NISSAN NEXT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 08:04 UTC 版)
「内田誠 (実業家)」の記事における「NISSAN NEXT」の解説
彼の指導の下、再建への取り組みを始めた日産だったが、そこに突如として新型コロナウィルスという逆風が吹くことになる。ただでさえ業績が低迷していたにも関わらず全世界での外出自粛の動きにより自動車が売れなくなり完全に八方塞がりの状態になった。そのような状況下で2020年5月28日に発表した2019年度決算で日産は1992年決算以来27年ぶりの巨額の赤字決算に転落した(総額6712億円)。そこで内田は事業構造改革計画「NISSAN NEXT(ニッサン ネクスト)」を発表した。 NISSAN NEXTの概要は、 生産能力の最適化を図るため、生産能力を20%削減し年間540万台体制とすることで効率化を推進する。 生産ラインの削減と一部拠点を閉鎖する(バルセロナ・インドネシア工場)。その他の工場は稼働率80%以上を維持する。 商品ラインアップを効率化するため2023年度までに車種数を20パーセント削減する。 老朽車が目立っていたためモデルのライフサイクルを4年以下に短縮。 今後は売れ筋であるC,DセグメントやEV、スポーツカー分野に集中。 コスト削減の一環として固定費を2018年度比で3000億円削減する。 選択と集中のために、日本・北米・欧州・中国のコアマーケットに集中する。 18か月以内に「ローグ」「ノート」「フロンティア」「アリア」「Z」などの12の新型車種を順次導入していく。 の8つである。それ以降、日産は同年6月15日に発表したローグを皮切りに次々に新型車を導入していった。例えば北米市場では2019年時点で6車種だったSUVのラインアップが2021年10月時点では1車種増えて7車種になり、また元の6車種のうち4車種がモデルチェンジされた。その他の市場でも「ナバラ」「ノート」などの新型車の導入が順調に進められた。なお内田はZの発表の直後に自らプロトタイプのハンドルを握り、日産のテストコースを走行している。また業績低迷の原因に一つに北米市場にてモデルチェンジのサイクルを伸ばし、インセンティブを積み増して過剰な値引きを行ったことによる薄利多売があり、これを教訓に日産は新型車の導入を元にして値引きを抑えることにも取り組んだ。2020年7月15日、日産はブランドイメージの刷新の狙って新CIを導入し、ブランドロゴが19年ぶりに一新された。予定した2工場の閉鎖のうち、バルセロナ工場に関しては当初は労働組合側と日産側で対立が生じ2021年末まで閉鎖が延期された。なお2021年10月に中国の長城汽車とバルセロナ工場の売却の交渉を始めた。インドネシアの工場は2020年5月時点で閉鎖済みである。 このような内田主導の改革が功をなし、翌2020年度決算では新型コロナウィルスの影響により減収減益になってしまったものの、NISSAN NEXTで掲げた、損益分岐点の引き下げ、生産能力の削減、新型車の導入に成功した。事実3000億円以上のコスト削減に成功している。そして2021年度第一四半期決算にて日産は3年ぶりに業績が黒字に転換した。その後も日産の業績は回復傾向であり、2021年度上期決算においても引き続き黒字を維持している。また同日に11月29日に日産の長期ビジョンを発表すると予告した。 2021年11月18日に日本自動車工業会の副会長に就任した。 フロンティア。長い間モデルチェンジを受けておらず、モデルライフが異常に長期化していた。 アリア。同社初のクロスオーバーEVである。 ノート。FMCでe-POWERのみとなった。一台当たりの利益の高める戦略を採用している。 ローグ(エクストレイル)。日産の世界戦略車でモデルチェンジが進行中。 2020年から採用されたCI。従来のものと比べて水平基調となった。
※この「NISSAN NEXT」の解説は、「内田誠 (実業家)」の解説の一部です。
「NISSAN NEXT」を含む「内田誠 (実業家)」の記事については、「内田誠 (実業家)」の概要を参照ください。
NISSAN NEXT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:21 UTC 版)
「日産自動車」の記事における「NISSAN NEXT」の解説
2020年5月28日に発表した2019年度決算で日産自動車は1992年決算以来27年ぶりの巨額の赤字決算に転落した(総額6712億円)。これと同時に事業構造改革計画「NISSAN NEXT(ニッサン ネクスト)」を発表し、コスト削減、過去の過度な値引きに依存した販売体制・老朽車種の刷新、電動化への対応を打ち出した。翌2020年度決算では新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により減収減益になってしまったものの、2019年度決算時に掲げた、損益分岐点の引き下げ、生産能力の削減、新型車の導入に成功した。業績は依然予断を許さない状況にあるが、快方に向かっている。 2020年7月15日、新CIが導入され、ブランドロゴが19年ぶりに一新された(詳細は後節)。また、同年8月1日から10月23日まで体験型エンターテインメント施設「NISSAN PAVILION Yokohama(ニッサンパビリオン)」を横浜みなとみらい地区(61街区)に期間限定開設した。
※この「NISSAN NEXT」の解説は、「日産自動車」の解説の一部です。
「NISSAN NEXT」を含む「日産自動車」の記事については、「日産自動車」の概要を参照ください。
- NISSAN NEXTのページへのリンク