64ビットプロセッサ年表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 02:30 UTC 版)
「64ビット」の記事における「64ビットプロセッサ年表」の解説
1961年: IBMは IBM 7030 (Stretch) スーパーコンピュータをリリース。データワード長が64ビットで、命令長は32ビットまたは64ビットであった。 1974年: CDCはCDC Star-100ベクトル型スーパーコンピュータをリリース。64ビットワードアーキテクチャであった(それ以前のCDCのマシンは60ビットアーキテクチャ)。 1976年: クレイ・リサーチはCray-1スーパーコンピュータをリリース。64ビットワードアーキテクチャであり、後のクレイ社のベクトル型スーパーコンピュータの基盤となった。 1983年: Elxsi社はElxsi 6400並列型ミニスーパーコンピュータをリリース。データレジスタが64ビットで、アドレス空間は32ビットであった。 1991年: ミップス・テクノロジーズは64ビットマイクロプロセッサR4000をリリース(MIPSアーキテクチャの第三世代)。SGIはこれをグラフィックスワークステーションIRIS Crimsonに使用した。ただし、同社のOSであるIRIXが64ビット機能をサポートするのは1996年の IRIX 6.2 からである。 1992年: DECは完全な64ビットアーキテクチャであるDEC Alphaを投入。 1993年: DECは64ビット対応したOSであるOSF/1 AXP(Unix系)と OpenVMS をリリース。 1994年: インテルは(HPと共に)64ビットアーキテクチャであるIA-64アーキテクチャの計画を発表。当初のリリース予定は1998年から1999年とされた。同年、SGIがR8000CPUでの64ビット機能をサポートした IRIX 6.0 をリリース。 1995年: サン・マイクロシステムズはSPARCの64ビット版UltraSPARCをリリース。それとは別に富士通とHALコンピュータシステムは独自にSPARC64を開発し、これを搭載したワークステーションを発売。IBMは64ビットのAS/400をリリース(アプリケーションやデータベースまで含め、従来環境から完全移行可能)。DECは完全64ビット対応したOpenVMS Alpha 7.0をリリース。 1996年: 任天堂はMIPS R4000の低価格派生版を使ったNINTENDO64をリリース(内部は64ビットだが、外部バスは32ビット。大半のゲームソフトは32ビットで動作した)。HPはPA-RISCの64ビット版アーキテクチャ (PA-RISC 2.0) の実装であるPA-8000をリリース。 1997年: IBMはPowerPCの完全64ビット版であるRS64シリーズをリリース。 1998年: IBMはPOWERの完全64ビット版であるPOWER3をリリース。サンは64ビットUltraSPARCをサポートしたSolaris 7をリリース。 1999年: インテルはIA-64アーキテクチャの命令セットを公表。AMDは、IA-32と互換を保ちつつ64ビットに拡張したアーキテクチャを公表(当初x86-64と呼称していたが後にAMD64に改称)。 2000年: IBMは64ビットESA/390準拠のメインフレームzSeries z900と、新たなz/OSをリリース。その直後に64ビット版Linux on zSeriesもリリースされた。 2001年: インテルは最初の64ビットプロセッサItaniumをリリース。当初予定したよりも遅れたため、市場ではあまり成功したとは言い難い。最初に動作したOSはLinuxであった。 2002年: インテルはItaniumの後継としてItanium 2をリリース。 2003年: AMDはAMD64アーキテクチャに基づいたOpteronとAthlon 64をリリース。Appleは64ビットのPowerPC 970を採用したマシンをリリースし、同時に部分的に64ビット機能をサポートしたMac OS Xをリリースした。いくつかのLinuxディストリビューションからAMD64をサポートした版がリリースされた。マイクロソフトはAMD64をサポートしたWindowsの開発計画を発表。インテルは、Itaniumが同社の唯一の64ビットアーキテクチャであることを改めて強調。 2004年: インテルはAMD64と互換なアーキテクチャを開発中であることを認めた(当初 IA-32e と呼称していたが、後にEM64Tを経てIntel 64に改称)。さらに、それを実装したノコーナ (Nocona)XeonとPentium 4をリリース。フリースケールはPowerPC G4の後継であるPowerPC e700を発表。VIA Technologiesは64ビットプロセッサIsaiahを発表。 2005年: 1月31日、サンはAMD64とIntel 64をサポートしたSolaris 10をリリース。第2四半期、インテルはIntel 64ベースのPentium Extreme Edition 840とPentium Dをリリース。4月30日、マイクロソフトはAMD64とIntel 64向けのWindows XP Professional x64 Editionをリリース。5月、AMDはデュアルコアのOpteronとAthlon 64 X2をリリース。7月、IBMはデュアルコアPowerPC 970MPを発表。マイクロソフトは64ビットトリプルコアのXenon PowerPC(IBM製)を使った Xbox 360をリリース。 2006年: ソニー、東芝、IBMはプレイステーション3向けの64ビットCellプロセッサの製造を開始。アップルはIntel 64のXeonを採用したMac Proなどをリリース。その後他の製品も続々とIntel 64 Core 2プロセッサに移行。 2007年: マイクロソフトはx64(Intel 64およびAMD64)をサポートしたWindows Vista for x64-based Systemsをリリース。アップルはインテル / PowerPCの64ビットをサポートしたMac OS X v10.5をリリース。 2009年: アップルはIntel 64をサポートしたMac OS X v10.6をリリース。マイクロソフトはx64をサポートしたWindows 7 for x64-based Systemsをリリース。
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