EF81 39 - 136
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「国鉄EF81形電気機関車」の記事における「EF81 39 - 136」の解説
1972年(昭和47年)から1977年(昭和52年)に製作された。 EF81 39 - 41 羽越本線新津 - 秋田電化開業の先行制作車を名目として、昭和46年度第1次債務で製造された。EF81 39は富山第二機関区に、EF81 40・41は長岡運転区 に配置された。 EF81 38までと比べて大きな変更が施されている。外観上は正面の通風孔がなくなり、屋根上の機器カバー形状が変更された。標識灯は電球交換を車体外側から行う「外ハメ式」に変更し小型化した。車両番号は文字表記を一体化したブロックプレートとされた。主制御器や主抵抗器・単位スイッチなど内部機器の仕様を改良し、運転台は計器盤などの操作機器や内装に人間工学に基づく改良がなされた。本区分以降、20系客車用のKE59Hジャンパ連結器は廃止されている。加えて、一人乗務に備えてEB装置・TE装置が設置された。 EF81 42 - 74 羽越本線新津 - 秋田電化開業用を名目として、昭和46年度第2次債務で製造された。EF81 42 - 48・61 - 64は前述の理由から長岡運転区に配置され、酒田区の電気機関車用設備の完成後に酒田区に転属している。EF81 49 - 60・65 - 74は酒田機関区に配置された。 パンタグラフ断流器が誤作動保護回路装置を内蔵したものに変更され、EF81 47以降は電暖表示灯の電球交換を車体内側から行う方式に改めた。外観上では縦型の台形になっている。 EF81 75 - 93 日本海縦貫線フレートライナー増発用(7両)、上野 - 秋田間寝台列車増発用(1両)、東北本線フレートライナー増発用および補機増強用(11両)を名目として、昭和48年度民有で製造された。EF81 75 - 78は酒田機関区に、EF81 79 - 81は富山第二機関区に、EF81 82 - 93は田端機関区に配置された。なおこのうちEF81 90は、度重なる事故被災と復旧を繰り返したため、廃車時には新造当時の部品は1つも含まれていなかったという希有な経歴を持つ車両である。 抵抗バーニア制御器がCS36BからCS36Cに変更され、一部機器の非PCB化が行われた。また空転検出方式の改良が行われ、空転検出用のマグアンプが3個から6個になり、各軸独立した形になった。外観上では、屋根上の抵抗器の脱着方式の変更によって、車体高が30mm高くなっている。 EF81 94 - 105 常磐線経由上野 - 青森間寝台特急増発用および日本海縦貫線用を名目として、昭和48年度第3次民有でEF81 94 - 100が製造された。EF81 94は田端機関区に、EF81 95 - 97は富山第二機関区に、EF81 98 - 100は酒田機関区に配置された。 加えて、湖西線山科 - 近江塩津先行手配車を名目として、昭和48年度第1次債務でEF81 101 - 105が製造された。全機が敦賀第二機関区に配置された。 運転台の暖房・扇風機に改良が加えられ、乗務員の環境改善が図られた。 EF81 106 - 126 湖西線開業用を名目として、昭和48年度第2次債務および昭和49年度第1次民有で製造された。全機が敦賀第二機関区に配置された。 直流避雷器がLA15Dに変更された。 EF81 127 - 129 羽越本線貨物列車増強用を名目として、昭和49年度第2次民有でEF81 127が製造された。酒田機関区に配置された。 加えて、寝台特急「日本海」増発による予備機確保を名目として、昭和49年度第1次債務でEF81 128・129が製造された。EF81 128が酒田機関区に、EF81 129が敦賀第二機関区に配置された。 スカート強化のため、材質が4.5mm厚鋼板に変更され、EF81 128以降は内部の雪害対策強化が施された。EF81 127より電暖表示灯の外見が小型の台形に変更された。 EF81 130 - 134 新潟地区旧型直流機の形式改善を名目 として、昭和49年度第2次民有で製造された。全機が酒田機関区に配置された。 設計変更は避雷器などの細部改良にとどまり、前ロットとの大きな差異は見られない。 EF81 135・136 1975年(昭和50年)10月に発生したEF62形の脱線による事故廃車の補充用を名目 として、昭和50年度第3次債務で製造された。 台車のブレーキてこ比、金具、リード線などに小変更があったが、前ロットとの大きな差異は見られない。 なおEF81 133 - 136は、上越線運用対応としてEF81 137以降に準じた改造を受けている。
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