。その診断フレームワークでは、戦略・サプライチェーン・リスクなど様々な観点から、企業課題の分析を行う。人材育成におけるビジネス用語では他に、「就業レディネス」があり、これは新社会人がスムーズに就業できる心構えが整っているかを示す。また「職業レディネス」は、特定の職業を遂行する自信や興味があり、期待される役割に取り組めるかを示すキーワードである。

「readiness」の語源

「readiness」は、形容詞「ready（準備ができて）」と名詞化の接尾辞「-ness」を合わせた単語である。「ready」の語源は、古英語の「raede（準備できて）、十分に備えて」、ゲルマン祖語の「raitha（前もって整った）」、印欧語根の「*reidh-（乗る）」。元の意味は「乗馬の準備が整った」であった。

「readiness」の発音・読み方

「readiness」の発音記号は「red.i.nəs」で、始めの「rea-」にアクセントが置かれる。カタカナで表記すると、「レェディィネィス」のような音になる。

「readiness」と「preparation」の違い

「readiness」と「preparation」は、どちらも用意や準備に関する表現である。これらの違いは、準備を全体として捉えるか、個々の行動を見るかという点になる。「readiness」は、どれぐらい準備が整った状態か、また自発的に準備が進んでいるかを示し、心構えや姿勢などの抽象的な指標として表される。「preparation」は、実際に準備する行動を表し、授業の前日に学用品を用意することや、スポーツの大会に向けたトレーニングなどに使用される。

「readiness」を含む英熟語・英語表現

「in readiness」とは

「in readiness」とは、「準備が整って」という意味の英熟語である。「～の準備が整って」は「in readiness for ～」と表現する。「I've done everything I was asked to in readiness for tomorrow's ceremony.（明日のセレモニーに向けて、頼まれたことはすべてやった）」「Well completion in readiness for the flow of formation fluids.（地層流体を流す準備が整った状態での、井戸の完成）」「All in readiness for the arrival of their various caravans.（さまざまなキャラバンが到着するための準備が整った）」のように用いられる。

「future readiness」とは

「future readiness」とは、「未来の準備」「将来への備え」を意味する英語表現である。「Future Readiness Indicator.（未来準備指標）」「In terms of future readiness.（将来への備えという観点から）」「To increase their future-readiness.（未来志向を高める）」といった使い方がある。

「with readiness」とは

「with readiness」とは、「準備ができて」「進んで～する」という意味の英語表現である。「He took on the task with readiness.（彼は進んでその仕事を引き受けた）」「The deployment of maneuverable garrisoned troops with a high degree of readiness.（機動的な駐留部隊を高度な即応性で展開すること）」のように用いられる。

「readiness」の使い方・例文

「準備ができた状態」は「state of readiness」という言い方で、次のように使用できる。「A state of readiness to quickly identify opportunities and threats.（機会と脅威を素早く見極める準備が整った状態）」「A state of readiness to fulfill its intended purpose.（意図した目的を果たすための準備態勢）」「With a culture that is not committed to achieving a state of readiness.（準備万端の状態を実現するための文化がない状態で）」

「戦闘準備」は、「combat readiness」という言い回しで表現できる。「The current status of military combat readiness project.（軍用戦闘準備プロジェクトの現状）」「The Combat Readiness Medical Research Program（戦闘準備における医学研究プログラム）」

ビジネスにおける「運用準備」は「operational readiness」という言い方になる。プロジェクト運用の確認項目や評価ツールの名称として、以下のように用いられる。「Elements to assess operational readiness.（運用準備の評価要素）」「Operational readiness checklist.（運用準備チェックリスト）」「Operational readiness is the ability of a company to utilize tools, equipment.（オペレーショナル・レディネスとは、企業がツールや設備を活用するための能力である）」

「bring to readiness（準備する、準備できた状態にする）」というフレーズは、次のような文章に用いられる。「Experimental protocols were brought to readiness and each was applied to fill grids that evaluated them.（実験プロトコルを準備し、それぞれを評価するフィルグリッドに適用した）」

医療における患者の準備という意味では、次のような使い方がある。「Continuity of care allows for an assessment of patient readiness to discuss end-of-life issues, including hospice.（継続的なケアにより、ホスピスを含む終末期の問題を議論する患者の準備状況を評価することができる）」

（2023年3月20日更新）

デジタル大辞泉

レディネス【readiness】

読み方：れでぃねす

子供の心身が発達し、学習する際の基礎条件となる一定の知識・経験・身体などができあがっている状態。