Console クラスとは何？わかりやすく解説 Weblio辞書

すべての辞書から再検索する

.NET Framework クラスライブラリリファレンス

索引トップ用語の索引ランキング

Console クラス

コンソールアプリケーションの標準入力ストリーム、標準出力ストリーム、および標準エラーストリームを表します。このクラスは継承できません。

名前空間: System
アセンブリ: mscorlib (mscorlib.dll 内)
構文

Visual Basic (宣言)

Public NotInheritable Class
 Console

Visual Basic (使用法)

静的クラスのメンバは、クラスのインスタンスなしに直接アクセスされます。

public static class Console

C++

public ref class Console abstract sealed

public final class Console

JScript

public final class Console

解説

コンソールは、オペレーティングシステムやテキストベースのコンソールアプリケーションとのインターフェイスを提供するオペレーティングシステムのウィンドウです。ユーザーは、このインターフェイスを介し、コンピュータのキーボードからテキストを入力したり、コンピュータ端末から出力されたテキストを読み取ったりできます。たとえば、Windows のコンソールはコマンドプロンプトウィンドウと呼ばれ、このウィンドウから、MS-DOS コマンドを実行できます。Console クラスは、コンソールから文字を読み込んだり、コンソールに文字を書き込むアプリケーションに基本サポートを提供します。

コンソールの入出力ストリーム

コンソールアプリケーションを起動すると、3 つの入出力ストリームとコンソールとが、オペレーティングシステムによって自動的に関連付けられます。アプリケーションでは、標準入力ストリームからユーザー入力を読み込んだり、通常のデータを標準出力ストリームに書き込んだりできるほか、エラーデータを標準エラー出力ストリームに書き込むことができます。これらのストリームは、In、Out、Error の各プロパティの値を通じてアプリケーションに公開されます。

既定では、In プロパティの値は System.IO.TextReader オブジェクトに、また、Out プロパティおよびError プロパティの値は System.IO.TextWriter オブジェクトになります。ただし、これらのプロパティを、コンソール以外のストリーム (ファイルストリームなど) に関連付けることもできます。これらのストリームを使用した入出力操作は同期されるため、複数のスレッドがストリームからデータを読み込んだり、ストリームに対して書き込みを行ったりすることができます。

Console クラスのメンバは、ストリームの出力先がコンソールに設定されているときには正常に動作するにもかかわらず、ストリームを、たとえばファイルなどにリダイレクトすると例外がスローされる場合があります。標準ストリームをリダイレクトする場合は、System.IO.IOException をキャッチする処理をプログラムに追加してください。

In、Out、Error の各プロパティが表すストリームオブジェクトのメンバを明示的に呼び出さなければならない場合もあります。たとえば、既定では、WriteLine メソッドは、標準出力ストリームにデータと既定の行終端文字列、つまり復帰とラインフィード ("\r \n") を書き込みます。しかし、Console クラスには、データを標準エラー出力ストリームに書き込むためのメソッドや、ストリームに書き込まれるデータの行終端文字列を変更するためのプロパティがありません。

この問題は、Out プロパティまたは Error プロパティの TextWriter.NewLine プロパティを、別の行終端文字列に設定することで回避できます。たとえば、C# で標準エラー出力ストリームの行終端文字列に、復帰文字とラインフィード文字のシーケンスを 2 つ重ねて使用する場合は、Console.Error.NewLine = "\r\n\r\n"; というステートメントを使用します。その後、エラー出力ストリームオブジェクトの WriteLine メソッドを、C# ステートメント Console.Error.WriteLine(); で明示的に呼び出すことができます。

画面バッファとコンソールウィンドウ

コンソールには、画面バッファとコンソールウィンドウという、密接に関連した 2 つの機能があります。テキストの入出力は、コンソールに割り当てられた画面バッファと呼ばれる領域との間でやり取りされているように見えますが、実際には、コンソールに割り当てられたストリームとの間で行われています。画面バッファはコンソールの属性であり、行と列から成る四角形のグリッドで管理されます。文字は、各グリッドが交差する部分 (文字セル) に格納されます。各文字には前景色が、各文字セルには背景色がそれぞれ割り当てられています。

