PML

進行性多巣性白質脳症
【総論】 パポバウイルスの一種、JCウイルスが再活性化することによる脳炎で日和見感染症の一つ。エイズの1~4%を占める。グリア細胞のうち、オリゴデンドログリア(乏突起膠細胞)に感染し、その機能を侵し、脳の白質の部分が溶けていく(脱髄)。オリゴデンドログリアは神経線維をミエリンという物質で保護している。つまりコンピュータの配線をダメにしてしまうようなもの。神経線維は脳の表面(灰白質)の下側の層(白質)に多い。
【症状】 徐々に進行性で脳局所の脱落症状。精神機能低下、脳神経など各種麻痺、痙攣などでエイズ痴呆と似ている。
【詳しく】 日本では成人の70%がJCV抗体を持っていてキャリアの状態にあり、尿中に感染性のウイルスを排泄している。日本や欧米を含めた先進国では1,000万人当たり1~11人と推定されてきた。エイズでは非常に多い。

進行性多巣性白質脳症の診断
【診断】 (1) 確定診断は脳の生検組織による病理診断や、電子顕微鏡でJCVをみつける。一般には(2) 臨床的診断として、CT、MRIなどの画像診断法により診断する。すなわち脳の白質が抜けている。普通の検査では脳脊髄液には異常が少ないが、専門施設ではPCR法ができる。
【治療】 確立されていない。平均生存期間は4ケ月で1年以内に全員が死亡する。比較試験ではシタラビン(Ara-C)は無効との結論。HAARTによって免疫能が回復した例で進行の停止、稀に自然治癒があるといわれる。

PML
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/05/21 01:29 UTC 版)
PML
- パキスタン・ムスリム連盟 (w:Pakistan Muslim League)
- 進行性多巣性白質脳症 (progressive multifocal leukoencephalopathy)
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