distraction
「distraction」とは、気の散ること・気晴らしを意味する英語表現である。
「distraction」とは・「distraction」の意味
「distraction」とは、主に「気を散らすこと」「気の散ること」「気晴らし」「注意散漫」「心の混乱」「娯楽」「混乱」「動揺」「狂気」「逆上」「乱心」などを意味する英語表現。品詞は名詞である。関連語に名詞「distracter(集中を妨げる者)」、動詞「distract(気を散らす)」がある。医学用語では「延伸」を表し、整形外科の「Distraction osteogenesis(仮骨延長術)」は、仮骨を徐々に延長させて骨を増大させる骨形成の方法である。「distraction」の覚え方
「distraction」は、「dis(離れて)」「tract(引く)」「tion(のこと)」の要素から成る単語である。「tract」から発生した単語には、「ex-tract(外に-引く)」で「extract(引き抜く、抽出する)」、「at-tract(~へ-引きつける)」で「attract(魅了する)」、「con-tract(一緒に-引っ張る)」で「contract(収縮する)」などがある。こうした語源の近い単語をまとめて把握することで、「distraction」も覚えやすくなる。
「distraction」の発音・読み方
「distraction」の発音記号は「dɪˈstræk.ʃən」であり、中盤の「-ra-」にアクセントが置かれる。カタカナで表記する場合、「ディィストゥラァクシャン」のような音になる。「distraction」の語源・由来
「distraction」の語源は、ラテン語の「distractionem(離れて引く)」「distrahere(他の方向に引く)」である。「ある点から他の点へ心が引き離されること」、「心が引き離される、当惑」の意味から「激しい精神的混乱、狂気を思わせる興奮」といった使い方に発展していった。「distraction」の対義語
「distraction」の対義語は、「混乱」の逆の意味では「conviction(確信)」「certainty(確実)」「assurance(断言)」「confidence(確実性)」などがある。また「逆上」の逆の意味では、「quiet(平穏)」「calm(冷静)」「serenity(静穏)」「tranquility(安定)」「restfulness(安らぎ)」などが挙げられる。「distraction」と「destruction」の違い
「distraction」と「destruction」は、スペルが似ているが、それぞれ「気晴らし」と「破壊」を意味する、全く別の単語である。発音記号は「distrǽkʃən」と「distrʌ'kʃən」になる。発音の違いが目立つ部分では、前者の「-ra-」がアとエの中間ぐらいの音、後者の「-ru-」は日本語のアに近い音となる。「distraction」を含む英熟語・英語表現
「drive to distraction」とは
「drive ~ to distraction」とは、「~を動揺させる、錯乱させる」という意味の英熟語である。「She was being driven to distraction by her mischievous son.(彼女はやんちゃな息子に振り回されていた)」のような表現がある。
「distraction theft」とは
「distraction theft」とは、「注意をそらせた窃盗」という意味の英熟語で、誰かの注意をそらせた隙にもう一人が何かを盗む盗難を意味する。「Her mobile phone was taken from her bag in a distraction theft.(彼女の携帯電話はバッグから窃盗犯に盗まれた)」のように使用する。
「distraction」に関連する用語の解説
「public distraction」とは
「public distraction」とは、「大衆の娯楽」といった意味の表現である。「His marriage may have provided a short public distraction from his political troubles.(彼の結婚は、彼の政治的な問題から世間への短い気晴らしになったかもしれない)」のように用いられる。
「mass distraction」とは
「mass distraction」とは、「大量の気晴らし」を意味する表現である。「mass destruction(大量破壊)」に似せた言葉として、メタルバンドの曲名などに使用される。「Weapons of Mass Distraction(大量の気晴らしの武器)」は、1997年に発表されたアメリカのTV映画で、2人のメディア王がプロサッカーチームの所有権を巡る争いを繰り広げる作品である。第49回プライムタイム・エミー賞では脚本賞など4部門にノミネートされた。
「no distraction」とは
「no distraction」とは、「気晴らしのない」「注意をそらさない」という意味の英語表現である。「He had no fear of right and no distraction from livelihood, ailment and public opinion, sticking to the truth.(彼は、生活、病気、世間体を気にすることなく、真実を貫き、正しいことを恐れなかった)」のような使い方がある。「No Distraction(2017年発表)」は、アメリカのソロアーティスト・BECKの曲名である。
「distraction」の使い方・例文
「邪魔になる」「妨げになる」という表現では、以下のように用いられる。「Ideally, visual distractions should be kept to a minimum, but perhaps the most critical factor is the absence of glare.(視覚的に邪魔になるものは最小限に抑えるのが理想だが、恐らく最も重要なのはまぶしさを感じさせないことである)」「If you experience hardware or software problems or distractions that affect your ability to take the test.(ハードウェアやソフトウェアの問題など、受験の妨げになるような状況が生じた場合)」「気晴らし」という使い方では、以下のような表現がある。「We must remember that masque performances were great occasions, replete with distractions - nobility, fancy dress, glorious jewellery.(仮面劇は、貴族や仮装、華やかな宝石など、一大イベントであり、気晴らしの場であったことを忘れてはならない)」「Sport was the national distraction and sporting heroes such as the racehorse and cricketer gained near-mythical status.(スポーツは国民の気晴らしであり、競走馬やクリケット選手などのスポーツヒーローは神話に近い存在となった)」
「気を取られる」という言い方では、「The distraction of legendary beings during a tour of Ireland provides a fantastic experience.(アイルランドのツアーでは、伝説的な存在に気を取られることで、素晴らしい体験ができる)」のように用いられる。
「迷惑になる」という意味では、次のような言い方がある。「Walking through the class to step outside and talking loudly outside the class venue is definitely a distraction to everyone.(教室を歩いて外に出たり、教室の会場の外で大声で話したりするのは、間違いなくみんなの迷惑になる)」
- Distractionのページへのリンク