画面バッファは、コンソールウィンドウと呼ばれる四角形領域を通じて表示されます。コンソールウィンドウは、コンソールが持つ、もう一つの属性です。オペレーティングシステムのウィンドウであって、コンソールそのものではありません。コンソールウィンドウもやはり、行と列の並びを持っていますが、そのサイズは画面バッファと同じか、それ以下になります。コンソールウィンドウを移動することによって、基になる画面バッファのさまざまな領域を表示できます。画面バッファがコンソールウィンドウよりも大きい場合、画面バッファ領域に対するコンソールウィンドウの位置関係を変更できるよう、コンソールには自動的にスクロールバーが表示されます。

画面バッファにおける、テキストの現在の読み込み/書き込み位置は、カーソルによって表されます。カーソルは、表示と非表示を切り替えたり、高さを変更したりできます。カーソルが表示されている場合、そのカーソルが常に表示領域内に入るようにコンソールウィンドウの位置が自動的に移動されます。

画面バッファにおける文字セル座標の原点は左上隅です。また、カーソルとコンソールウィンドウの位置は、この原点との位置関係で計算されます。位置を指定するには、最上の行は行 0、左端の列は列 0 のように、0 から始まるインデックスを使用します。行と列のインデックスの最大値は Int16.MaxValue になります。

機能

Console クラスには、コンソールから文字を 1 つずつ読み込むメソッドや、行全体を読み込むメソッドのほか、値型、文字配列、オブジェクトのインスタンスを書式付きまたは書式なし文字列に自動的に変換した後、必要に応じて行終端文字列を追加してコンソールに出力する、いくつかの書き込みメソッドがあります。また、Console クラスには、画面バッファ、コンソールウィンドウ、およびカーソルのサイズを取得/設定する、コンソールウィンドウおよびカーソルの位置を移動する、画面バッファ内のデータを移動または消去する、前面色および背景色を変更する、コンソールのタイトルバーに表示されるテキストを変更する、ビープ音を出すなど、さまざまなメソッドおよびプロパティがあります。

使用例

標準入力ストリームと標準出力ストリームに対して読み書きを行う方法を次のコード例に示します。これらのストリームは、SetIn メソッドと SetOut メソッドを使用してリダイレクトできます。

Visual Basic

Public Shared Sub Main()
    Console.Write("Hola ")
    Console.WriteLine("Mundo!")
    Console.WriteLine("What is your name: ")
    Dim name As String =
 Console.ReadLine()
    Console.Write("Buenos Dias, ")
    Console.Write(name)
    Console.WriteLine("!")
End Sub 'Main

public static void Main(string[]
 args) {
    Console.Write("Hola ");
    Console.WriteLine("Mundo!");
    Console.WriteLine("What is your name: ");
    String name = Console.ReadLine();
    Console.Write("Buenos Dias, ");
    Console.Write(name);
    Console.WriteLine("!");
}

C++

int main()
{
   Console::Write( L"Hola " );
   Console::WriteLine( L"Mundo!" );
   Console::WriteLine( L"What is your name: " );
   String^ name = Console::ReadLine();
   Console::Write( L"Buenos Dias, " );
   Console::Write( name );
   Console::WriteLine( L"!" );
}

public static void main(String[]
 args)
{
    Console.Write("Hola ");
    Console.WriteLine("Mundo!");
    Console.WriteLine("What is your name: ");
    String name = Console.ReadLine();
    Console.Write("Buenos Dias, ");
    Console.Write(name);
    Console.WriteLine("!");
} //main

JScript

Console.Write("Hola ");
Console.WriteLine("Mundo!");
Console.WriteLine("What is your name: ");
var name : String = Console.ReadLine();
Console.Write("Buenos Dias, ");
Console.Write(name);
Console.WriteLine("!");