Dementia

実用日本語表現辞典

dementia

別表記：デメンシャ

「dementia」の意味

「dementia」は、認知機能の低下を引き起こす一連の症状を指す言葉である。主に記憶、思考、判断力、言語、問題解決能力などの機能が衰える。アルツハイマー病や脳血管性認知症など、さまざまな原因がある。高齢者に多く見られるが、若年者でも発症することがある。

「dementia」の発音・読み方

「dementia」の発音は、/dɪˈmɛnʃə/であり、IPAのカタカナ読みでは「ディメンシャ」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「デメンシャ」となる。

「dementia」の定義を英語で解説

Dementia is a general term for a decline in cognitive ability severe enough to interfere with daily life. It is characterized by a deterioration in memory, thinking, behavior, and the ability to perform everyday activities. Alzheimer's disease and vascular dementia are common types of dementia.

「dementia」の類語

「dementia」の類語には、以下のような言葉がある。

Senility

「senility」は、高齢による認知機能の低下を指す言葉である。一般的には、加齢に伴う自然な認知機能の衰えを意味する。

Cognitive impairment

「cognitive impairment」は、認知機能の低下を示す一般的な言葉である。病気や事故によるものから、加齢によるものまで、さまざまな原因が考えられる。

「dementia」に関連する用語・表現

Alzheimer's disease

「Alzheimer's disease」は、最も一般的な認知症の形態であり、記憶や思考能力の低下を引き起こす進行性の神経変性疾患である。

Vascular dementia

「vascular dementia」は、脳の血管の障害によって引き起こされる認知症である。脳への血流が制限されることで、脳細胞が酸素や栄養を十分に得られず、機能が低下する。

「dementia」の例文

1. Dementia is a progressive decline in cognitive function.（認知機能の低下が進行する症状がデメンシャである。） 2. Alzheimer's disease is the most common cause of dementia.（アルツハイマー病は、認知症の最も一般的な原因である。） 3. Vascular dementia is caused by problems with blood flow to the brain.（脳への血流の問題によって、脳血管性認知症が引き起こされる。） 4. Early diagnosis of dementia can help slow down the progression of the disease.（認知症の早期診断は、病気の進行を遅らせるのに役立つ。） 5. Dementia affects not only the patients but also their families and caregivers.（認知症は患者だけでなく、家族や介護者にも影響を与える。） 6. There is currently no cure for dementia, but treatments can help manage the symptoms.（現在、認知症の治療法はないが、症状の管理に役立つ治療法がある。） 7. Regular exercise and a healthy diet may help reduce the risk of developing dementia.（定期的な運動と健康的な食事は、認知症の発症リスクを減らすのに役立つかもしれない。） 8. Memory loss is one of the most common symptoms of dementia.（記憶喪失は、認知症の最も一般的な症状の1つである。） 9. Dementia can cause changes in personality and behavior.（認知症は、人格や行動の変化を引き起こすことがある。） 10. Early intervention can improve the quality of life for people with dementia.（早期介入は、認知症の患者の生活の質を向上させることができる。）

（2023年6月19日更新）

デジタル大辞泉

ディメンシア【dementia】

読み方：でぃめんしあ

⇒認知症

にんち‐しょう〔‐シヤウ〕【認知症】

読み方：にんちしょう

《dementia》成人後に、脳に損傷を受けることによって認知機能が低下する状態。脳血管障害、脳外傷、変性疾患、アルコール中毒などが原因で起こる。原因疾患からアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症などに分類される。→若年性認知症 →老人性認知症

[補説] 「痴呆症」「痴呆」の言い換え語。「痴呆」には蔑視の意があるとして厚生労働省が平成16年（2004）12月に報告書を提出し、変更された。

健康用語辞典

認知症

読み方：にんちしょう
【英】：dementia

記憶障害など脳の認知機能障害により、日常生活に支障をきたすようになる疾患。アルコール多飲により認知症になりやすくなる。

　認知症は、記憶障害、見当識障害、判断力の低下（中核症状）を引き起こす脳の認知機能障害を指す。この障害が日常生活に支障をきたすようになると認知症と呼ばれる。認知症とは症候に対する名称であり、種々の原疾患がある。最も多く代表的な疾患はアルツハイマー病である。その他の原疾患としては脳梗塞に引き続いておこる脳血管性認知症、幻視を伴うレビー小体病、前側頭型認知症などがある。アルコール多飲も認知症の代表的な原疾患である（アルコールと認知症の項を参照）。特に大量飲酒者において、ビタミンB₁欠乏が合併することでウェルニッケ－コルサコフ症候群（Wernicke-Korsakoff Syndrome）が発症する。この際には脳内で急速に神経細胞障害が生じており、急性期にはけいれんや意識障害から死に至ることがある。慢性期には認知症をきたす。

エイズ関連用語集

痴呆

Dementia

【概要】 慢性的な知的能力の障害。脳が破壊されている場合と、毒性物質による一時的な機能障害があるが、普通は前者が多い。痴呆になると個人の社会的な機能が損なわれる。エイズではHIV脳症、トキソプラズマ脳症、進行性多巣性白質脳症(PML)の結果、痴呆になることがある。　

【詳しく】 厚労省が主導して分裂病を統合失調症、痴呆を認知症という病名に変更したことに、特に異論も賛成論もはさまない。「愚かさ」という社会的に付与された意味に別れを告げ、仕切り直しの意味があったかもしれない。しかし用語の変更であって病気自体の内容に変わりはない。まだ多くの医学教科書、辞書では書き換えが行われていないが、大切なことは"痴呆"に向き合うことなのだろう。　

《参照》 エイズ痴呆、 トキソプラズマ脳症、 進行性多巣性白質脳症

PDQ®がん用語辞書

認知症

【仮名】にんちしょう
【原文】dementia

思考、記憶、学習、意思決定、問題解決といった能力が失われた状態。この他の症状としては、人格の変化や感情面の問題などもみられる。認知症の原因は多岐にわたり、アルツハイマー病、脳腫瘍、脳の損傷などが挙げられる。認知症は通常、時間の経過とともに悪化していく。

ウィキペディア

認知症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/01/14 23:35 UTC 版)

認知症（にんちしょう、英: Dementia、独: Demenz）は認知障害の一種であり、ヒトの脳の後天的な器質的障害により、いったん正常に発達した知能・知性が不可逆的に低下する状態である。初期段階は周囲にも、老化による物忘れと混同されやすいが、どれかが並行して起きる（物忘れに自己対処出来ない、物忘れしたこと自体を忘却、妄想・幻覚、依存、徘徊、攻撃的行動、睡眠障害、介護への抵抗、異食・過食、抑うつ状態など）。人によって症状は様々であり、発症前より怒りっぽくなったり、不安な性格になったり、異常な行動が見られるようになる。